LADIES TEAM選手・試合情報

2020 SEASON MATCHES試合日程・結果

連勝ストップ。試合運びと勝負どころで課題を残す。



リーグトップの39得点を記録する“強敵”日テレ・東京ヴェルディベレーザとの一戦は、隙のない守備と90分間の集中力が、試合の行方を左右する大きなポイントだった。

ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの布陣は[3-4-3]。GKは山根恵里奈。最終ラインの3枚には右から千野晶子、林香奈絵、市瀬千里が並び、MFには大熊環、鴨川実歩、岸川奈津希、藤代真帆が入り、FWには成宮唯と曽根七海が構え、頂点には大滝麻未が位置した。

日テレは9月20日の前回対戦ではジェフLに敗戦(1-0)を喫しているだけに、その借りを返そうとエンジン全開でホームチームに牙を剥く。
開始1分、最終ラインを破られるとミドルシュートを打たれるも山根がジャンピングキャッチ。日テレはサイドバックが高い位置を取り、サイドハーフが内側にスライドし、ピッチ中央で厚みを作ることで主導権を握りにくる。
すると5分、MF長谷川唯にロングシュートを決められて失点。立ち上がりに躓いたが、ジェフLの選手は誰も下を向いていない。声を掛け合い日テレの隙を伺った。
するとジェフLは13分、右サイドからカウンターを仕掛け、成宮のグラウンダーのクロスに曽根が合わせるもゴールを割れず、15分には成宮がループシュートを狙うなど相手ゴールに迫った。
日テレにボールを持たれても“走る・闘う”をピッチで表現。迎えた33分、左サイドから鴨川がクロスを上げると、中央で構えていた大滝が左足でジャンピングボレーを叩き込み同点とした。
40分にも大滝がインターセプトからドリブルで持ち込みミドルシュートを放つ。枠を僅かに捉え切れなかったものの、日テレ相手に一歩も引かず、1-1のまま前半を終えた。

後半の立ち上がりは上々だったジェフLは、ゴール前にボールを運びシュートシーンを作るが、ここで決め切れないことが後に響いた。

次の1点が奪えず一進一退の攻防が続くと、徐々に日テレの展開力に苦しめられ始める。
そして62分、自陣で中央突破を許すとFW宮澤ひなたに押し込まれ、続く68分にもゴール前中央の位置からミドルシュートをMF菅野奏音に捻じ込まれた。
猿澤真治監督は「選手たちは頑張ってプレーをしてくれましたが、試合運びは良くはありませんでした。先制点も取られ自分たちにリズムがある時に2点目を取られてしまったという、流れの部分が反省点です」と悔しさを滲ませた。

飲水タイム後の73分には、鴨川→MF瀬戸口梢、大熊→MF小澤寛、そして曽根に代わり怪我から復帰したFW山崎円美の3枚を同時投入。2点のビハインドを追いかけた。
78分の成宮のヘディングシュートは止められ、84分には大滝に代えDF田中真理子を前線に入れ、パワープレーとショートカウンターで日テレのゴール前に迫ったが、スコアはそのまま動かず1-3でタイムアップ。

指揮官は「最後は技術の差というところで、(日テレは)中央を破って得点を取ったという強さがありました。ただ、ジェフLもカウンターに打って出て決定的なチャンスを作れていました。試合運びと勝負どころで勝ち切れなかった印象です」と振り返った。

3試合ぶりの黒星となったが、選手たちは猿澤監督の理想に近づく挑戦を一貫して続けている。ここで立ち止まる理由はない。
怪我から復帰し、約2カ月ぶりに公式戦のピッチに立った山崎は「今日は負けてしまいましたが、今のチームは良い流れにいるので、私自身はそれに付いていけるように、そしてチームのために結果を出せるようしたいと思います」と活躍を誓った。

残り3試合となったリーグ戦にこの日の悔しさをぶつけ、1つでも多くのポイントを積み重ねていくだけだ。