素晴らしい前半のパフォーマンスだっただけに、あまりにも悔やまれる2失点と黒星だった。
スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右から田坂祐介、チャン ミンギュ、鳥海晃司、安田理大の4人。中盤中央に熊谷アンドリューと田口泰士が構え、右サイドに矢田 旭、左サイドに為田大貴が位置。2トップに川又堅碁と山下敬大が並んだ。
アディショナルタイムの失点を除けば、ほぼパーフェクトと言っていい前半だった。
これまでの戦いより組織をコンパクトに構成して全体を押し上げ、前線から連動性のある守備で相手を追い込んだ。そうしてパスミスを誘うと、一気に攻撃に転じてカウンターを仕掛けた。
まずは6分。矢田とのワンツーで右サイドを突破した熊谷がクロスを放り込み、ファーサイドに飛び込んだ為田がヘディングで折り返して決定機を演出。10分には左サイドでパスを受けた為田がクロスを上げ、こぼれ球を田口がつなぎ、田坂がミドルシュートを放った。
さらに13分には、中盤でインターセプトに成功した田口が左サイドに展開。為田のクロスに走り込んだ田口がシュートを放ち、GKが弾いたボールに山下が反応してシュートを放った。22分には再び左サイドから為田が突破。見事な切り返しで相手をかわしてクロスを入れると、GKが弾いたボールを拾った熊谷が強烈なミドルシュートを放った。
ジェフの攻撃はなおも続く。26分には熊谷のインターセプトからカウンターを発動。川又、山下とつないで矢田が好機を作った。29分にはその矢田が相手最終ラインの背後に落とすパスを通し、田口、米倉とつないでクロス。しかし川又のヘディングシュートはわずかにゴール右に外れた。
相手を圧倒したからこそ何としても先制点を奪いたかった前半、その思いは35分に実った。CKのこぼれ球をつないで安田がクロス。こぼれ球に飛び込んだ山下が豪快に蹴り込んでネットを揺らした。
しかし、迎えたアディショナルタイム。PKによって奪われた同点ゴールが、結果的には大きな意味を持つことになる。
同点ゴールによって勢いを得た群馬に後半の立ち上がりこそ押し込まれたものの、58分に熊谷が長い距離を走ってチャンスを作ると、再びジェフが主導権を握り始めた。
62分には左サイドからの安田のクロスを川又がヘディングシュート。67分には右サイドから米倉がクロスを上げ、やはり川又がヘディングで合わせたがわずかにゴールを外れた。
その後の時間帯も、ジェフは両サイドのスペースを効果的に使いながら攻勢を強めた。71分には川又に代えて櫻川ソロモン、山下に代えて見木友哉を投入。攻撃に変化を加えて活性化し、さらにサイドから仕掛けていくつものCKを獲得する。83分には熊谷の懸命な守備からボールを奪い、ショートカウンターを仕掛けて最後は櫻川がシュート。惜しいシーンはいくつも続いたが、なかなかゴールを奪えない時間が続いた。
そして迎えたアディショナルタイム。相手にCKを奪われると、その流れから押し込まれて失点。それと同時に試合終了の笛が鳴り、終始試合を優勢に進めていたにもかかわらず、ジェフは最後の最後に勝点を逃し、ホーム4連敗となる黒星を喫した。
来週からは5連戦が始まる。この厳しい状況を自分たちの力で打開したい。