打ち合いとなったシーソーゲーム。途中出場した清武功暉の劇的ボレー弾で、ジェフは勝点1を拾った。
スタメンは4-3-1-2の布陣。GKはロドリゲス。最終ラインは右から茶島雄介、鳥海晃司、増嶋竜也、高木利弥の4人。中盤は中央に熊谷アンドリューが入り、その両脇に矢田旭と小島秀仁が位置。船山貴之がトップ下に入り、最前線でラリベイと指宿洋史が並んだ。
中盤での激しい主導権争いが続いた立ち上がり、先制点は横浜FCに生まれた。ジェフの右サイドから左サイドへとパスをつながれ、司令塔レアンドロ ドミンゲスから昨シーズンまでジェフでプレーした北爪健吾へ。北爪がふわりと浮かせたラストパスはジェフの最終ラインの背後に落ち、MF野村直輝に蹴り込まれて失点を喫した。
立ち上がりの失点でリズムを掴みそこねたジェフは、23分に2トップを活かした攻撃の形をつくる。右サイドから早めのタイミングで放り込んだ茶島のクロスは、飛び込んだ指宿の頭上を超えてファーサイドへ。待ち構えたラリベイがヘディングシュートを放ったが、これは惜しくもゴール左に外れた。
さらに、31分には船山の突破からチャンスを作り、指宿がヘディングシュート。35分には熊谷が右サイドからクロスを放り込み、再び指宿がヘディングシュートを放った。少しずつ攻撃の形を作り始めたジェフは、セットプレーでもゴールに迫るが同点ゴールは生まれず。0-1とビハインドを背負ったまま前半が終わり、勝負の行方は後半に委ねられた。
後半は目まぐるしくスコアが動いた。
ジェフの同点ゴールは50分。スローインを受けた指宿がドリブルで持ち込み、ラストパス。並走した船山がワントラップでコースを作り、シュート。これが決まり、試合は振り出しに戻った。
しかし61分、中盤でボールを奪われると、ショートカウンターを受ける。ジェフの左サイドから北爪にクロスを上げられ、MF佐藤謙介のゴールを許した。さらに直後の63分、レアンドロ ドミンゲスの強烈なミドルシュートがゴールネットに突き刺さり、これで2点のビハインド。時間は残されていたが、苦しい展開に追い込まれた。
そうした劣勢を跳ね返すゴールを奪ったのは、船山だった。65分、左サイドからのクロスが右サイドまで流れ、これを拾った茶島がグラウンダーのクロスを入れる。走り込んだ船山がボレーシュート。再び1点差に迫り、フアン エスナイデル監督は78分に指宿に代えて清武功暉、82分に矢田に代えて近藤直也を投入し、近藤を最前線に配置して猛攻を仕掛けた。
圧力をかけつづけたクライマックス、ようやく実ったのはアディショナルタイムだった。
自陣でのフリーキックを前線に放り込むと、ラリベイが頭でつなぎ、増嶋が競り合ってこぼれたボールを清武がボレーシュート。ボールはクロスバーを叩いてゴールラインを割り、劇的同点弾でジェフが勝点1を獲得した。
勝つことはできなかった。それでも最後まで諦めることなく戦い、勝点1を手にした。この勝点1が持つ意味を大きくするためにも、次節、ホームのロアッソ熊本戦で勝利をつかみ取りたい。