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2018 SEASON MATCHES試合日程・結果

SEASON

大敗にも光明あり。



フクアリにヴィッセル神戸を迎えた天皇杯3回戦は、まさかの大量失点で完敗。ここでトーナメントを去ることになったが、それでも、この90分の中から監督や選手たちは何かを手にしたようだ。

試合後、フアン エスナイデル監督は言った。

「これほどの大敗を喫した直後に言っても理解してもらないかもしれませんが、こんな試合にもかかわらず、私はかなり満足しています。満足できるプレーを見ることができました。信じてもらえないかもしれませんが、それが事実です」

スタメンは3-4-2-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から岡野 洵、増嶋竜也、エベルトが並び、中盤は右サイドにゲリア、左サイドにホルヘ サリーナス、ダブルボランチに熊谷アンドリューと佐藤勇人が位置。1トップを張るラリベイの背後には、茶島雄介と為田大貴が並んだ。

「満足」の理由は、立ち上がりの30分間にあった。確かに、選手たちはこの30分間で“姿勢”を示した。指揮官が明かす。

「試合前に選手たちに伝えたことがあります。我々は、昨シーズン築き上げたアイデンティティをもう一度取り戻すと。それは、プレッシャーであり、アグレッシブさです」

6分にはラリベイの縦パスから為田が最終ラインの裏に抜け、GKと1対1のシーンを作った。12分には茶島が縦方向へのドリブルからラストパスを送り、為田が決定機を迎える。20分には熊谷のロングフィードからカウンターを仕掛け、28分にはエベルトのロングフィードで相手最終ラインの裏に抜けた為田が、ペナルティエリア内で倒されてPKを獲得した。残念ながらラリベイのPKは相手GKキム スンギュに阻止されてしまったが、ここまでの時間はジェフが神戸を圧倒した。

神戸の吉田孝行監督は試合後の会見でこう話している。

「スンギュがPKを止めなければ、スコアが逆になっていてもおかしくない試合だった。ひとことで言えば、“ラッキー”だった」

確かにこのPKで流れは一変し、31分には佐藤勇人から佐藤優也へのバックパスにプレスをかけられる形で失点。36分にはジェフの右サイドからクロスを放り込まれ、ウェリントンにヘディングシュートを決められた。さらに、39分にはオフサイドラインを突破されて独走を許し、失点。前半を0-3で折り返した。

後半に入っても失点の流れを止めることができなかった。

56分、コーナー付近から神戸のMF三田啓貴の突破を許し、角度のないところからシュートを決められて4失点目。74分にはCKの流れからFW大槻周平にヘディングシュートを決められた。

ジェフは75分、途中出場した指宿洋史が鮮やかなゴールを決めて1点を返したが、反撃はそこまで。試合終了間際にさらに1失点し、スコア1-6という大差で決着した。

確かに、目を覆いたくなるような大敗だった。ただ、監督はもちろん、試合後の選手たちも決して下を向いていなかった。佐藤勇人が言う。

「試合後の選手の発言にネガティブなものはなく、逆に『やれる』という手応えが多くありました。そういう言葉が選手たちの口から出るということは、自分たちはまだ死んでいない。まだ立ち直れると感じたからこそ、下を向く発言がなかったんだと思います。これをリーグ戦で証明しなければいけないと思います」

フアン エスナイデル監督はこうも言った。

「今日の試合では、試合前に選手たちに話したことがピッチ上でいくつも表現されていました。これを続ければ勝つと信じています」

週末に控える第23節の相手はツエーゲン金沢。この試合で、監督や選手が持つ感覚を結果で示すしかない。