ホーム・フクアリで迎えたFC岐阜との第3節、ジェフは2点を奪いながら3失点を喫し、打ち合いの末今シーズン2つめの黒星を喫した。
スタメンは4-3-3の布陣。GKはロドリゲス。最終ラインは右から山本真希、増嶋竜也、エベルト、高木利弥の4人。熊谷アンドリューがアンカーのポジションに入り、インテリオールは矢田旭と茶島雄介。前線は右に町田也真人、左に為田大貴、中央にラリベイが位置した。
前半はジェフがゲームを支配した。立ち上がりから攻勢に出ると、4分、8分、10分と立て続けにいい位置でセットプレーを獲得。17分には左サイドから右サイドへと展開し、町田がボールキープ。バックパスを増嶋がダイレクトでゴール前に放り込むと、飛び込んだ為田が右足でボレーシュートを放った。決定的な場面に思われたが、ボールはゴール外側のネットに刺さった。
ジェフの猛攻は続いた。20分にFK、21分にCKを獲得し、岐阜に圧力をかけて押し込む。その圧力が効いたのか、ジェフの先制点は相手のミスから生まれた。
25分、ジェフのプレスを受けながら岐阜は最終ラインでパスを回したが、インターセプトに成功した熊谷が中央にグラウンダーのクロス。足下で受けたラリベイが相手をブロックしながらボールを下げ、これに反応した茶島が相手の股間を抜く見事なシュートを放った。
攻撃力とハイプレスで相手を圧倒し、理想的な展開で奪った先制点だった。しかしここから、ポジティブな流れが一変する。1点を奪った安心感からかジェフのプレスが弱まり、中盤で相手を潰す、あるいはインターセプトからショートカウンターを仕掛けるような展開は極端に減った。迎えた34分、プレスがかからない状態でサイドの背後のスペースを狙われ、そこからピンチを招いて失点を喫する。このゴールで、立ち上がりから続いたポジティブなムードが消えた。
迎えた後半は、前半の課題を修正して立ち上がりからハードワークを見せた。キックオフ直後の48分には立て続けに決定機を迎え、セカンドボールを拾って何本ものシュートを放った。49分にはサイドを崩し、クロスに飛び込んだ矢田がヘディングシュート。53分にはFKから増嶋がヘディングシュートを放ち、56分には再び矢田が決定的なヘディングシュートを放った。しかし、いずれも決まらず、58分には岐阜の鋭いカウンター攻撃をくらい、逆転弾を喫した。
増嶋が振り返る。
「後半は少し、点を取りたいという気持ちが強すぎてしまったのか、全体が前がかりになってカウンターを受けるリスクが増えてしまいました。確かに、チャンスになりそうな場面もあったし、行けると思えるシーンもありました。結果論なのでそこは難しいところなんですが、今日に関してはボールの失い方が悪かった」
ジェフは59分に為田に代えて清武功暉、62分に町田に代えて船山貴之を投入。75分には矢田に代えて指宿洋史を送り込み、その前掛かりの姿勢はさらに強まった。79分、その姿勢が奏功して清武の同点ゴールが生まれたことは間違いないが、相手にカウンターから決定的な場面を作られるシーンも増えていた。そして迎えた90分、そのカウンターから岐阜の風間宏矢に逆転ゴールを決められ、2-3で破れた。
2点目を奪った清武が言う。
「去年からの流れで言えば、期待されているところも大きいと思うし、こういうスタートは僕らも予想していなかったので。もう1回、チームとしてのやり方を見つめ直さなきゃいけないと思います。今年はチャンスが多いので、それをしっかり決めないとこういうゲームになる」
増嶋とコンビを組んだエベルトは「結果から学ぶ」ことの重要性を強調した。
「この3試合、悔しい結果に終わりましたが、とにかくこの結果から学ぶことが大事です。たとえ3試合勝ったとしても、そこから何も学べなければ意味はありません。そうやって勝点を無駄にしてしまうよりは、みんなでしっかりと反省し、ポジティブな部分を上積みしていくことに集中したい」
3戦未勝利で始まった2018シーズン。期待を結果に変えるための挑戦は、まだ始まったばかりだ。