今シーズン初の3連勝が見えていただけに、悔しい敗戦となった。絶対的な自信を持つホーム・フクアリに迎えたのは、昨シーズンまでJ1リーグを戦っていたアルビレックス新潟。ジェフは先制点を奪いながら後半に2つのゴールを奪われ、逆転負けを喫した。
スタメンは4-3-3の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から茶島雄介、近藤直也、増嶋竜也、高木利弥の4人。アンカーのポジションに熊谷アンドリューが入り、両脇のインテリオールに町田也真人と矢田旭が位置。最前線は右サイドに船山貴之、左サイドに為田大貴、中央にラリベイという組み合わせとなった。
思わぬアクシデントは、キックオフ直後に訪れた。
2分、相手ともつれるようにして倒れた町田が交代を強いられる。フアン エスナイデル監督は清武功暉を投入。ただ、指揮官が「やりたかったことができなかったという部分はあるのですが、そこを少し修正して、いい内容の前半だった」と振り返ったとおり、前半のジェフは主導権を握って相手を押し込んだ。
先制点は21分。再三に渡って左サイドを突破していた為田が、見事なフェイントで相手をはがしてクロス。ファーポスト際に飛び込んだラリベイがヘディングで合わせ、ジェフが待望の先制点を奪った。
その後もジェフがテンポよくサイド攻撃を仕掛け、相手のカウンターに対しては近藤、増嶋のセンターバックコンビを軸にしっかりと跳ね返し、セカンドボールを拾った。押し込まれる時間帯もあったが、前線からのプレスとラインコントロール、攻守の切り替えとセカンドボールへの反応を意識しながら、全体として冷静に対応している印象だった。
しかし、迎えた後半、試合の主導権は新潟に渡る。
前線からの積極的なプレスを受けて徐々に押し込まれたジェフは、セカンドボールに対する反応でも相手に上回られた。攻撃の組み立てにおいてはロングボールが増え、選手同士の距離感が開いたことでセカンドボールに対する反応が遅れた。矢田が振り返る。
「あのくらいのプレスを受けても、もう少ししっかりとつないで、プレッシャーを外せるようになることも必要だと思います。それが理想だけど、できないとしても、セカンドボールに対してもっと集中することが今日に関しては必要でした。後半は相手を押し込む時間が少なかったので、やりたいこともほとんどできませんでした」
57分、フアン エスナイデル監督は為田に代えて小島秀仁を投入するが、悪い流れを消す特効薬にはならず。67分、MF渡邉新太にミドルシュートを決められて同点とされた。71分には熊谷アンドリューに代えて佐藤勇人をピッチに送り込んだが、長身FW矢野貴章を投入して“収まりどころ”を作った新潟の勢いは止まらない。75分にはジェフの右サイドからクロスを放り込まれ、MF渡邉新太にヘディングで押し込まれて逆転を許した。
GK佐藤優也が言う。
「難しいところだと思います。1-0でリードしていたから、そこまでのリスクを負う必要もない。ただ、少しずつ下げられていたから押し上げなければいけないという葛藤もあって。その葛藤が、相手を勢いづけてしまったのかなと思います」
勝てば“上”が見える大事な試合であることは、誰もが十分に理解していた。だからこそ表情は硬いが、切り替えて次の試合に向かうしかない。次節の相手は横浜FC。つかみそこねた勝点3を、なんとしても取り返したい。