連勝を懸けて臨んだ横浜FCとの第24節は、先制点を奪いながら3失点で逆転を許す悔しいゲームとなった。
スタメンは4-4-2の布陣。GKは鈴木椋大。最終ラインは右からゲリア、鳥海晃司、増嶋竜也、下平 匠の4人。中盤は前節まで堀米勇輝が務めていた右サイドに矢田 旭が入り、左サイドに為田大貴、ダブルボランチに熊谷アンドリューと小島秀仁が位置。最前線でクレーベと船山貴之が並んだ。
立ち上がりの8分、ジェフは最高の形で先制点を奪った。
ジェフの左サイドで相手のスローインにプレッシャーをかけてボールを奪うと、熊谷が縦にハイボールを送る。落下点に入ったクレーベが相手を背負ったままワンタッチでタッチライン際に流し、走り込んだ為田が一気に加速して相手の最終ラインを突破。カットインから放ったシュートは見事ゴール右隅に決まった。
序盤は守備から攻撃への流れがハマった。16分には前線からのプレスをハメて中盤でボールを奪い、持ち運んだ矢田がミドルシュート。20分には同じく中盤の高い位置でボールを奪い、右サイドに展開してゲリアのクロスからCKを獲得した。さらに、22分にも守備から攻撃への素早い切り替えが機能し、左サイドからの船山のクロスを矢田がヘディングシュート。攻守両面でいいリズムを作ったジェフが優勢に試合を進めた。
しかし25分を過ぎたあたりから流れが変わる。横浜FCはボール保持時にMF田代真一を最終ラインに下げ、4-4-2から3-5-2にフォーメーションを変更。サイドMFがジェフのセンターバックに、両サイドバックがタッチライン際の高い位置にポジションを取ってジェフの最終ラインを下げさせた。ゲリアが振り返る。
「23番(斉藤光毅)がウチのセンターバックを見たり、26番(袴田裕太郎)がサイドに張っていたり、20番(カルフィン ヨン ア ピン)が少し前に出てきたり、5番(田代真一)が最終ラインに落ちたり、そういう不規則さに対応するためにディフェンスの仕事を多く強いられ、なかなか前にいけなかった」
ただ、それ自体が大きな問題だったわけではない。ゲリアは「今日については僕のポジションから決定的なチャンスを作ることはできませんでしたが、チーム全体としては十分なチャンスを作っていた」と語り、小島も「2点目を取るチャンスはあった」と振り返った。やはり2点目を奪えなかったこと、さらに36分にCKを押し込まれて同点ゴールを許したことで、掴みかけた流れを手放してしまったことが敗因となった。
相手の変速フォーメーションに対する守備については後半にうまく修正してもう一度流れを引き寄せたかに見えたが、やはり勝ち越しゴールを奪うことはできず。逆に、横浜FCが60分にイバを投入したことをきっかけとして最終ラインが押し込まれ、徐々に主導権は横浜FCに移り始めた。
65分にはロングスローの流れから松井大輔に豪快なオーバーヘッドキックを決められ、75分にはミドルレンジからのFKをレアンドロ ドミンゲスに直接決められて、いずれもセットプレーから3失点。65分には矢田に代えて茶島雄介、75分には為田に代えて佐藤寿人、77分には熊谷に代えて見木友哉を送り込んだが流れを変えることはできず、連勝を懸けて臨んだゲームを1-3で落とす結果となった。
3連戦はFC琉球、鹿児島ユナイテッドFCとのアウェイ連戦へと続く。きっかけとなる勝点を敵地でつかみ取りたい。