シーズン前半戦のラストゲームとなる第21節は、敵地で徳島ヴォルティスと対戦する。
徳島は第20節終了時点で8勝6分6敗。勝点30を記録し、首位に立つモンテディオ山形と9ポイント差の9位につけている。リーグ戦では最近5試合負けなしの4連勝中で、ミッドウィークに行われた天皇杯2回戦でもPK戦の末に愛媛FCを退けるなど絶好調だ。スペイン人のリカルド ロドリゲス監督が指揮を執って3シーズン目。チームとしての成熟度は着実に向上している印象がある。
江尻篤彦監督が今シーズンの印象を語る。
「最初のころはあまり良くなかったと思うのですが、徐々にメンバーを固定し始めて、戦い方も明確になってきたという流れになっていると思います」
DFのジエゴと福岡将太、さらにMFシシーニョと主力級の選手がケガで長期離脱を強いられているものの、バラエティに富んだ競争力の高い戦力を揃えている。特に中盤には実績のある岩尾憲や藤田征也、テクニシャンの狩野健太や杉本竜士、ダイナミックな動きを持ち味とする野村直輝や表原玄太など多士済々。
前線にも昨シーズンまでジェフでプレーした現在チーム内得点王の清武功暉をはじめ、ここ数試合でレギュラーを張る河田篤秀や岸本武流、押谷祐樹や佐藤晃大など魅力的な顔ぶれが並ぶ。最近の試合では毎試合のようにヒーローが入れ替わる展開を見せており、その競争力の高さを示していると言えそうだ。
一方のジェフは、目の前の苦境を脱することができずにもがいている。
第19節柏レイソル戦と第20節FC町田ゼルビア戦の連敗によって順位は18に下がり、19位鹿児島ユナイテッドFCとは2ポイント差、20位栃木SCと21位アビスパ福岡とは5ポイント差しか離れていない。J3降格圏がリアルに、すぐそこに見ている現状を打破するために、何としても勝点3をつかみたい。
キャプテンの佐藤勇人が言う。
「一人ひとりが強い気持ちを持って、覚悟を持って試合に挑む、やるべきことをやる、それを続けるしかないと思います。連敗を止める、それしかないですね。“連敗を止める”“勝つ”という目をして、みんなでピッチに立ちたいなと思っています」
副キャプテンの船山貴之も、「結果」を強調した。
「チームとして、ここまでの結果や順位は誰も思い描いていないモノです。もしかしたらそれが間違いで、自分たちの実力の過信かもしれません。だからこそ原点に戻ることが必要だと感じます。ここで勝つことで何かを変えていきたいと考えます。返す返すにはなりますが、相手ではなく自分たちがやるべきことを、まずやることが一番です」
船山の言うとおり、勝って何かを変えたい。いや、むしろ、「勝たなければ何も変えられない」のほうが現実に近いかもしれない。その覚悟を持って、前半戦ラストゲームに臨みたい。
江尻 篤彦監督
(徳島は)アグレッシブですし、リカルド ロドリゲス監督が3年目で熟成し始めています。
最初のころはあまり良くなかったと思うのですが、徐々にメンバーを固定し始めて、戦い方も明確になってきたという流れになっていると思います。
こちらも一つ、頑張りたいなと思っています。
(準備時間が限られているなど)悲観するといろいろなことがあるんですけど、ポジティブに良い部分も積み重なっていることは事実です。
もっとポジティブに物事を捉えること。それですね。
自分たちで何とかするしかないと思っていますし、頑張るだけなので。
選手にも「やるしかないんじゃないの?」とはたらきかけています。思い切って結果を恐れず、とにかくいま目の前にある徳島戦にベストを尽くすというだけだと思っています。
戦い方はいろいろありますから、それを明確に伝えたいと思います。
佐藤 勇人
チームとして、(水曜日の)天皇杯で結果を残して、リーグ戦へつなげたいという思いがあった中での(岡山戦の)敗戦でした。
公式戦3連敗となってしまい苦しい状況にはいますけど、でも顔を上げないといけないし、週末の試合(徳島戦)もあるので、
一人ひとりが強い気持ちを持って、覚悟を持って試合に挑む、やるべきことをやる、それを続けるしかないと思います。
(シーズン前半戦の最後のゲームとなる徳島戦は)連敗を止める、それしかないですね。
ホーム・アウェイ関係なくそれだけです。余裕があれば、目の前の試合に対してもう少し余裕を持って挑めると思うんですが、今の自分たちにその余裕はないので、まずこの連敗を止める、それに尽きると思います。
そういう“連敗を止める”“勝つ”という目をして、みんなでピッチに立ちたいなと思っています。
クレーベ
(ここまで5得点という自身の成績は)自分にとっても厳しい数字で、もっともっと良くなっていかなければいけないと思っています。
チームとしても、日々のトレーニングからみんなで話をしながら、改善していこうとしています。
タカ(船山選手)とも前線でだいぶ合うようになってきました。ただ、良いプレーをするだけでなく、タカと良いプレーをして“勝つ”。勝利を一番に考えたいです。
アウェイゲームは(第13節の)山形戦でゴールを決めましたが、残念ながら勝つことはできませんでした。
前半ラストゲームとなる徳島戦、とにかく勝点3を意識してプレーします。チャンスがあれば、ボールをゴールに押し込む。アウェイでしっかり勝って、戻って来たいと思います。
船山 貴之
この徳島戦で前半戦を終えますが、後半戦に向けて行くためにも、しっかりと臨みたいと思います。
チームとして、ここまでの結果や順位は誰も思い描いていないモノです。
もしかしたらそれが間違いで、自分たちの実力の過信かもしれません。だからこそ原点に戻ることが必要だと感じます。
ここで勝つことで何かを変えていきたいと考えます。返す返すにはなりますが、相手ではなく自分たちがやるべきことを、まずやることが一番です。
今週は連戦となりますが、チームとしての狙いなどの話し合いはできています。個人としてもコンディションは問題ありません。試合に出場したなら、(リーグ戦の)連続得点を狙っていきたいと思います。
[前節の布陣/徳島]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/徳島]
J2第17節 06/08 vs 町田(H) 1○0
J2第18節 06/15 vs 横浜FC(A) 2○1
J2第19節 06/22 vs 福岡(H) 2○1
J2第20節 06/29 vs 甲府(A)1○0
天皇杯2回戦 07/03 vs 愛媛(H) 0△0(PK5○3)
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第17節 06/09 vs 栃木(A) 0△0
J2第18節 06/15 vs 鹿児島(H)2○1
J2第19節 06/22 vs 柏(A) 0●2
J2第20節 06/29 vs 町田(H) 1●2
天皇杯2回戦 07/03 vs 岡山(H)0●3
[過去の対戦成績]
16/02/28 千葉 2-1 徳島
16/10/23 徳島 1-0 千葉
17/04/29 千葉 2-0 徳島
17/08/05 徳島 0-1 千葉
18/03/17 徳島 4-1 千葉
18/11/04 千葉 2-0 徳島