今シーズン2度目の3連勝ならず。

レノファ山口FCを迎えたホームゲーム。ジェフは今シーズン2度目の3連勝を狙って戦ったが、後半に負った2点のビハインドを跳ね返すことができず、1-2でこのