2試合連続完封で2連勝！

今シーズン一度も成し遂げられなかった3連勝に向けて、実現の可能性を残すポジティブな勝利となった。

スタメンは4-3-3の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右からゲリア、増嶋竜也、エベルト、下平 匠の4人。アンカーのポジションに熊谷アンドリューが入り、その両脇に小島秀仁と矢田 旭が位置。3トップは右に茶島雄介、左に町田也真人、中央に船山貴之という並びとなった。

キックオフ直後の数分間こそセットプレーからピンチを招いたものの、その後は攻勢に転じて相手ゴールに迫った。6分にはカウンターから熊谷がスルーパス。町田がドリブルからシュートを放ち、直後の8分にはゲリアの縦パスを受けた茶島がカットインから強烈なミドルシュートを放った。さらに、16分にもカウンターから好機を演出。町田との見事なコンビネーションで抜け出した矢田がシュートを放ち、相手ゴールを脅かした。

その後はミスやファウルから“攻めきれない”時間が続いたが、迎えた35分、待望の先制点を奪って試合を動かす。

矢田の右CKは一度跳ね返されたが、こぼれ球を拾って再び矢田がクロス。ニアサイドに飛び込んだ増嶋が頭に薄く当てて“パス”に変え、待ち構えた船山がヘディングで押し込んでゴールを奪った。

良い流れはさらに続いた。直後の37分。左サイドからスピードに乗ったドリブルで運んだ町田が船山とワンツーパス。相手ゴール前に侵入して横パスを出すと、右サイドから中に入ってきた茶島が左足で強烈なミドルシュートを放った。これは右ゴールポストに弾かれたが、素早く反応した下平がうまく押し込んで追加点。結果的には、立て続けに決めたゴールでリードを奪ったことでメンタル的な優位に立つことができた。

ゴールを奪った下平が振り返る。

「右サイドにボールが渡って、シュートまで行けばこぼれてくることもあるかなと思っていました。実際にいいところにこぼれてくれたので、つめて、合わせるだけでした」

後半も立ち上がりの時間帯は京都にリズムを作られたが、チーム全体の連動した守備が崩されることはなかった。56分、フアン エスナイデル監督は矢田に代えてFW指宿洋史を投入。中盤をダブルボランチに変更し、最前列に指宿、2列目に船山を据える4-2-3-1に変更する。前半と同様、前がかりになった京都に対してはたびたび有効なカウンターを見せ、応戦した。

勝敗の行方を決定づける3点目が生まれたのは、69分だった。

右サイドで相手と1対1の状況を作った茶島が、一気にトップスピードに乗って右サイドを突破。球足の速いクロスを送り、ゴール前で待ち構えた指宿が見事な胸トラップからのボレーシュートを突き刺した。

73分には町田に代えて近藤直也を投入。システムを3バックに変更して盤石の守備態勢を築き、いくつかのピンチはあったものの無失点で勝利。2試合連続の完封勝利で今シーズンのアウェイラストゲームをものにした。

次節は今シーズンのラストゲーム。今シーズン初の3連勝を懸けて、フクアリに栃木SCを迎える。