残り4試合。J2リーグ残留を目標とするジェフの戦いは、いよいよ佳境を迎えようとしている。
今節の相手はツエーゲン金沢。わずかだがJ1参入プレーオフ進出の可能性を残しており、現在2連勝中の難しい相手をホーム・フクアリで迎え撃つ。
前節のレノファ山口FC戦は、またしても厳しい現実を突きつけられる結果となった。
一時は逆転に成功しながら、相手の勢いを止められず再逆転を許して2-3の黒星。柏レイソル戦に続く連敗を喫し、勝点を積み上げることはできなかった。
エベルトが振り返る。
「自分たちのミスから相手に得点を奪われて、勝点3を逃してしまいました。それがすごく残念です」
江尻篤彦監督は、だからこそ「自分たち」にこだわる強い意志を示した。
「(0-1で敗れた第8節の前回対戦は)あのときは連戦で、戦い方も含めて前に行けなかったというのが反省点としてあります。
また、あれからだいぶ経っていて、金沢さんも1ランク上にあがっているし、我々もあのときとはまた違う状態なので、しっかり相手を見て考えながらやりたいなと思っています。
そしてそれよりも、“自分たちが何をやるか”に特化してやりたい」
柳下正明監督が率いる金沢は、かなりはっきりとした特徴を持つチームに仕上がっている。
基本システムは4-4-2。守備面では積極的なプレスを試みるよりもしっかりと構えて守り、特に中盤より後ろの選手はマンツーマンで相手をつかまえる。
必然的に運動量は増えるが攻守の切り替えは早く、攻撃に転じるとサイドに展開してクロスを放り込む。
チームの得点源であるFWクルーニーは累積警告による出場停止処分中だが、代役を務める垣田裕暉の187センチの高さは大きな強みだ。
特に左サイドはサイドMFの加藤大樹、ボランチの大橋尚志、左サイドバックの沼田圭悟のコンビネーションが非常に良く、小気味良いパスワークからアーリークロスを放り込むスタイルも確立されている。
加藤と沼田はレフティーで、キックの精度は高い。
熊谷アンドリューが展望する。
「マンツーマンマークで試合に臨んでくると思うので、そこで1対1で負けてしまうと後手を踏むことになってしまいます。
そこで一人ひとりが負けなければ、自分たちのペースで試合を運ぶことができると考えています。
また、金沢は攻撃時に人数・枚数をかけてくるイメージがあるので、(ジェフとしては)ボールを奪ったあとのカウンターの仕掛けが大事になってきます」
はっきりとした特徴を持つ相手だからこそ、それに対してジェフがどのような戦術で迎え撃つかが勝敗を分けるポイントとなりそうだ。
相手のマンツーマンディフェンスを動かして守備網に“穴”を開けることができれば、必ず突破口は見えてくる。
そこをしたたかに突いてゴールを奪い、きっちりと逃げ切って勝点3を奪う。それがJ2残留に近づく理想的な展開と言えるだろう。
佐藤寿人は言う。
「山口戦で逆転負けをしてしまったあとだからこそ、やるべきことを整理して勝つための準備をしたいです。
監督の要求に対して、ピッチに立っている選手がどう判断するかが重要ですし、試合に勝つために“何をすべきか”をピッチにいる選手で解決するためにも、お互いが要求をしていきたい」
勝って、勝点3を奪って、まずはJ2残留を決めたい。
江尻 篤彦監督
(0-1で敗れた第8節の前回対戦は)あのときは連戦で、うまく組み合わせも考えたつもりだったんですけど、戦い方も含めて前に行けなかったというのが反省点としてあります。そこは考えなければいけません。また、あれからだいぶ経っていて、金沢さんも1ランク上にあがっているし、我々もあのときとはまた違う状態なので、しっかり相手を見て考えながらやりたいなと思っています。そしてそれよりも、“自分たちが何をやるか”に特化してやりたいとは思っています。
マンマークの相手に対してはやはり選手の判断がすごく重要になってきます。どういう意図を持ってどう動くか、ボールを動かしている中で誰が数的優位なのか、そういったことを早く選手の中で見つけないと、完全に相手に狙われてしまうので、そのあたりは考えてやらせたいと思います。
エベルト
(前節は)自分たちのミスから相手に得点を奪われて、勝点3を逃してしまいました。それがすごく残念です。(同胞のクレーベ選手とアラン選手と)3人でスタートから試合に入ると、コミュニケーションを取れるという部分もあるし、気持ちが(高ぶって)すごく嬉しかったです。(クレーベとアランが)1ゴール1アシストとお互いに決めたことは嬉しかったのですが、勝点を取れなかったということはすごく残念です。
チームは今いいサッカーはできていませんが、ポテンシャルはすごく大きなチームだと思っています。あとはやっぱり自信ですね。自信を持ってやるということです。トレーニング(の戦術的なこと)よりはメンタルのところ、僕個人としてもチームとしても、メンタルが良ければ、金沢戦も良い試合にできるんじゃないかなと思っています。
熊谷 アンドリュー
(金沢は)マンツーマンマークで試合に臨んでくると思うので、そこで1対1で負けてしまうと後手を踏むことになってしまいます。そこで一人ひとりが負けなければ、自分たちのペースで試合を運ぶことができると考えています。また、金沢は攻撃時に人数・枚数をかけてくるイメージがあるので、(ジェフとしては)ボールを奪ったあとのカウンターの仕掛けが大事になってきます。
自分たちの一番の武器はクレーベ選手です。サイドからのクロスの回数をもっと増やすことで、もっと得点へのチャンスは増えると思います。残り試合も少なくなりました。サポーターの皆さんと喜べる回数を1回でも多く増やしたいと思っています。
佐藤 寿人
(金沢は)柳下正明監督のもとでやるべきことが整理されており、まとまっているチームだという印象があります。その意味でも若い選手も経験を積んでいるシーズンで、非常に力があると思っています。金沢は前節、アウェイで長崎との打ち合い(4-2)を制していますし、順位も自分たちより上です。アウェイでの前回対戦でジェフは(金沢に)負けていますし、今節はしっかり勝たないといけません。
山口戦で逆転負けをしてしまったあとだからこそ、やるべきことを整理して勝つための準備をしたいです。監督の要求に対して、ピッチに立っている選手がどう判断するかが重要ですし、試合に勝つために“何をすべきか”をピッチにいる選手で解決するためにも、お互いが要求をしていきたいと思います。
[前節の布陣/金沢]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/金沢]
J2第34節 09/28 vs 徳島(A) 0●2
J2第35節 10/06 vs 甲府(H) 2●3
J2第36節 10/15 vs 横浜FC(A)2●3
J2第37節 10/20 vs 山形(H) 1○0
J2第38節 10/27 vs 長崎(A) 4○2
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第34節 09/29 vs 岡山(A) 0△0
J2第35節 10/06 vs 山形(H) 1●4
J2第36節 10/12 vs 長崎(A) 2○0
J2第37節 10/20 vs 柏(H) 0●3
J2第38節 10/27 vs 山口(A) 2●3
[過去の対戦成績]
17/05/07 金沢 2-1 千葉
17/07/22 千葉 2-0 金沢
18/04/08 金沢 3-1 千葉
18/07/15 千葉 3-4 金沢
19/04/07 金沢 1-0 千葉