2019シーズンもいよいよ後半戦に突入する。その初戦となるアウェイのFC岐阜戦について、江尻篤彦監督は「ものすごく重要」と位置づけた。
「また新たな気持ちで(後半戦の)21試合をどのように戦うかはすごく重要です。その一発目となる岐阜戦は、我々にとってはものすごく重要なゲームとなります」
前半戦を終えての戦績は、5勝8分8敗で勝点23。18位。J3への自動降格圏である21位アビスパ福岡との勝点差はわずかに「6」で、J1参入プレーオフ圏である6位ヴァンフォーレとの勝点差は「10」、J1自動昇格圏である2位京都サンガF.C.との勝点差は「14」と大きく開いている。降格回避はもちろんのこと、J1昇格を目指し、最後までその可能性を追い続けることも後半戦のジェフに課された大きなミッションだ。指揮官の言葉どおり、「新たな気持ち」で残り半分のシーズンを戦いたい。
そうした意味において、その初戦で対峙する岐阜は難しい相手と言えるだろう。
今シーズンの岐阜は開幕直後こそ白星が先行したものの、第7節から4連敗、第13節から8連敗と黒星が重なり、第18節終了後の6月18日には3年目の指揮を執っていた大木 武監督が退任。後任に昨シーズンまでカマタマーレ讃岐を指揮していた北野 誠監督が就任し、天皇杯を含む公式戦4戦目となった前節のアビスパ福岡戦で約2カ月ぶりとなる勝利を手にした。
後半戦での巻き返しを図ろうとしているのは岐阜も同じだ。岐阜は現時点で最下位に甘んじているが、福岡に勝利し、特別な勢いをもってジェフをホームに迎える。だからこそ、江尻監督も警戒心を強める。
「(5-1で勝利した前回対戦時と)まったく違うチームになっています。“北野監督らしい”という表現が一番いいのかなと。どちらかといえば守備がすごく整備されてきているので、それと我々がどう対峙していくかがポイントになってくる。当然、前回のようにはいかないでしょう」
ジェフは前節、アウェイの徳島ヴォルティス戦で可能性を感じさせる一手を打った。システムはそれまでの3-4-2-1ではなく4-4-2。守備の意識を強めたスタイルで徳島を相手に防戦を強いられたが、それでも耐えるべき時間を必死に耐え、チーム一丸となって勝点1を手にした。
乾 貴哉が振り返る。
「(前節・徳島戦は)前半は4バックでやって、良いディフェンス対応が全体的にできていて、数少ないチャンスでPKを得ることができました。(個人としても)自分の対面の相手には絶対にやらせないようにと思ってプレーしていて、そこは良かったと思います」
ただし、こうしたゲーム展開を勝利につなげるためには、やはり攻撃にも目を向けないわけにはいかない。徳島戦の後半はあまりにも押し込まれる時間が長く、攻撃面での可能性を感じさせるサッカーをすることはできなかった。
熊谷アンドリューが言う。
「シュートで終わることが絶対条件だと思います。(岐阜には)技術のある選手、推進力のある選手もいるので、そこはみんなでケアをしないとダメ。90分を通して集中していきたい」
確かに結果は出ていないが、巻き返しを誓うチームは1つになっている。その大きな力をピッチで表現し、はずみをつける勝利を手に入れたい。
江尻 篤彦監督
また新たな気持ちで(後半戦の)21試合をどのように戦うかはすごく重要です。その一発目となる岐阜戦は、我々にとってはものすごく重要なゲームとなります。それは相手にとってもそうだとは思いますが、そこで自分たちがしっかり勝点3を収められるゲームをしたいと思います。
現在の岐阜さんは、(5-1で勝利した前回対戦時と)まったく違うチームになっています。当然、前回のようにはいかないでしょう。目指すところはそういう(前回対戦のような)ゲームですけれども、我々もまたいろいろ状況が変わってきているので、今回はまったく違ったゲーム内容になるのではないかなと思います。
(現在の岐阜は)“北野監督らしい”という表現が一番いいのかなと。どちらかといえば守備がすごく整備されてきているので、それと我々がどう対峙していくかがポイントになってくるのではないかと思っています。
乾 貴哉
(前節・徳島戦は)前半は4バックでやって、良いディフェンス対応が全体的にできていて、数少ないチャンスでPKを得ることができました。(個人としても)自分の対面の相手には絶対にやらせないようにと思ってプレーしていて、そこは良かったと思います。ただ、後半は自分たちのやるべきことができず、相手選手へのプレスが甘くなってしまった。ああいう状況のときにもっと選手間で話し合って、状況を変えていくことができればと思います。
これから後半戦です。気持ちもあらためて切り替えられる時期だと思うので、ここでまたしっかりとトレーニングから取り組んでいきたいです。
次に対戦する岐阜とは、前半戦で対戦したときにけっこう良い形で崩すことができた印象で、勝つこともできました。
ああいったゲームを今回の試合でもまたやれるようにしたいと思います。
熊谷 アンドリュー
徳島戦で連敗を止めましたが、あの試合内容では、わざわざ遠くのアウェイに足を運んでくれたサポーターの皆さんに申し訳ない気持ちです。自分たちも歯がゆい気持ちでもあります。だからこそポジティブな面を出していかないといけません。
岐阜もなかなか勝っていません。カウンターもあるのでボールの取られ方を気を付けなければいけない。シュートで終わることが絶対条件だと思います。(岐阜には)技術のある選手、推進力のある選手もいるので、そこはみんなでケアをしないとダメ。90分を通して集中していきたいです。(ボールサイドに人が寄り、上がってきた選手への対策について)相手選手がサイドの高い位置に入るまでに改善点があります。そこをチームとしてやらないといけません。正直、勝たないといけませんし、やるしかないと思っています。
為田 大貴
常に監督と選手でたくさんの話し合いをしていますし、それをすり合わせて良い方向にもっていきたいと考えています。守備があっての攻撃なので、自分たちが良い守備をしないと良い攻撃につながりません。もちろん攻撃時に枚数を増やさないといけませんが、失点が続いているので守備を見直すことも重要だと思います。
前回の岐阜戦は大勝(5-1)をしていて良いイメージはありますが、あえて忘れて臨みます。次戦も(徳島戦に続いて)アウェイでの戦いになるので、自分たちのプレーができない時間帯も増えるかもしれませんが、そういう時にこそ“自分たちが何をしなければならないのか”を試合の中で話し合いながらやっていきたいです。相手も最下位に沈み、後がない状況ですが、こちらも上に行かなければいけないので、強い気持ちで走り負けないように頑張りたいと思います。
[前節の布陣/岐阜]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/岐阜]
J2第18節 06/15 vs 大宮(A) 1●2
J2第19節 06/22 vs 山口(A) 0●4
J2第20節 06/30 vs 東京V(H) 1●2
天皇杯2回戦 07/03 vs 甲府(A)2△2(PK2●4)
J2第21節 07/06 vs 福岡(A) 3○1
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第18節 06/15 vs 鹿児島(H) 2○1
J2第19節 06/22 vs 柏(A) 0●2
J2第20節 06/29 vs 町田(H) 1●2
天皇杯2回戦 07/03 vs 岡山(H)0●3
J2第21節 07/07 vs 徳島(A) 1△1
[過去の対戦成績]
17/06/25 岐阜 4-6 千葉
17/08/26 千葉 1-3 岐阜
18/03/11 千葉 2-3 岐阜
18/10/28 岐阜 2-0 千葉
19/05/19 千葉 5-1 岐阜