ホームに向かえる第32節の相手は、J2リーグ3位につける水戸ホーリーホック。相手を「格上」と表現した米倉恒貴の言葉は、この試合を迎えるにあたってのチームとしての総意だ。
「正直、格上のチームなので自分たちはハングリー精神をもってやるしかありません。とりあえず目の前の1試合だけを考え、“次の試合がトーナメントの決勝戦”の気持ちでやりたいです。ネガティブなことを言っても何も始まりません。目の前の1試合にどれだけ気持ちを懸けることが出来るかどうかですし、積極的なプレーを心がけたい」
第26節の鹿児島ユナイテッドFC戦から6戦未勝利。そのうち5試合で黒星を喫しているジェフはJ3降格圏と6ポイント差の18位となり、依然として苦しい状況が続いている。それでも、米倉が言うとおり「目の前の1試合」にすべての気持ちを懸けるしかない。相手を恐れず、積極的なプレーでゴールを奪い、それを守りきって勝利を掴み取るしかない。
キャプテンの佐藤勇人はこう付け加えた。
「ここ3試合、フクアリで勝てていませんが、多くのファン・サポーターの皆さんが来てくれているので、結果で応えたい気持ちが強い」
シーズン開幕当初に快進撃を見せた水戸は、長谷部茂利監督の下で試合を重ねながらチーム力を高め、安定した戦いぶりで上位争いを演じている。首位の柏レイソルとは8ポイント差があるが、2位の横浜FCとはわずかに1ポイント差。同勝点で4位モンテディオ山形、1ポイント差で5位大宮アルディージャ、2ポイント差で京都サンガF.C.と続いており、自動昇格圏内となる2位争いは白熱する一方だ。水戸はその座を争う一角であり、現時点におけるJ2リーグ屈指の強豪と言えるだろう。
今夏にはヴィッセル神戸からDF宮大樹、セレッソ大阪からMF福満隆貴、ジュビロ磐田からFW小川航基とJ1チームから即戦力の獲得に成功しており、中でも小川は8試合に出場して5得点と絶好調。東京五輪世代屈指のストライカーは、ジェフにとって最も警戒すべき選手のひとりだ。
最終ラインの一角として対峙する新井一耀は言う。
「(自身としては)前に前に(ボールを)つけていくプレーや、ラインを怖がらずに少し高めに設定してコンパクトにするというところを意識していきたいし、相手の陣地で攻撃をしていれば自ずとピンチも減るだろうし攻められる時間も少なくなると思います。自分たちが主導権を握れるようにして、ボールを持っていないときの動きにも集中して臨みたいと思っています」
シーズン後半戦に入って5勝3分2敗と好調の水戸を相手に、ジェフはどういう戦いで挑むべきか。江尻篤彦監督は言う。
「(水戸は)どこからでも得点が取れるし、粘り強いディフェンスもできる。攻守においてアグレッシブさを持っているチームなので、準備をして粘り強く戦うということが大前提になると思います」
落とすことのできない緊張感のある戦いが続く。そんな中でもアグレッシブに、相手を恐れずにゴールに向かうことができるか。ホームで躍動するジェフを見たい。
江尻 篤彦監督
(水戸は)昇格争いをしている良いチームで、攻守にバランスの取れた、スキのないチームという印象です。個人的には、エスナイデル前監督がその水戸戦の結果を受けて代わってしまったというところがあるので、そのあたりに思うところはあります。
繰り返すようですが、どこからでも得点が取れるし、粘り強いディフェンスもできる。攻守においてアグレッシブさを持っているチームなので、準備をして粘り強く戦うということが大前提になると思います。
(水戸・長谷部茂利監督は)昨シーズンから水戸というチームをうまく作り上げていて、今シーズはすごく良い形で結果もついてきています。まあ、長谷部監督というよりは、いま我々はそういう状況ではないので。ジェフがどのようにホームで戦うかということだけですね。
新井 一耀
水戸は順位が良いぶん、のびのびとプレーしてくると思うし、アグレッシブに来ると思うので、そこで受け身にならないように、自分たちも怖がらずにチャレンジしたプレーを前半から出していきたいです。ホームですし、熱いプレーとか戦っている姿を見せないと、ファン・サポーターの皆さんに示しがつきません。90分を通していい試合をできるように、意識していきたいです。
(自身としては)前に前に(ボールを)つけていくプレーや、ラインを怖がらずに少し高めに設定してコンパクトにするというところを意識していきたいし、相手の陣地で攻撃をしていれば自ずとピンチも減るだろうし攻められる時間も少なくなると思います。自分たちが主導権を握れるようにして、ボールを持っていないときの動きにも集中して臨みたいと思っています。
米倉 恒貴
江尻監督から「(水戸は)ファイトするチームでシンプルに走って球際をしっかりするチーム」だと言われています。自分も映像を見て、シンプルに走って技術のある選手がいる印象で、あの順位(3位)にはいるべくしていると感じます。J1チームからも補強をしていますし、正直、格上のチームなので自分たちはハングリー精神をもってやるしかありません。J2の中では組織として抜けていますが、ジェフには個の力をもった選手がいるので、どれだけ打開できるかがポイントになると思っています。とりあえず目の前の1試合だけを考え、“次の試合がトーナメントの決勝戦”の気持ちでやりたいです。ネガティブなことを言っても何も始まりません。目の前の1試合にどれだけ気持ちを懸けることが出来るかどうかですし、積極的なプレーを心がけたいです。
佐藤 勇人
(水戸)長谷部茂利監督は、結果を出すために逆算をしてチームを整備している印象を思っています。水戸は自分たちがやるべきことが分かっているチームで、そのやるべきことを実行できる選手もそろっています。だからあの順位(3位)と結果がついてきていると思います。その水戸に対して、自分たちはどう対応するか。今週はハードなトレーニングを消化していますが、自分たちは受けに回ってしまってはダメですし、相手に合わせテンポを早めてもダメ。前節・新潟戦の後半のように、ボールを持ったときには、じっくりと攻めて行く時間が必要になる場面もあると思っています。
ここ3試合、フクアリで勝てていませんが、多くのファン・サポーターの皆さんが来てくれているので、結果で応えたい気持ちが強いです。
[前節の布陣/水戸]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/水戸]
J2第27節 08/10 vs 横浜FC(A)0△0
J2第28節 08/17 vs 京都(H) 3○0
J2第29節 08/24 vs 東京V(H) 1●2
J2第30節 09/01 vs 栃木(A) 3○0
J2第31説 09/08 vs 金沢(H) 3○1
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第27節 08/10 vs 愛媛(H) 2●3
J2第28節 08/18 vs 大宮(A) 1●2
J2第29節 08/24 vs 甲府(H) 0●3
J2第30節 09/01 vs 町田(A) 1△1
J2第31節 09/07 vs 新潟(A) 1●2
[過去の対戦成績]
17/06/17 水戸 3-1 千葉
17/09/16 千葉 2-1 水戸
18/03/04 千葉 0-0 水戸
18/08/18 水戸 1-0 千葉
19/03/17 水戸 1-1 千葉