この試合の先発にはGKに船田麻友、DFに右から若林美里、藤代真帆、林香奈絵、上野紗稀、MFには鴨川実歩、曽根七海、瀬戸口梢、山崎円美が入り、前線には大澤春花と大滝麻未が構え、4-4-2の布陣でスタートした。
試合前から強く吹く風がゲーム展開を難しくさせた。蹴ったボールは大きく風に流され、ゴールラインやサイドラインを割る場面が多く見られた。
マイナビはロングボールを高さのある2トップに入れジェフ陣内に攻め入るが、ジェフLも一歩も引けを取ることなく立ち向かう。
押し込まれる中で、13分には大滝がミドルシュートを狙い反撃。
「序盤は全体的に下がってしまい蹴り込まれましたが、修正をして前に行けるようになりました」(大滝)。
先制点はジェフLが手にする。28分、瀬戸口が起点となり左サイドに展開。上野のアーリークロスが相手ディフェンスのハンドを誘いPKを獲得。瀬戸口がこれを落ち着いてゴールに流し込んだ。
しかし、その3分後には失点。試合は振り出しとなるが、ジェフLは落ち着いてボールを動かしていく。セカンドボールを回収するとボランチが両サイドに振り分け、前半は狙いとしていたサイド攻撃を加速させていった。
藤井奈々監督はハーフタイムには「1-1になったが、これ以上は失点しないこと。課題の攻撃を克服するために追加点を取りにいこう。ゴールに向かってベクトルを合わせて戦おう」と指示を送る。
59分にはポスト役となりタメを作っていた大滝が積極的にシュートを放つが相手キーパーの正面。しかし、そこからカウンターを受け失点を許してしまう。
その後は一進一退の攻防が続くも、72分にはセットプレーをうまく合わせられ1-3とリードは2点差に。
指揮官は、曽根に代え西川彩華、大澤に代え小澤寛、更に鴨川に代え成宮唯と、攻撃的な選手を次々に投入。後ろの枚数も減らし3バックに変え、攻撃的姿勢を前面に押し出し逆転を狙いに行く。
89分にはクロスのこぼれを山崎がボレーシュートを放つがゴールネットは揺れず。その後も怒涛の攻撃を見せ、90+5分に再び得たPKのチャンスを瀬戸口が決めて1点差まで詰め寄る。
しかしPKを決めたところで試合終了のホイッスルが鳴り、2-3のスコアでジェフLは敗れた。
リーグカップ1部での勝星は、またしてもお預けとなったが、瀬戸口は前を向き次のように言った。
「残り試合も自分たちが成長するために全力で戦いますので応援をよろしくお願いいたします」
チームが決勝トーナメントに進むには非常に厳しい状況となったが、選手は最後まで諦めてはいない。自らの成長の糧とするためにも全身全霊をかけて次の一戦に臨む。