逆転弾を撃ち込まれ、ホーム初勝利を逃す

6試合勝利から遠ざかるジェフユナイテッド市原・千葉レディースは、ホーム・フクダ電子アリーナにアルビレックス新潟レディースを迎えた。

ジェフLの布陣は［3-4-3］。GKに山根恵里奈。DFに右から田中真理子、林香奈絵、市瀬千里。MFには瀬戸口梢、岸川奈津希、千野晶子、藤代真帆が入り、前線には大澤春花と成宮唯、小澤寛が構えた。

対する新潟Lは［4-4-2］。マッチアップ時のズレと両ワイドの積極的なプレーが大きなポイントだった。

序盤から両者が持ち味を出し合う展開。ジェフLのプレスに対し、新潟Lがサイドや背後を使って前進すれば、ジェフLは守備でハメてカウンターからゴールを狙う。
その中、先制点は12分に生まれる。中盤で瀬戸口がボールを持つと前線にミドルパス。相手DFを置き去りにした大澤が冷静に左足で流し込んだ。
「守備に関しては前の3人が追ってくれたので強度が高くできましたし、ビルドアップに関しても中盤で動かしながら奪えて取れたことは良かったことです」と岸川は手応えの部分を話した。

しかし、その6分後、右サイドを攻略されて失点。試合は振り出しに戻ったが、次の1点を求めホームチームはギアを上げる。36分には成宮のインターセプトから岸川がミドルシュートを狙うが僅かに逸れてしまう。前半の終了間際にはスローインの流れから成宮がシュートを放ったが、惜しくも枠を捉え切れず、1-1のままハーフタイムへ。
猿澤真治監督は「ビルドアップの時に、外側をあけないように」、「テンポを上げてやっていこう」と指示を与える。

後半から激しい雨が降り始める。スリッピーなピッチの中、ボールを懸命に動かすと藤代がドリブルで突破し、パスを受けた大澤が足を振っていくがクロスバーに嫌われてしまった。
58分には小澤に代えて中尾萌々を投入し前線を活性化させにかかるが61分、自陣でボールを失いカウンターを受け、一瞬の隙を突かれて失点。1点のビハインドを背負う。
岸川は「相手が拮抗したレベルになると、いかに試合に向けてトレーニングから取り組めるかになるので、『一瞬の隙でやられた』で終わるのではなく練習から意識高く突き詰めて、やっていくしかないと思います」と反省を口にした。

同点とすべくボールに食らい付いていくジェフL。アタッキングサードまではボールを運ぶが、新潟Lの守備を崩せない。87分には瀬戸口→今井裕里奈、大澤→広瀬桜を2枚同時投入し追撃体勢を整えると、最後はフィールドプレーヤー全員が敵陣に上がりパワープレーに出たが1点が遠く、1-2で試合は終了した。

猿澤監督は「結果が出ず負けてしまったので足りない部分があると思います。ただ選手たちは前向きに攻撃的にも出てくれましたし、自分たちがやりたいことを前回よりも表現できるようになりました。前には進んでいると思いますが、結果が付いてこないというところです」と試合を振り返り悔しさを滲ませた。

これで7試合勝利なし。順位も9位に落とし悔しい敗戦となった。チームにとっては内容が良いだけに、結果が伴わない現状は非常にもどかしさもあるが、山根は前を向き次のように言う。
「もっと頑張って、自分たちで良い結果を掴むために一歩ずつ前にいきたいです」

結果を求めて、ひた向きに自分たちのサッカーを追及していくのみだ。