再逆転を許して連敗。

逆転に成功したまでの流れは良かった。しかし、相手の反撃を食い止めることができず、再逆転を許して2-3で敗れた。

スタメンは4-2-3-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から米倉恒貴、新井一耀、エベルト、下平匠の4人。ダブルボランチに鳥海晃司と熊谷アンドリューが並び、2列目は右にアラン ピニェイロ、トップ下に工藤浩平、左に為田大貴が位置。1トップにクレーベが入った。

試合は立ち上がりから動いた。

まずは7分。ジェフの右サイドにボールを運ばれると、中に切り込んだ高井和馬がグラウンダーのクロス。ゴール前に飛び込んできた相手選手はボールに触れなかったが、ボールはそのままゴールに流れて山口に先制点がもたらされた。

しかし、ジェフもすぐに同点弾を奪う。カウンターのチャンスでボールを受けた米倉がシンプルにスペースを使う縦パスを送ると、走り込んだアラン ピニェイロがダイレクトでクロス。ゴール前で待ち構えたクレーベが相手DFの上から強烈なヘディングシュートを叩き込み、試合を振り出しに戻した。

その後は互いに攻撃的な姿勢を貫き、攻守が素早く入れ替わる白熱した展開となった。ジェフは15分、18分とチャンスを迎えるが、逆転ゴールには至らず。逆に山口には23分、27分とチャンスを作られ、ゲームの主導権は目まぐるしく入れ替わった。ジェフはその後もいくつかのチャンスを作ったが、ゴールは生まれず前半はドローのまま終了した。

それでも、後半の立ち上がりにリズムを掴んだのはジェフだった。59分には下平のクロスから、64分には為田の突破からチャンスを演出。すると65分、右サイドから米倉がクロスを入れると、ファーサイドで待ち構えたクレーベがヘディングで折り返し、走り込んだアラン ピニェイロが蹴り込む。見事逆転に成功し、リードを奪った。

江尻監督は69分にクレーベに代えて佐藤寿人を投入。一方の山口は73分にドリブラーの田中パウロ淳一、79分にストライカーの工藤壮人を投入し、3バックに変更して圧力をかけてきた。その直後の80分、ジェフの右サイドでパスをつながれ、最後は山下敬大に押し込まれて同点。84分には鳥海に代えて矢田 旭、86分には工藤に代えて増嶋竜也を投入し3バックに変更するが、勢いに勝る相手の攻撃をしのぎ切ることはできず、88分にCKから失点して逆転を許した。

試合はそのまま2-3で終わり、ジェフは勝点を積み上げることができなかった。

江尻監督は試合を次のように振り返った。

「試合は攻撃も守備もアグレッシブに、山口さんもそうですが、我々も意図した形ができていたし、思っていたことをやれた部分はありました。しかし、2失点目から（重心が）後ろ気味になってしまったことが反省ポイントであると思います」

米倉は強い言葉を口にして唇を噛んだ。

「今は勝点1でも必要な状態の中で逆転を許すというのは、シンプルに言って『あり得ない試合』だと思います」

残り4試合。チームとして、クラブとしての意地を見せなければならない。