力不足を痛感する黒星。

前節の京都サンガF.C.戦に続き、ほとんどいいところなく敗れたアルビレックス新潟とのホームゲームだった。

スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右からゲリア、チャン ミンギュ、新井一耀、安田理大の4人。中盤の底に田口泰士と小島秀仁が構え、右サイドに堀米勇輝、左サイドに船山貴之が位置。2トップには山下敬大とクレーベが並んだ。

終始相手に押し込まれ、攻撃の形を作り出せず、フラストレーションの溜まる前半だった。

立ち上がりから5本連続でCKを奪われると、12分には堀米が右サイドから、14分には安田と山下のコンビネーションで左サイドからチャンスを作って反撃を試みた。しかし18分、MF中村元彦に強烈なミドルシュートを打たれると、流れは再び新潟へ。23分にはカウンターを仕掛けようとするタイミングで堀米がボールを奪われ、カバーした新井一耀のパスも相手にインターセプトされる。ボールを奪った渡邉新太に技アリのミドルシュートを決められ、ジェフはまたしても自分たちのミスによって先制点を献上してしまった。

ジェフの守備がうまく機能しなかった原因は、最終ラインで数的優位を作ろうとする新潟に対して前に踏み込んだプレスを仕掛けられなかったことにある。32分には相手のパスワークに翻弄され、最後は新井章太のビッグセーブで失点を回避したものの完全に崩された形でのピンチだった。

守備に修正を加えて後半の反撃につなげたかったジェフだが、このイヤな流れはハーフタイムを挟んでも変えられなかっった。53分、ジェフは左サイドの高い位置からプレスをかけて相手を追い出したものの、逆サイドのプレスが甘く右サイドから突破を許す。そのまま縦に展開されるとズルズルと後退し、最後は新潟のMF本間至恩に決められて2失点目。結果的には、この失点があまりにも痛かった。

尹監督は、63分、田口に代えて見木友哉、堀米に代えてアラン ピニェイロ、山下に代えて川又堅碁を投入。66分にはフリーキックからクレーベがボレーシュートを放つなどチャンスを作った。

さらに76分には船山に代えて岡野 洵を投入し、チャン ミンギュを中盤の底に配置した4-3-3のフォーメーションに切り替える。しかし、その直後の80分、左サイドを突破されてクロスを入れられると、逆サイドから走り込んだ本間至恩に再び決められ3失点目を喫した。

試合後の会見で、尹監督はこう話した。

「選手ひとりひとりがもっとプロらしく。今日はそういうところが見えなかったので、こういう波があるということは、なかなか成長につながらないので。そこをなんとか解決しようと頑張っていますけれど、選手たちにはついてきてほしいし、負けることを怖がらずにやってほしい。続けてやらなきゃいけないと思います」

この会見の席に着くまで数十分間、指揮官はミーティングを設けて選手たちと向き合った。この敗戦の意味を、もう一度よく考えなければならない。

これでチームは6試合勝利なし。この6試合は1分5敗とわずか「1」の勝点しか積み上げられていない。次節は5連戦“第2クール”の最終戦として愛媛FCとのアウェイ戦に臨む。この悔しさを、戦う姿で表現したい。