前半の2失点が、勝敗を分ける決定打となった。
スタメンは4-2-3-1の布陣。最終ラインは右から米倉恒貴、鳥海晃司、新井一耀、下平 匠の4人。中盤はダブルボランチに小島秀仁と佐藤勇人、2列目の右サイドに堀米勇輝、トップ下に船山貴之、左サイドに為田大貴が位置。1トップにクレーベが入った。
気持ちが空回りしたのか、プレッシャーから思うようなプレーができなかったのか、前半のジェフはいいところなく相手にペースを握られ、終始押し込まれる展開となった。立ち上がりの5分には新潟の左サイドバック・堀米悠斗の攻撃参加で最終ラインを突破され、GK鈴木椋大のブロックのこぼれ球をレオナルドに決められて先制点を許した。
さらに18分、またしてもレオナルドと堀米のコンビネーションによってジェフの右サイドから進入され、ペナルティエリアの外から放たれたレオナルドのミドルシュートがゴール右隅に決まる。これで0-2。33分には右足を負傷した小島秀仁がピッチを後にするアクシデントがあり、熊谷アンドリューが投入されたが流れを変えることはできなかった。前半は、終始噛み合わない攻撃でフラストレーションを募らせる時間が続いた。
江尻篤彦監督は、この前半の2失点を敗因とした。
「前半の立ち上がりの消極的な戦いがすべて。それが結果につながってしまったという感想です。戦術的な部分よりも、メンタル的な部分かなと。勇気のなさ。強く行くところ。サッカーの基本的なベースが、立ち上がりからできなかった。とにかく今日は2失点が勝敗を左右してしまったと思います」
2点をリードしている新潟の意識が守備に傾いたのか、後半はジェフが押し込む展開が続いた。
まずは53分。左サイドからのクロスに飛び込んだクレーベが強烈なヘディングシュートを放つが、GKの好守に阻まれる。直後の55分にはこぼれ球に反応した熊谷が強烈なボレーシュートを放ったが、相手にブロックされてゴールの枠を捉えることはできなかった。
58分には堀米に代えて見木友哉を投入。すると直後の59分、後半開始直後から何度もチャンスを演出していた左サイドの為田がクロスを入れると、逆サイドから飛び込んできた米倉のダイビングヘッドがゴール右隅に突き刺さった。
ジェフの攻勢は加速した。63分にはロングカウンターからチャンスを作り、船山からクレーベ、為田へとつなぐ。グラウンダーのクロスを佐藤勇人が右に流すと、走り込んだ米倉がシュート。獲得したCKから見木がヘディングシュートを放ち、直後には右サイドから崩して米倉が高精度のクロスを送った。しかし、いずれもゴールには届かない。
79分には船山に代えて佐藤寿人を投入したが、最後の最後まで同点ゴールを奪うことはできず。試合は1-2のまま決着した。
やはり米倉も、前半の低調な出来を悔やんだ。
「失点によって自分たちで難しいゲームにしてしまったと思います。こういうチーム状況で選手が消極的になってしまうこともあるけれど、まずは、ひとりひとりがやるべきことをやらなきゃいけない。最後まで走る、守備でしっかりいく、そういう当たり前のところができていない前半でした」
厳しい戦いが続く。勝利から6試合遠ざかっているジェフは、次節、ホームに戻って水戸ホーリーホックと対戦する。