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2019 SEASON MATCHES試合日程・結果

力の差を見せつけられ、3失点完敗。



9年ぶりのフクアリでの千葉ダービーは完敗に終わった。

スタメンは4-2-3-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から米倉恒貴、新井一耀、エベルト、下平 匠の4人。ダブルボランチに鳥海晃司と熊谷アンドリューが並び、2列目は右にアラン ピニェイロ、トップ下に工藤浩平、左に為田大貴が位置。1トップにクレーベが入った。

立ち上がりの攻防は互角に見えた。

最初のチャンスは柏。クリスティアーノの直接FKは佐藤優也が弾き返し、押し込まれてクロスを放り込まれても冷静に跳ね返した。逆にジェフは10分、右サイドで工藤と米倉が攻撃を組み立て、熊谷がスルーパス。クレーベにはつながらなかったものの、テンポのいい攻撃を見せた。

流れが相手に傾くきっかけとなったのは、ジェフによるいくつかの“ミス”だった。

14分、最終ラインでつないだ下平の横パスをカットされ、柏のオルンガがロングシュート。これは佐藤優也が防いだものの、18分には再びオルンガがシュートを放つ。その流れで生まれたCK、オルンガのヘディングシュートはブロックしたものの、こぼれ球を三原雅俊に蹴り込まれて失点。このゴールによって柏がつかんだ流れを阻止することができず、直後の22分には中盤で鳥海の縦パスをインターセプトされ、そのままつながれて瀬川祐輔に強烈なミドルシュートを決められた。

前半の残り時間は、ほぼ一方的な展開だった。柏はオルンガを前線に残した4-1-4-1の布陣で組織的にスペースを消し、ジェフのミスを誘って縦に速いショートカウンターを仕掛けた。失点にはつながらなかったものの、ジェフはほとんど反撃することができなかった。

江尻篤彦監督は後半開始と当時に最初の一手を打った。鳥海に代えて送り込んだのは堀米勇輝。後半の戦い方について、堀米はこう話した。

「相手の中盤、三原(雅俊)選手の横のスペースをうまく突きたいというプランがありました。前半はウチのボランチがタイトに狙われる形で攻撃が遅くなっていたし、みんなの立ち位置があまり良くなかったので、そこをうまく整えたいと思っていた」

工藤のポジションをボランチに下げ、堀米をトップ下に置いてパスワークの中継点を増やした形だが、思うようには相手の組織を崩すことができなかった。江尻監督は55分にアラン ピニェイロに代えて船山貴之を投入するなど攻めの手を打ったが、61分にCKから失点。ビハインドを3点に広げられ、ジェフは厳しい状況に追い込まれた。

時間の経過とともに攻撃の厚みは失われ、リスクを負った攻撃からカウンターを食らってピンチを招いた。最後までそうした流れを変えることはできず、試合は0-3のままタイムアップ。J2リーグで首位を走る柏に対し、ジェフは“完敗”という形で今シーズン2度目のダービーを終えた。

キャプテンマークを巻いた熊谷はこう振り返った。

「やっぱりイージーなミスが多かったので、それは自分としても情けないと思っています。今日はひとりひとりが隠れてしまうシーンが多かったので、それについてはチーム全体で考えなきゃいけないし、こういう試合を繰り返しちゃいけない」

残り5試合。ダービーの悔しい完敗を“次”につなげなければならない。