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2019 SEASON MATCHES試合日程・結果

2点目を奪えず、ドロー決着。



ジェフは最後まで攻撃の手を緩めなかった。しかし最後まで“2点目”を奪うことができず、徳島ヴォルティスとのホームゲームは1-1のドローで決着した。

スタメンは4-2-3-1の布陣。GKは前節が16試合ぶりの出場だった佐藤優也。最終ラインは右から米倉恒貴、新井一耀、増嶋竜也、下平 匠の4人。ダブルボランチに佐藤勇人と熊谷アンドリューが並び、2列目は右に矢田 旭、トップ下に工藤浩平、左に為田大貴が位置。1トップにクレーベが入った。

6分に工藤がミドルシュート、10分にはクレーベがオーバーヘッドキック。14分にはカウンターから為田がゴールを狙うなど、ジェフは立ち上がりからアグレッシブな姿勢を見せた。しかし、12分には右サイドからクロスを上げられてシュートに持ち込まれ、16分にはプレスを外されてミドルシュートを打たれるなど、J2屈指のパスワークを誇る徳島も徐々にペースをつかみ始める。

もっとも、立て続けに決定的なピンチを招くような時間帯はなかった。前節から見られ始めた守備の安定について、米倉が言う。

「守備に関しては、ある程度、後ろとしての“形”が固まってきたと感じています。しっかりとコミュニケーションを取りながら『どう守るか』という話し合いもできているし、まだまだ修正しなきゃいけないところはあるけれど、決して悪くない」

ジェフはこの日も両サイドのタレントが積極的に仕掛けた。為田がドリブルで仕掛けてCKを獲得し、新井が見事なボレーシュートを放つがゴール手前でクリア。33分には右サイドに流れた工藤に熊谷がスルーパスを送り、直後の36分にはゴール前の混戦から再び工藤がこぼれ球に素早く反応し、惜しいシュートを放った。

試合が動いたのは前半終盤。37分に佐藤優也の飛び出しと米倉のブロックで大きなピンチを続けてしのぐと、前半終了間際の43分、クレーベの放ったシュートが相手の腕に当たってPKを獲得。これをクレーベが冷静に流し込み、ジェフが最高の時間帯に先制ゴールを奪った。

迎えた後半は、一進一退の攻防が続いた。立ち上がりは徳島の時間帯。50分、52分、58分とピンチを招いたが、枠を外れたシュートに救われた。60分を過ぎるとジェフが反撃に転じ、61分にはCKから、62分にはカウンターからチャンスを演出。65分には矢田に代えてゲリアを投入し、米倉を2列目に上げてさらに攻勢を強めた。

しかし追加点を奪うことはできず、75分には徳島が早くも交代枠を使い切って勝負に出る。するとその直後、ジェフは79分に左サイドから崩され、途中出場の藤田征也の同点ゴールを許す。江尻監督は工藤に代えて船山貴之、熊谷に代えて本村武揚を投入して勝ち越しゴールを狙ったが、オープンな打ち合いとなった4分間のアディショナルタイムにもゴールは生まれず、試合は1-1のドローで決着した。

江尻監督が振り返る。

「どちらに転んでもおかしくないゲーム内容でした。少しずつ、守備面で身体を張れるようになってきた矢先の失点だったので、あの失点はもったいなかったと思います。ああいうイージーな失点をなくさなければ勝点は積み上がらないし、上にもあがっていけないというのが現実です」

追いつかれての同点決着には悔しさが残るが、上位の徳島を相手に勝点1を確保できた意味は小さくない。前節から続けて得た手応えを、次節、アウェイのファジアーノ岡山戦に生かしたい。