アウェイ３勝目で連勝！

前節のヴァンフォーレ甲府戦と比較すれば、決してそれを上回る内容を見せられたわけではなかった。ハイプレス＆ハイラインは最高の形で機能したとは言い難く、後半は相手にいくつかの決定機を作られ、押し込まれる時間が続いた。

それでも、チーム一丸となってゴールを守り、粘りに粘ってチャンスを待った。勝ち越しゴールは相手のミスと為田大貴の個人技によって生まれたものだが、チーム全員が力を結集し、ジェフはアルビレックス新潟に２－１で競り勝った。

スタメンは前節と同じ４－３－３の布陣。GKはロドリゲス。最終ラインは右に山本真希、中央に鳥海晃司と近藤直也、左に乾 貴哉の４人。アンカーのポジションに熊谷アンドリューが入り、両脇に茶島雄介と工藤浩平が位置。前線は右に船山貴之、左に為田大貴、中央に指宿洋史が並んだ。

キックオフ直後の４分に立て続けにチャンスを作ったジェフは、その勢いのまま７分に先制点を奪った。右サイドでボールキープした船山から乾を経由して左サイドに展開。為田が仕掛けてクロスを上げると、ニアサイドで指宿が潰れ、その背後で待ち構えた船山がワントラップから流し込んだ。

しかし直後の９分、プレスをかいくぐられて最終ラインの背後にロングフィードを蹴り込まれ、田中達也のクロスから矢野貴章のゴールを許す。試合は再び降り出しに戻った。

以降の時間帯は、新潟が主導権を握った。暑さの影響からか、ジェフは甲府戦で見せたハイプレスを仕掛けることができず、中盤でセカンドボールを拾われて劣勢に立たされた。遅効の際には熊谷が最終ラインに下り、両サイドの山本真希と乾が高い位置を取る戦術を試みたが、選手の距離感が遠く、サポートが遅れてパスがつながらない。

30分前後には立て続けにピンチを招くも、GKロドリゲスを中心とする守備陣の奮闘で失点を回避。前半に逆転ゴールを喫しなかったことが、このゲームにおけるひとつのポイントとなった。

耐える時間は後半も続いた。指揮を執るギジェルモ ヘッドコーチは、56分に指宿に代えてラリベイ、58分に工藤に代えて矢田 旭を投入し、ラリベイには最前線のボールの収まりどころとして、矢田には中盤の組み立て役としての仕事を期待した。直後の61分には山本のクロスにラリベイが飛び込み、こぼれ球を拾った矢田がシュート。理想的な形を作り、少しずつ攻撃の活路を見いだし始めた。

63分、64分、72分、75分に迎えたピンチは、GKロドリゲスのファインセーブと、近藤の身体を張ったタックルで回避。ボールの主導権争いにおける劣勢は変わらず、ピンチをしのぐ時間が続いた。しかし、迎えた試合終盤、勝ち越しゴールは84分に生まれる。

敵陣深い位置で相手のミスからボールを奪うと、為田が思い切りよく縦に仕掛けて左足シュート。これが見事に決まり、ジェフが２－１とリードを奪った。試合は４分間のアディショナルタイムを経て、そのまま終了。今シーズン３つめとなるアウェイでの白星を勝ち取った。

約２カ月半ぶりの連勝とアウェイで挙げた勝利の価値は、前節からの勢いを加味すれば倍増するに違いない。逆襲はここからだ。１週間後に訪れる松本山雅FC戦で勝利をつかむため、もう一度強い気持ちを作って大一番に臨む。