最後に手繰り寄せた勝点1

シーズン後半戦最初のゲーム、FC岐阜との雨中の第22節は2-2のドローに終わった。

スタメンは前節の徳島ヴォルティス戦と同じく4-4-2の布陣。GKは鈴木椋大。最終ラインは右からゲリア、鳥海晃司、増嶋竜也、下平 匠の4人。中盤はダブルボランチに熊谷アンドリューと矢田 旭が入り、右サイドに堀米勇輝、左サイドに為田大貴が位置。2トップにはクレーベと船山貴之が並んだ。

キックオフ直後に最初の決定機を作ったのはジェフだった。

左サイドバックの下平が縦パスを入れると、タッチライン際で受けた為田がダイレクトで中央へ。クレーベが相手を背負いながらダイレクトで為田に折り返すと、左サイドで独走状態となり、球足の速いクロスを入れる。右サイドから飛び込んだのは堀米。しかし完璧なタイミングで合わせたシュートはわずかに枠をはずれ、外側のサイドネットを揺らした。キックオフからわずか15秒のことだった。

しかし直後の4分、ジェフは一瞬の隙を突かれて岐阜に先制点を奪われる。ペナルティエリアすぐ外で岐阜の前田遼一を起点とするパスワークに振り回されると、ライアン デ フリースのポストプレーから前田が技ありの左足ミドル。これがゴール右隅に決まった。

追いかけるジェフは、16分に決定機を作った。再三にわたって左サイドを攻略した為田がクロスを送り、飛び込んだ堀米がヒールパス。鋭いキックフェイントで相手をかわした船山のシュートはGKの正面に飛んだが、ジェフは構える相手に対してサイドから攻撃を仕掛け、それが機能していくつもの好機を作った。同点ゴールは25分。左サイドに流れた堀米のクロスにクレーベが飛び込むと、鮮やかなボレーシュートで試合を振り出しに戻した。

ジェフの猛攻はなおも続いた。30分には怒涛の連続攻撃で決定機を作り、34分にはまたしても右サイドに流れた堀米が決定機を演出。直後の37分には右サイドを突破したゲリアのクロスから為田がシュート。これも決定機だったが、ゴールを奪うことはできなかった。

そうして迎えた後半、次のゴールは岐阜に生まれる。52分、CKのサインプレーから後方で待ち構えた宮本航汰がミドルシュート。これが決まり、ジェフが再び1点のビハインドを追う展開となる。江尻監督は58分に堀米に代えて見木友哉、65分に為田に代えて佐藤寿人、78分にゲリアに代えて安田理大を投入し、圧倒的なボール支配率で岐阜ゴールに迫った。

そして迎えた試合終盤の90分、連続攻撃のこぼれ球をつないで安田がミドルシュート。GKの手前でコースを変えた佐藤寿人のゴールで、ジェフは土壇場の同点弾を奪った。試合はそのままタイプアップを迎え、2-2のドローで決着。シーズン後半戦最初のゲームは勝点1という結果に終わった。

指揮官は言う。

「我々にとってはポジティブな要素もたくさんあったゲームだと思うし、最後に選手が意地を見せて追いついてくれたと思います。次につながるゲームになりました。得点を挙げられる場面で決めきれなかったことが非常に残念ですが、今、顔を下げても仕方がないので、顔を上げて次の試合に向かいたいと思います」

次節の舞台はホーム・フクアリ。アビスパ福岡を迎えるこのゲームで、勝点3を手に入れたい。