ミスからの失点を取り返せず、4試合ぶり黒星。

J2リーグの首位に立つV・ファーレン長崎とのアウェイ戦は、前半に喫した2失点を取り返すことができず黒星に終わった。

前節から10人を入れ替えたスタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右から本村武揚、岡野 洵、増嶋竜也、下平匠の4人。中盤の底に小島秀仁と高橋壱晟が構え、右サイドに矢田旭、左サイドに為田大貴が位置。2トップには櫻川ソロモンと佐藤寿人が並んだ。

静かな立ち上がりから少しずつ動きが見られ始めたのは8分。ジェフは為田の突破で得たFKからチャンスを作り、高橋の強烈なミドルシュートで長崎ゴールを襲った。13分と14分には長崎にチャンスを作られるが、直後の15分には小島の絶妙なスルーパスから決定機。しかし佐藤寿人のスライディングシュートは惜しくもGKに阻まれた。

その後も18分には矢田のインターセプトからカウンターを仕掛け、28分には矢田の縦パスから佐藤寿人がつなぎ、最後は為田がミドルシュート。ボール支配率では長崎に上回られたものの、ジェフはいつもどおりの組織的な守備からカウンターのチャンスを作った。

しかし、迎えた29分。相手ボールを奪った高橋のパスが長崎のMF大竹洋平にインターセプトされると、そのままミドルシュートを打たれて失点。直後の33分にはジェフの左サイドから長崎の毎熊晟矢にクロスを入れられ、ニアサイドに飛び込んだ畑潤基に押し込まれる。失点前後のジェフは、ミスが続いたことで組織全体が下がり、それによって生まれたギャップをうまく長崎に使われた。そうした前半の試合展開について、小島は次のように振り返った。

「自分としても前半から迷った部分はあったんですけれど、少し落ち着かない中で、ボランチ主導でやってしまうとゲームが崩れると思ったので。前半は耐えるべきというのが自分の判断で、ゲームプランを変えずに少し引いた中で耐えようと思っていました。その中で自分たちのミスから失点してしまったので、少し難しくなってしまったと思います」

尹監督は後半開始と同時に佐藤寿人に代えてクレーベを送り出し、後半の反撃を狙った。

全体を押し上げて高い位置からプレスをかけたジェフは、セカンドボールを拾いながら少しずつ相手ゴールに迫った。56分には左サイドからチャンスを作り、58分には同じく左サイドでFKを獲得。矢田のキックにクレーベが合わせてゴールを狙ったが、ヘディングシュートは惜しくもゴール上に外れた。

さらに62分にも再びCKからクレーベがシュート。65分には左サイドからチャンスを作り、為田のクロスは櫻川の頭をかすめた。そして67分、尹監督は櫻川に代えて工藤浩平、矢田に代えて堀米勇輝を投入すると、74分にはクレーベのポストプレーから堀米がシュート。直後の75分にはカウンターのチャンスから為田がクロスを入れ、走り込んだ堀込が再びシュートを放った。

84分には為田に代えて熊谷アンドリュー、本村に代えて鳥海晃司を投入したが、しかし最後までゴールを奪うことはできず、0-2のままタイムアップ。連勝は「3」で止まり、5連戦の戦績を3勝1敗とした。

尹監督が振り返る。

「非常にタイトな日程の中でのゲームでしたから、多くの選手を代えて起用しました。期待もありましたし、もちろん少し不安もありました。前半に組織として揺さぶられてしまった部分が、こういう結果につながったと思っています。ただ選手たちは最後まであきらめずに戦ってくれました。今日の試合を通じて反省するところは反省して、もちろん私自身も反省しながら、修正するところを修正して次の試合に臨みたいと思っています」

3試合ぶりのホーム戦となる次節の相手は徳島ヴォルティス。もう一度気持ちを入れ直して、首位との差を縮める勝点3を手に入れたい。