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2020 SEASON MATCHES試合日程・結果

勝利を呼んだ「大きな冒険」。



尹 晶煥監督による「大きな冒険」は、勝利という最高の結末をもたらした。

前節の栃木SC戦から、GKを除くフィールドプレーヤー10人を総入れ替え。その理由についてこう話した。

「すべての選手たちが意欲的な姿を見せてくれましたし、試合に出たいという表現をしてくれました。正直なところ不安な部分もありましたが、大きな冒険をしました。今日の勝利で、多くの選手を活用できる可能性を探ることができました。すべての選手が一生懸命にプレーし、勝利したことにまずは感謝したいと思います」

スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右からゲリア、鳥海晃司、新井一耀、安田理大の4人。中盤の中央に熊谷アンドリューと見木友哉が入り、右サイドに矢田 旭、左サイドに為田大貴が位置。2トップには38歳の佐藤寿人と18歳の櫻川ソロモンが並んだ。

試合前、前節からフィールドプレーヤー10人を入れ替えるメンバー構成について、尹晶煥監督はこう話した。

「すべての選手が準備していましたし、このチームには能力の高い選手が多くいます。連戦を戦うための判断として、1つのタイミングだった。選手たちを信じて戦いたいと思います」

その言葉は、前半から結果となって表れる。

守備の形は出場メンバーが代わっても変わらない。最終ラインと中盤の8枚はいつもどおりスペースをうめる守備で整然と並び、2トップは相手のパスコースを限定する守備で献身的に動いた。

8分には金沢のMF西田 恵がシュート、12分には味方のクリアがゴール枠内に飛んだが、いずれも新井がファインセーブ。このピンチをしのぐと、徐々にジェフがチャンスを作り始める。

14分には左サイドからのFKに櫻川がポストプレー。落としたボールに矢田が飛び込みボレーシュートを放った。直後の15分にはロングカウンター。安田がドリブルで運んで左サイドに預けると、為田が果敢に突破を試みて敵陣深くまで攻め込んだ。

そして迎えて23分、ジェフは右サイドから矢田、ゲリア、矢田とつないでクロス。GKと競り合った櫻川は自らこぼれ球に反応してシュート。プロデビュー戦での初ゴールが決まり、ジェフが何としても手に入れたかった先制ゴールを奪った。

さらに32分。左サイドからのクロスは櫻川の頭上を越えたが、その背後から飛び込んだ佐藤寿人がヘディングシュート。ポストに弾かれたボールに飛び込んだ矢田のシュートは当たり損ねたが、さらに後方から走り込んだ見木が蹴り込んだ。

見木が言う。このゴールを生んだのはセカンドボールに対する意識の高さだった。

「サイドからいいクロスが上がったことと、その時のボランチのポジショニングは、セカンドボールを拾うという意味でも尹さんから言われているので。いい位置取りができていたのでゴールにつながったと思います」

後半、尹監督は佐藤寿人に代えて工藤浩平を投入。立ち上がりの時間帯に続いたいくつかのピンチをしのぐと、再び守備のリズムを掴み始めて時間の経過とともに安定感は高まっていった。65分には矢田に代えて船山貴之を投入。さらに76分には櫻川に代えて川又堅碁を投入し、ピッチ内に刺激を加えて活性化を試みた。

結果として、守備の集中力が途切れることはなかった。試合終盤の試合運びはほぼ危なげなく、2-0のまま勝利。「連敗を避ける」という目標を達成しつつ、敵地で貴重な勝点3を手にした。

次節は中2日で迎える東京ヴェルディ戦。この勢いを武器に、ホームでの勝利を目指す。