スタメンは4-3-1-2の布陣。GKはロドリゲス。最終ラインは右から茶島雄介、近藤直也、増嶋竜也、高木利弥の4人。アンカーのポジションに熊谷アンドリューが入り、その両脇に山本真希と矢田旭が位置。トップ下に船山貴之、2トップにラリベイと指宿洋史が並んだ。
前半は思うような展開に持ち込むことができなかった。
立ち上がりはジェフがペースをつかんだ。ボールの主導権を握ってサイドに展開しながら、パスコースを消されれば縦パスを入れて敵陣にスペースを作った。8分には指宿のポストプレーから右サイドに展開し、茶島がクロスを上げて山本真希がヘディングシュート。2トップへのクサビのパスを活かした理想的な攻撃だったが、ゴールには至らない。
迎えた13分、一瞬の隙を突かれて失点を喫する。カウンターからジェフの左サイドを突破され、クロスをFW安柄俊に押し込まれて失点。その後もボールの主導権を握ってパスをつなぐ時間帯が続いたが、5バック気味のフォーメーションでスペースを消す熊本の守備に対し打開策を見いだせない。25分にもカウンターからピンチを招き、苦しい時間帯が続いた。
しかし34分、ジェフはセットプレーから同点ゴールを奪う。
CKのこぼれ球をつないで矢田がクロスを入れると、ラリベイがヘディングで折り返し。飛び込んだ増嶋が身体を投げ出してボールを押し込み、試合を降り出しに戻した。前半は1-1のまま終わったものの、結果的にはこのゴールで落ち着きを取り戻した。
迎えた後半、ジェフは開始早々に逆転ゴールを奪う。
中盤で左サイドから右サイドへと展開すると、パスを受けた山本がアーリークロス。ファーポスト側に開いた指宿がヘディングで落とし、このパスを受けたラリベイがワントラップから反転シュート。ボールは相手に当たったが、そのままゴールに吸い込まれた。
リードを奪ったジェフは攻勢を強めた。65分には指宿に代えてFW清武功暉を投入。74分には船山とのワンツーパスから清武がシュートを放ち、こぼれ球に反応した船山がシュートを放った。フアン エスナイデル監督は、81分、足を痛めたラリベイに代えてMFホルヘ サリーナスを投入。この采配が的中し、ジェフは勝ち越しゴールを奪う。
88分、船山のポストプレーから清武がクロス。ペナルティーエリア内でこのパスを受けたホルヘ サリーナスが冷静にシュートを決め、ジェフはリードを2点に広げた。結果的には、これで勝負あり。3試合ぶりの白星を奪った。
フアン エスナイデル監督が振り返る。
「後半はボールを持った時に確実にプレーできていましたし、いいボールの回し方をできました。そういう意味では完璧に近い内容で、しかもあれだけ守備の強いチームに対していい試合ができたと思っています」
決して簡単ではない90分だったが、3つのゴールを奪って勝利を手にすることができた。次節もホームで戦える利点は大きい。しっかりと連勝を飾り、巻き返しを図りたい。