終盤の失点で惜敗。

今シーズン最後のアウェイゲームの相手は、京都サンガF.C.。J1昇格を争うチームと息詰まる熱戦を演じることはできたが、最後の最後にゴールを許し、勝利を手にすることはできなかった。

スタメンは4-2-3-1の布陣。GKは佐藤優也。最終ラインは右から米倉恒貴、新井一耀、エベルト、下平 匠の4人。熊谷アンドリューを出場停止処分で欠くボランチには小島秀仁と工藤浩平が入り、2列目は右に堀米勇輝、左に為田大貴、トップ下に船山貴之が位置。1トップにクレーベが入った。

立ち上がりの主導権を握ったのはジェフだった。

4分、堀米と米倉による右サイドのコンビネーションに船山が絡み、右サイドを崩すとCKを獲得。そのチャンスをショートコーナーでつなぎ、堀米のクロスに対してファーポスト際で待ち構えた新井がフリーの状態でヘディングシュートを放った。しかし、このシュートは惜しくもゴール左に外れた。

8分にカウンターから小屋松知哉のドリブルシュートを許したものの、その後もジェフが攻勢を維持する。11分には再びCKからチャンスを作り、堀米が高精度のクロスを送ったがわずかにエベルトの頭を越えた。さらに12分には高い位置でボールを奪ってショートカウンターを発動。船山のラストパスからクレーベがシュートを放ったが、GKの正面に飛び先制のチャンスを逸する。直後の15分には左サイドを突破した為田がクロス。しかし小島のシュートはGKにブロックされた。このあたりから、試合の風向きが徐々に変わり始める。

30分には京都のFW一美和成、33分にはDF黒木恭平がミドルシュート。40分にはジェフの左サイドを攻略され、最後は仙頭啓矢に決定的なシーンを作られた。前半は0-0のまま折り返すことになったが、特に最後の15分間、ジェフは守勢を強いられた。

迎えた後半、江尻篤彦監督は早めの交代策で状況の打破を図った。57分、前半は多くの決定機に絡んでいた堀米を下げ、茶島雄介を投入。70分には小島に代えて佐藤勇人を投入し、守備を整備する一手を打った。しかし、守勢を変えられないまま“耐える時間”が続くと、ジェフは徐々に“前への圧力”を失い、さらに防戦を強いられる。

迎えた84分、左サイドを突破されるとクロスを入れられ、仙頭に押し込まれて失点。87分には工藤に代えて見木友哉を投入し、エベルトを最前線に上げるなど1点を奪うために手を尽くしたが、最後までゴールを奪うことはできず0-1のまま敗れた。

久々のスタメン出場となった小島は、チームが抱える課題について話した。

「後半は少し個人のミスも目立ちましたし、少し受け身になって、前線にボールが入らなくなってしまいました。ああいう時に、もう少し前に圧力をかけられるようにならないといけない。前半と同じことをすればよかったのかもしれませんが、どうしても後ろに引いてしまう癖があるので、そこは改善しなければならなかった」

今シーズン最後のアウェイゲームを勝利で飾ることはできなかった。ラスト1試合は佐藤勇人にとってのラストゲームでもある。フクアリに戻り、キャプテンを勝利で送り出したい。