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2020 SEASON MATCHES試合日程・結果

自信を深める大きな1勝。



今シーズン初のアウェイ戦で、見事な3得点。
安定した守備と破壊力ある攻撃をしっかりと見せつけて、ジェフがリーグ再開後初勝利を挙げた。

GKは新井章太。最終ラインは右から田坂祐介、チャン ミンギュ、増嶋竜也、下平 匠の4人。
ダブルボランチに田口泰士と高橋壱晟が入り、右サイドに米倉恒貴、左サイドに堀米勇輝が位置。前線でクレーベと山下敬大が並んだ。

前節、ザスパクサツ群馬を相手にテンポのいいパスワークを見せた水戸に対し、ジェフは前節と同様の組織的な守備で対抗した。
基本的にはスタートポジションを維持する形で前を向いた状態での守備に徹しながら、少しずつ相手を追い出し、チャンスがあれば積極的にプレスをかけてインターセプトを狙う。

この守備が奏功したのは6分。米倉のプレスで相手を追い込み、クレーベがボールを奪って縦パス。
右サイドで持ち上がった米倉がグラウンダーのクロスを入れると、ニアサイドに走り込んだ山下が冷静に流し込んだ。

加入後初得点となった山下が振り返る。

「米倉選手が抜けてサイドでボールを持った瞬間、相手が深い位置まで戻ったので、自分は止まってシュートするスペースを確保しました。
いいボールが入ってきたので、コンパクトに足を振って落ち着いて決められて良かった」

幸先よく先制点を奪ったジェフは、その後も守備をベースとしながらカウンターを狙うサッカーに徹した。
しかし、尹晶煥監督が「前半は少し、相手に適応するのが難しかった」と振り返ったとおり、相手の攻撃をすべてシャットアウトしたわけではなかった。

10分にはセットプレーからピンチを招くが、ンドカ ボニフェイスのヘディングシュートは新井がファインセーブ。
こぼれ球に反応した細川淳矢のシュートは外側のサイドネットに外れた。

また、決定機にはならなかったものの、特に前半は水戸の右サイドMF松崎 快のドリブル突破によって何度か危ない場面を作られた。
増嶋を軸とする最終ラインの踏ん張りで決定機を作らせなかったが、細かいパスワークからフィニッシュにつなげる水戸の攻撃には迫力があった。

それでもジェフは、冷静に試合を進めた。
29分には増嶋のロングスローから米倉がオーバーヘッドでつなぎ、最後は山下がボレーシュート。相手GKの好守に阻まれたが、惜しいシーンだった。

迎えた後半は、56分に生まれた田口の直接FKによるゴールで安定的な試合運びが実現した。指揮官が振り返る。

「早い時間に先制点を奪って安定的な試合をすることができましたし、守備をしながらカウンターでの追加点を狙っていました。
運よく田口泰士のFKが決まったことで安定した試合運びが可能になりましたし、さらに追加点を奪って勝利することができました」

リードを2点に広げてからは、前がかりになる水戸に対して冷静な試合運びを見せた。
68分には堀米に代えて船山貴之、78分には米倉とクレーベに代えてアラン ピニェイロと川又堅碁を投入。この起用が追加点を生んだ。

アディショナルタイムの90+4分、相手最終ラインの背後で船山の縦パスを受けた川又が見事なタッチでチーム3点目となるゴール。
試合後の会見でも笑顔を見せた。

「初ゴールということで、気持ち的には楽になります。チームの勢いにもつながって、少しホッとしています。
昨年は右肩の脱臼があり、昨シーズンの開幕戦以来1年以上もゴールから遠ざかっていました。
脱臼のせいでなかなか復帰できない時間が続いていたので、今日のゴールは感慨深いです」

前節に続いてフル出場した高橋は、守備の充実についてこう話した。

「前節よりも組織としてしっかり守れていたと思います。相手のクロスに対しても最後はしっかり身体を寄せて跳ね返す。そういう守備ができていたんじゃないかと思います」

自分たちのサッカーに自信を持つ。その意味で、この勝利は大きい。次節、ジェフはホーム・フクアリに戻って栃木SCを迎え撃つ。