フクアリに迎える今節の相手は、ロアッソ熊本。第15節終了時点で12位につける相手について、フアン エスナイデル監督は次のように話した。
「危険な選手がたくさんいて、良いサッカーをするチームです。アグレッシブに来ることのできる選手がいて、ディフェンスもしっかりとした“塊”になっている。そういう意味で、(ジェフが)ボールを速く動かしたいと思っています。そうすれば、どこかのタイミングで崩せるだろうと。ただ、簡単ではない相手ということは分かっています」
前節、水戸ホーリーホックに勝利した熊本は、第11節・ファジアーノ岡山戦から続いた連敗を4でストップ。試合開始早々のFW皆川佑介のゴールで先制すると、直後に同点弾を喫したものの、その後はGK佐藤昭大を中心とする守備で水戸の猛攻をしのいで5試合ぶりの勝利を手にした。復調傾向にあることは間違いない。
今シーズンの熊本は、オフに経験豊富な即戦力を積極補強。前線にはサンフレッチェ広島で結果を残した長身FW皆川佑介、中盤には京都サンガF.C.からかつてモンテディオ山形などで活躍した伊東俊、最終ラインにはサガン鳥栖から青木剛とジェフから多々良敦斗を獲得するなど、各ポジションに厚みをもたせた。第10節までは5勝2分3敗と白星が先行し、上位争いに食い込んでいた。ジェフにとっては、難しい相手だ。
サンフレッチェ広島時代に皆川とともにプレーした茶島雄介が言う。
「(皆川選手は)すごく体が強くて高さもある選手で、今シーズンの熊本はそこを生かしているイメージがあります。(ジェフとしては)クロスやロングボールが来たときのファーストコンタクトをしっかり競らなければいけないと思います。特長のある選手なので、うまくそれを出させないように、チームとしてプレーしていきたいです。自分たちがボールを持つ展開にしたい」
ジェフは前節、敵地で横浜FCと対戦。0-1で迎えた後半は、立ち上がりのジェフの同点ゴールから打ち合いとなり、3-3でドロー決着。途中出場の清武功暉が奪ったアディショナルタイムの同点弾の勢いをフクアリに持ち帰り、3試合ぶりの白星につなげたいところだ。
ラリベイが振り返る。
「(横浜FC戦は)非常に早い段階で先取点を奪われてしまい、我々はうまくプラン通りに戦うことができませんでした。試合を見返しましたが、(今シーズン初となった)指宿選手との2トップは、2人の動きの量もコンビネーションも悪くはなかったと思っています。諦めないで戦う姿勢を貫いた、そのご褒美が最後に待っていました」
ジェフは現在18位。5勝3分7敗と黒星が先行し、“抜け出せそうで抜け出せない”戦いを繰り返している。この状況をいち早く打開するためには、やはり絶対的な自信を持つホームでの勝利が必要だ。
高木利弥が言う。
「次の相手・熊本も多分3バックでワイドを使ってくる攻撃が多いと思うので、そのケアをしつつ、自分たちが押し込んで自分たちの時間帯をなるべく長くしたいと思います」
これまでと同じようにチーム一丸となって勝利を目指し、これまでと同じようにピッチに立つ選手が個々にやるべきことをやるだけ。その結果として、勝点3を手に入れたい。
フアン エスナイデル監督
試合のことを話す前に、ひとつお知らせがあります。キャプテンの変更があります。近藤直也選手から佐藤勇人選手に代わります。町田也真人選手、ラリベイ選手、船山貴之選手が副キャプテンとなります。チームのために、私が決めたことです。変な噂が立つ前に、あらかじめお知らせしておきます。近藤選手と話をした上での、私の決定です。その理由はここで言う必要がないと思っています。これは先週の話で、解決済のことです。
そして、チームの雰囲気が良いということはお知らせしておきます。チームの状態は本当に良いので、今まで以上にチームとしてさらに強くなっていく状態だと思っています。話はしたほうがいいものだと思っていますし、面と向かって言っていろいろ話ができたことは嬉しく思います。チームとしても、成長しました。
(昨シーズンの熊本は)彼らがシステムを変えたところで、私は良いと思っていました。今シーズンに関しても、(シーズンの)スタートから中盤のところを変えているイメージです。危険な選手がたくさんいて、良いサッカーをするチームです。アグレッシブに来ることのできる選手がいて、ディフェンスもしっかりとした“塊”になっている。そういう意味で、(ジェフが)ボールを速く動かしたいと思っています。そうすれば、どこかのタイミングで崩せるだろうと。ただ、簡単ではない相手ということは分かっています。
近藤 直也
(キャプテンの変更については)監督の決断なので、僕はそれをリスペクトしていますし、自分がピッチの上でやることは変わりません。試合に出場したときに監督が求めているものを、僕たちはやっていくだけです。自分がやるべきことはキャプテンであろうが関係ありませんし、試合に出ている選手はみんな同じ気持ちでやっていると思います。監督といろいろ話をして、関係性も変わっていません。僕に求められていることも変わらないので、今まで通りにやるだけです。
