ミスからの失点で完敗。

なんとしても勝点3を手に入れたい試合だったが、アビスパ福岡を相手に、ジェフは1-3のスコアで敗れた。

スタメンは4-2-3-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右からゲリア、近藤直也、岡野洵、エベルトの4人。中盤の底に熊谷アンドリューと茶島雄介が並び、2列目は右に町田也真人、左に矢田旭、トップ下に船山貴之が位置。1トップにはラリベイが入った。

試合は立ち上がりから激しく動いた。

まずは3分。福岡の左サイドバック、輪湖直樹からの縦パスがジェフ最終ラインの背後に抜け、これを受けた松田力がドリブル。対峙した近藤直也はスライディングタックルで止めにかかったが、ボールが手にあたってハンドのファウルに。森本貴幸にPKを決められ、先制点を奪われた。

しかし直後の5分、ジェフは右サイドでボールをキープした町田が後方に下げたボールをゲリアがクロス。ラリベイがダイレクトで落とすと、見事なワントラップで相手をかわした船山が左足シュート。これがゴール右隅に決まってすぐさま同点とした。

10分までは両者が激しくボールを奪い合う五分五分の展開だったが、その後は福岡がリズムをつかむ。16分には山瀬功治のシュートがこぼれたところをユ インスがシュート。ポストに救われたが、ジェフは押し込まれる時間が続いた。

そして迎えた30分、福岡のCKをゴール前でクリアしようとしたエベルトのヘディングが、そのままゴールに吸い込まれて失点を喫する。ジェフも両サイドにボールを散らして反撃を試みるが、連続コーナーキックはいずれもシュートに至らず。カウンターを仕掛ける福岡に対し、我慢を重ねた前半は1-2のまま終了した。

フアン エスナイデル監督は、後半開始早々に動いた。イエローカードを受けていたエベルトに代えて、戦線復帰を果たしたDF高木利弥を投入。しかしキックオフ直後、福岡のMF鈴木惇のスルーパスで抜け出した森本に再びゴールを許し、ビハインドは2点に広がった。

ジェフは49分に茶島に代えてMF小島秀仁、20分後の69分にラリベイに代えてFW為田大貴を投入し、システムを4-3-3に変更するが、守備を固める福岡を崩せない苦しい展開が続いた。暑さのせいか、時間の経過とともに運動量も落ち、中盤でのテンポのいいパスワークも見られない。敵陣のバイタルエリアに飛び込むことができず、最後まで決定的なチャンスを作ることはできなかった。

指揮官が振り返る。

「悪いプレーが出た試合でした。公平な結果だったと思います。試合に入り込むことができませんでした。1週間前のパフォーマンスとなぜこんなに違うのかということは理解に苦しむところがあります」

唯一のゴールを奪った船山は、危機感を募らせて言った。

「相手がどうこうではなく、自分たちがもっとどうすべきかを判断してプレーしないといけない」

やはり明確な課題と言わざるを得ないアウェイでの闘いは、次節も続く。相手はヴァンフォーレ甲府。難しい相手との対戦が続くが、連敗を避け、直面する課題を乗り越えるためにも、なんとしても勝点を手に入れたい。