起こり得る、考え得るすべてのプレーが起こったゲームでした。分析すべきこと、選手に話すべきことはたくさんあります。ただ、ハードワークしたことは間違いありません。少なくとも引き分けに値する仕事をしましたし、いいプレーもありました。戦うべきところでもしっかり戦えたと思います。

そういう意味では満足していますが、もう少し改善しなければならないことあることも事実で、それは確実に良くなると思っています。チームの努力、ハードワークに感謝しています。少しずつチームができあがってきているという感覚があるし、我々がチームとして強ければ試合に勝つことはできる。それが最も大切です。

―― 前半より後半のほうが良くなったと感じました。

そこまで同意できません。確かにドキドキ感は後半にありましたし、攻撃面ではアグレッシブにプレーできました。結果を出さなければならないという思いがそのアグレッシブさにつながったと思います。後半のほうがパフォーマンスが上がったという選手は、確かに何人かいました。でも、チーム全体でゲームを支配するという意味では、後半についてはそれほど満足していません。

個人的な結果が出たことについては嬉しいけど、チームが勝ったわけではないので。やっぱり、勝ちに結びつけなきゃいけないと思います。前半はボールを回される展開でもあったので、難しいところもありました。後半は「すべての局面で顔を出そう」と思っていました。90分続けることはできないけど、そういう気持ちで。ボールの運び方も良かったし、あの回数を増やせばもっとゴールにつながると思います。

システムとかポジションはあまり気にしていません。どこでプレーしても、それぞれの面白さも難しさもあるので。今日は「顔を出していない」とハーフタイムに言われたので、もっと動いて、もっとボールロストを減らさなきゃいけないと思います。立て続けに失点したところはメンタルの部分で修正できると思うので、次のホームではしっかり勝ち切りたいと思います。

崩しのところでなかなかうまくいかないという感覚は、特に失点しまった立ち上がりの時間帯は感じていました。それ以降はボールを持つ時間が増えていたのですが、自分はサイドバックの位置まで流れて受ける形が多かった気がします。ただ、なかなかパスコースがないことをみんなも感じていたと思うし、そういう部分で崩し切るところまでいけなかったのかなと。

後半はサイドチェンジが少しずつ増えて、相手もそれをイヤがっていた気がします。少しずつ効果が出始めて、リズムが出てきたのかなと。自分はポジショニングを大事にしながらプレーしていましたが、守備面では苦労した部分もありました。ただ、サッカーの本質としてはシステムが変わってもやることは同じだと思うので、頭でっかちにならないようにしないと。そこはすごく大切だと思います。

最初はレアンドロ ドミンゲス選手とイバ選手のコンビネーションにやられるシーンが多く、やられてしまった場面も多かったと思います。最終的にそれを取り返せたという意味では、チームにとってプラスになりました。ただ、前半は距離感も悪く、パスワークでテンポを作ることができませんでした。2トップをうまく使えなかったことが、今日に関しては課題だったと思います。

後半はタカさん（船山）が相手の間のスペースに入ってパスを受けてくれたし、うまくさばいてくれました。それによってリズムが生まれ始めたので、今日はタカさんのおかげです。ギリギリで追いつけた、連敗しなかったことを前向きに考えたいと思いますが、失点シーンは防げるものでした。同じミスをしないように、次から対応しないといけないと思います。