鳥海のプロ初得点で快勝！

5連戦“第3クール”の初戦、フクアリにファジアーノ岡山を迎えたジェフは、前半のリードを守り切って2連勝を成し遂げた。

スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右から本村武揚、チャン ミンギュ、鳥海晃司、安田理大の4人。中盤の底に田口泰士と小島秀仁が構え、右サイドに矢田 旭、左サイドに為田大貴が位置。2トップには山下敬大と川又堅碁が並んだ。

試合は立ち上がりから動いた。

2分、ジェフは右サイドに展開して本村から矢田へとつなぐと、矢田は左足アウトサイドで斜めにパス。相手最終ラインの裏に走り込んだ山下がダイレクトで中に折り返し、そこに飛び込んだ川又が滑り込みながらボールをゴールに押し込んだ。

このゴールで勢いに乗ったジェフは、8分、カウンターから左サイドを突破し、安田がクロス。ファーサイドから入ってきた山下がワントラップからシュートを放つが、これはわずかにゴール上に外れた。それでも勢いは収まらず、迎えた14分、ピッチ中央の左サイドで得たFKを小さくつなぐと、為田のパスを受けた安田が深い位置まで突破してクロス。ゴール前で相手をブロックした川又の背後から鳥海が飛び込み、ダイレクトで合わせて追加点をもたらした。

プロ初ゴールを挙げた鳥海が振り返る。

「堅碁さんが前で潰れてくれたし、ミチさんからいいボールが入ってきたので。合わせるだけでした」

その後はボール主導権を相手に渡して構える時間が続いたが、ゴール前ではしっかりと身体を張り、全員が連動するブロックでピンチを回避。38分には岡山にカウンターを仕掛けられ上田康太のボレーシュートがクロスバーに直撃するが、決定的なピンチを招くことなく2-0のまま前半を終えた。
しかし、後半は押し込まれる苦しい時間が続いた。

ハーフタイムに2選手を交代した岡山は、前半2トップの一角に入っていた上門知樹が左サイドに回る攻撃的布陣にシフト。53分にはその上門がシュートを放ち、さらに59分には再び上門がFKからゴールを狙った。ジェフは時折カウンターを仕掛けたが、意識が守勢に回ったからか人数をかけることができなかった。時間の経過とともにその意識は強まり、岡山の攻勢が続く中でいくつものCKやFKを与えた。

74分、尹監督は矢田に代えて船山貴之、山下に代えてクレーベを投入。さらに78分には小島秀仁に代えて見木友哉を送り込んだ。一方の岡山もかつてジェフでプレーしたMFパウリーニョ、さらに終盤にはFW齊藤和樹を投入するなど積極的な仕掛けを見せ、圧力をかけてジェフのゴールに迫る。ジェフはピッチに立つ全員の懸命な守備で守るしかなかったが、迎えた84分についに失点。それでも懸命に時間を進めて約4分間のアディショナルタイムを守り抜き、ホームで何としても手に入れたかった勝点3をもぎ取った。

後半の試合運びを課題としながらも、尹監督は「続けることが大事」と前を向いた。

「もう1点、追加点を取りに行かなければいけなかったと思います。なかなかそれができなかったことが残念ですが、選手たちは最後まで集中して勝つことができたので、これを続けてやることが大事だと思います」

中3日で迎える次節。再びホームにレノファ山口FCを迎える。