横浜FC戦は前線での途中出場でした。(ジェフの中盤がダイヤモンドの形だったが、守備の部分で気を付ける点は)いつもと違うところも出てくるかもしれませんが、実際にやってみないと分かりません。(横浜FC戦と熊本戦とでは)相手のシステムも違うので、試合の流れで修正しながらプレーができたらいいと考えます。
鳥海 晃司
(横浜FC戦を振り返ると)自分にも(出場の)チャンスが巡ってきているので確実につかまないといけませんが、この日は良いプレーができませんでした。(チームとして1-3から追い付けたのは)後半にかけて前に人数をかけることができたのが大きいと感じます。近藤選手が入ったときにパワープレーになることは分かっていましたし、近藤選手はヘディングが強いので、絶対に競り勝つと思っていました。
失点をしなければ負けることはありません。(熊本戦に向けては)まずは失点をしないことを意識します。ウチの攻撃陣が得点を取ってくれるまで、最後まで粘り強いディフェンスをしていきたいと思います。
高木 利弥
(横浜FC戦は)サイドハーフがいなかったので、自分とチャジくん(茶島選手)がちょっと孤立してしまったり、相手のマークにつかまったりするシーンがありました。早い段階でボールを受けてそこから組み立てるとか、自分たちでもっと工夫しても良かったかなと思います。次の相手・熊本も多分3バックでワイドを使ってくる攻撃が多いと思うので、そのケアをしつつ、自分たちが押し込んで自分たちの時間帯をなるべく長くしたいと思います。(横浜FC戦では)ディフェンスラインのミスなど自分たちで崩れてしまったので、しっかり後ろで話しながら失点を減らし、得点を取れるようにというのを意識していきたいです。(山形で一緒にプレーしていた熊本の伊東俊選手は)すごくスピードもあってテクニックもあるので、自分はすごく良い選手だなと思っていました。相手にすると厄介な選手なので、しっかりそこはケアしていきたいです。
ホルヘ サリーナス
(横浜FC戦では)気持ちを十分に見せることができました。エスナイデル監督には「シンプルにプレーをすること」と「全部を出し切ってくれ」と言われました。スペースを活用してフォワードがプレーをしやすいようにする状況を作ることを意識しました。相手の横浜FCは、自分たちがJ1昇格するにあたって直接のライバルとなるチームだったので、絶対に負けてはならない試合でもありました。
この引き分けを意味のあるモノにするためにも、次のホームゲームでは負けてはならないと思っています。相手の熊本も、素晴らしいチームです。見ごたえのある試合をして、そして勝利をして、上位チームに食らい付いていきたいと思っています。
茶島 雄介
熊本には、(2014年に広島に同期加入した)皆川佑介選手がいます。広島に入る前から大学のユニバーシアードなどで一緒にやっていて、長い付き合いです。そして今シーズン、同じタイミングで広島から移籍することになりました。対戦するということは今までなかったので、すごく楽しみです。
(皆川選手は)すごく体が強くて高さもある選手で、今シーズンの熊本はそこを生かしているイメージがあります。(ジェフとしては)クロスやロングボールが来たときのファーストコンタクトをしっかり競らなければいけないと思います。特長のある選手なので、うまくそれを出させないように、チームとしてプレーしていきたいです。自分たちがボールを持つ展開にしたいという気持ちが強いですね。
ラリベイ
(横浜FC戦は)非常に早い段階で先取点を奪われてしまい、我々はうまくプラン通りに戦うことができませんでした。試合を見返しましたが、(今シーズン初となった)指宿選手との2トップは、2人の動きの量もコンビネーションも悪くはなかったと思っています。諦めないで戦う姿勢を貫いた、そのご褒美が最後に待っていました。アウェイで負けない戦いをするというのは大事なことで、アウェイで負けないという結果をここ数試合もぎ取っているので、次の戦いも強い姿勢を持って戦うことが大切です。
毎試合毎試合が我々にとっては決勝戦ですが、(ホームが続く)ここから先の4試合、前半戦を良い形で終えるためにも大事な試合になってくると思います。この4試合で勝点を積み重ねたいと思っています。
[前節の結果/熊本]
熊本 2-1 水戸
[前節の布陣/熊本]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近の戦績/熊本]
05/20 熊本 2-1 水戸
05/12 横浜FC 4-2 熊本
05/06 熊本 1-4 甲府
05/03 熊本 1-2 岐阜
04/28 岡山 3-1 熊本
[過去の対戦成績]
2017/07/16 熊本 1-0 千葉
2017/05/21 千葉 1-1 熊本
2016/08/14 熊本 3-0 千葉
2016/05/15 千葉 2-0 熊本
2015/07/26 千葉 2-3 熊本
2015/04/29 熊本 0-4 千葉