MANAGER
いい試合だったと思います。結果はそれに値するものでした。最初の20分くらいはポゼッションのやり方やボールの回し方について満足できるものではありませんでしたし、先制点を奪われてしまいました。ただ、そこまで悪い前半ではなかったと思います。
後半はボールを持った時に確実にプレーできていましたし、いいボールの回し方をできました。そういう意味では完璧に近い内容で、しかもあれだけ守備の強いチームに対していい試合ができたと思っています。相手のFWもアグレッシブでしたし、そういう意味でも相手の守備を崩すことは簡単ではありませんでした。選手たちに「おめでとう」と言いたいし、勝利に値するゲームだったと思います。
―― 前半はカウンターを受ける場面もありましたが、後半は減りました。何をどのように修正したのでしょうか。
カウンターはすべて我々のミスから始まっています。だから、我々がボールを失わなければそもそもカウンターを受けることはありません。そこが、我々が改善したところ。前半はボールの失い方が悪く、相手のカウンターを招く形になってしまいました。ボールを持ったら簡単に失わず、正確につなぐ。そこが改善されたことです。
前半はもどかしい部分を感じながらのプレーでもあったので、ああいう時こそもう少し柔軟にプレーすることができたらいいのかなと思います。今日のフォーメーションで言えば、船山がトップ下の位置から下りてきてプレーする時に、中央で選手が重なってしまうことがある。それを避けるために、自分や旭がサイドに引っ張る、空いたスペースを利用して2トップにクサビのパスを入れるというプレーは効果的じゃないかなと。今日も何回かあったと思いますが、その精度を上げること、そこからさらに工夫することがもの足りなかった気がします。
展開としては、同点ゴールが大きかったですね。気持ち的には落ち着くことができました。ただ、それまでは単純なミスが多かったので、そういう状況でももう少し焦れずにプレーすることができたらよかったと思います。(ラリベイのゴールシーンについては)自分がボールを持った時にイブがいつもああいう動き方をしてくれているので、しっかりと見えていましたし、イメージどおりのボールを送ることができました。
右から来たら左に展開して、という流れが多いのは確かです。ただ、それはウチがベースとする部分で、そうやってサイド攻撃を仕掛けることが強みでもある。最近は縦へのクサビを入れてリズムを変えるというトライもしているので、前半のような展開になってしまった場合は、やはりその部分の精度を上げることで変化を加えないといけないですね。それができればチャンスは増えるし、できなければチャンスを作ることが難しくなってしまうと思います。
もちろん、前半のような展開になったとしても、勝負するべきところ、例えばサイドで勝負を仕掛けて1枚剥がすことができればチャンスを作ることはできますよね。もちろん、新しいことにトライしながらという部分もあるので、我慢することも必要だと思います。
前半は守備面であまり噛み合わず、みんなで意思疎通できていなかったと思います。全員で同じスイッチを入れられていない。引くのか、プレスをかけるのかも曖昧になっていたところがありました。最近はチーム全体でよく話すようにしているので、ピッチの中で起こっていることは中で修正できるようにと心がけています。
攻撃に関しても同じことが言えると思います。パスは回しているけど、スイッチを誰が、いつ入れるのかがはっきりと定まっていない。前半はそういう部分でもっと工夫しないといけないと感じていましたし、2トップの良さをうまく引き出しきれていないと思います。テンポを変えないと、相手も怖くない。守備を固める相手を打開するためには、もう少し工夫して攻撃に厚みを加えないといけないですね。