前節のヴァンフォーレ甲府戦に敗れ、8月の4試合はすべて黒星となり連敗は「4」に伸びた。
第29節終了時点で7勝9分13敗のジェフは、J3降格圏となる21位の栃木SCと6ポイント差の17位。“下”が肉薄する厳しい状況の中で、迎える今節は敵地でのFC町田ゼルビア戦に臨む。町田もジェフと同勝点の「30」で18位。どの試合でも勝たなければならない状況に変わりはないが、同勝点のチームが激突する直接対決には、いつも以上の緊張感が漂うことになりそうだ。
江尻篤彦監督が言う。
「僕もそうですし、チームとしても、必要なのは勝点3なので、どうやって勝点3を取るかというところにフォーカスしてやらないといけないと思うし、選手のエゴ、自分自身のエゴではなくて、それをチームのために働かせることができる選手をピッチに立たせなければいけないかなと思っています」
勝点こそジェフと並ぶ町田だが、第28節は栃木SCを相手にドローを演じて勝点1を奪い、第29節は中位に位置するファジアーノ岡山を相手に敵地で3得点完封と圧勝した。その勢いは4連敗中のジェフにとって大きな脅威だが、町田は昨シーズンのJ2リーグで上位争いを演じたチームであり、潜在能力が高いことは誰もがよく知っている。
前節、エベルトの負傷によって久しぶりにピッチに立った増嶋竜也は、ホームで惜敗を喫した前回対戦の印象を踏まえてこう話した。
「相手は縦に速いサッカーをしてくるのでしっかりとラインの“上げ・下げ”を小まめにやりながら、相手のウイークポイントを狙っていきたいと思います。自分がピッチに立ったならばまずは元気を出して、チームが気持ち良くプレーし、自分たちのやりたいサッカーができるきっかけになりたい」
前回対戦は、相手の激しいプレスを最後までかいくぐることができず、中盤ではロメロ フランクに多くのセカンドボールを拾われてリズムをつかみそこねた。それでも“自分たちの時間帯”にいくつものチャンスを作ったが、1-1で迎えた後半の決定機も決めることができず、試合終盤の87分にこの試合で圧倒的な運動量を誇ったロメロ フランクの決勝ゴールを許した。
下平 匠が展望する。
「町田は狙いがハッキリしているチームなので、そこに対して自分たちがどう戦うか。全員が意思統一して、トレーニングでやっていることを試合で出すだけです。相手のロングボールが多いぶん、攻撃になったときに自分が出ていく距離がちょっと長くなると思うので、そこのパワーの使いどころを少し考えないといけない」
今や誰もが認めるチームリーダーのひとりとなったクレーベは、「これ以下はない」と強い口調で話した。
「チームが苦しい状況だからこそ、みんなで頑張らなければいけません。この状況を抜けるためにもチーム一丸となって進んでいくしかありません。これ以下はない。自分たちは一つずつ上を向くだけです。次の試合は必ず勝って、この状況を抜け出したいと思っています」
繰り返してきたミスを恐れず、勇敢に立ち向かえるか。ミスを恐れて小さくまとまった不完全燃焼ではなく、力を出し切った完全燃焼の結果として勝利を手にしたい。勝機は必ずある。
江尻 篤彦監督
僕もそうですし、チームとしても、必要なのは勝点3なので、どうやって勝点3を取るかというところにフォーカスしてやらないといけないと思うし、選手のエゴ、自分自身のエゴではなくて、それをチームのために働かせることができる選手をピッチに立たせなければいけないかなと思っています。
(町田は)昨シーズンは上位に進出しているチームですし、今の順位にいるようなチームではないと思っています。それは我々も同じだと思うんですけど。相馬直樹監督が何年も手掛けてきた“変わらないやり方”があって、選手はそれによってすごく流動的にアグレッシブにできているなと思います。そういう意味ではすごく恐い相手です。
増嶋 竜也
(甲府戦は術後の復帰戦で急な途中出場となったが)「やるしかない」と割り切ってプレーしました。町田戦に向けてもっと良いコンディションを作っていきたいと思いますし、今週のトレーニングでもまったく問題なく、“行ける”という自信もあるので頑張りたいです。
このチームの現状については、プレーをする選手はもちろん、応援してくれるファン・サポーターの皆さんも悔しさを感じていると思います。ただ今の状況を変えられるのも自分たちだけなので、自分がピッチに立ったならばまずは元気を出して、チームが気持ち良くプレーし、自分たちのやりたいサッカーができるきっかけになりたいです。
(町田との)前回対戦は1-2で負けてしまいました。相手は縦に速いサッカーをしてくるのでしっかりとラインの“上げ・下げ”を小まめにやりながら、相手のウイークポイントを狙っていきたいと思います。
下平 匠
町田は狙いがハッキリしているチームなので、そこに対して自分たちがどう戦うか。全員が意思統一して、トレーニングでやっていることを試合で出すだけです。相手のロングボールが多いぶん、攻撃になったときに自分が出ていく距離がちょっと長くなると思うので、そこのパワーの使いどころを少し考えないといけないなと思っています。(横浜FMでチームメイトだった町田・富樫敬真選手は)体が前より少し大きくなっているなという印象があります。得点はあまり取っていませんが、献身的な動きというところは昔からあるので、そういうところは気を付けたいと思います。
声一つで(状況が)変わることもあるし、点を取ったあとも取られたあとも、チームとしてどういう風に90分試合を運ぶのか。そういうところを、ピッチに立っている人間で考えてやらないといけないと思います。
クレーベ
チームが苦しい状況だからこそ、みんなで頑張らなければいけません。この状況を抜けるためにもチーム一丸となって進んでいくしかありません。これ以下はない。自分たちは一つずつ上を向くだけです。
(町田との)前回対戦では先制されながらも追いつくことできましたが、最後に突き放されて残念な結果となりました。しかし今のジェフは攻撃面でたくさんのバリエーションを出せています。だからこそ自分を含め、攻撃時には人数をかけてペナルティーエリアに入ることが大事になりますし、飛び込む人数が多ければ多いほど相手ディフェンダーも対処しづらいと思います。そうなれば僕らが得点する可能性も広がります。次の試合は必ず勝って、この状況を抜け出したいと思っています。
[前節の布陣/町田]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/町田]
J2第25節 07/31 vs 新潟(H) 3△3
J2第26節 08/04 vs 甲府(A) 0●3
J2第27節 08/10 vs 金沢(H) 2●3
J2第28節 08/17 vs 栃木(A) 0△0
J2第29節 08/25 vs 岡山(A) 3○0
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第25節 07/31 vs 琉球(A) 2○0
J2第26節 08/04 vs 鹿児島(A) 1●2
J2第27節 08/10 vs 愛媛(H) 2●3
J2第28節 08/18 vs 大宮(A) 1●2
J2第29節 08/24 vs 甲府(H) 0●3
[過去の対戦成績]
17/02/26 町田 0-1 千葉
17/11/05 千葉 2-1 町田
18/04/15 千葉 3-2 町田
18/08/12 町田 3-3 千葉
19/06/29 千葉 1-2 町田