3得点無失点という会心のパフォーマンスで、ジェフが今シーズン初の連勝を成し遂げた。
スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右からゲリア、岡野 洵、増嶋竜也、下平 匠の4人。中盤の底に高橋壱晟と小島秀仁が構え、右サイドに矢田 旭、左サイドに為田大貴が位置。2トップには櫻川ソロモンと佐藤寿人が並んだ。
前節から大幅にスタメンを入れ替えた布陣で臨んだジェフだが、4-4-2の組織的な守備は立ち上がりからブレがなく、整然と相手に向き合い、まずは冷静に出方をうかがった。しかし直後の7分、右サイドに展開して矢田がグラウンダーのクロスを入れると、ニアサイドに飛び込んだのは佐藤寿人。GKの鼻先でボールに触れる“らしいシュート”でゴールに押し込み、ジェフに先制点をもたらした。
寿人が振り返る。
「今日は、試合前に尹さんが僕と(櫻川)ソロモンの特長をペナルティーエリアの中で活かしてあげようという話をみんなにしてくれたので。旭は名古屋時代から一緒にやってますけど、そういう意味では、前の2人の選手の良さをボールを保持している選手がうまく活かしてくれたと思います」
その後は松本の攻勢が続いたが、10分のCKからのヘディングシュートはゴール上に外れ、16分に受けたカウンターは増嶋が身体を張ってゴールを守った。さらに19分、ジェフの左サイドからクロスを入れられたが、相手のシュートがゴール上に外れる。この3つのピンチをしのいだことで、再び流れはジェフに傾いた。
そして迎えた22分。右サイドで得たスローインからゲリアがロングスローを放り込むと、ニアサイドの競り合いからファーサイドへと流れ、待ち構えた増嶋がヘディングシュート。これが見事に決まってジェフが理想的な追加点を奪った。
2点のリードを奪ったジェフは、後半開始と同時に寿人に代えて工藤浩平を投入。後半に入っても、守備の意識を高めながら時間をうまくコントロールした。勝敗を決定づける3点目が生まれたのは68分。右サイドで得たFKを矢田がファーサイドに蹴り込むと、そこに待ち構えた増嶋が自身2点目となるヘディングシュートを叩き込んだ。
増嶋が振り返る。
「相手のファーサイドの守備が弱かったので、(矢田)旭にはそれを伝えてファーに蹴ってもらって。ジェイソンには(自分の前で)ブロックしてもらうようにお願いしました。相手がセットプレーを苦手なことがなんとなくわかっていたので、思い切りいきました」
終盤は危なげない戦いを見せた。76分にはゲリアに代えてチャン ミンギュ、為田に代えて米倉恒貴、櫻川に代えて山下敬大、矢田に代えて見木友哉と一気に4人の選手交代を敢行し、5-3-1-1のシステムに変更して守備固めに徹した。多くのクロスを放り込まれたがそのすべてをきっちりと跳ね返し、3-0のままタイムアップ。理想的な試合展開で勝点3を奪い、リーグ再開後ホーム初の白星、そして今シーズン初の連勝を成し遂げた。
5連戦の3戦目となる次節は、アウェイでのジュビロ磐田戦。この勢いを次の勝利につなげたい。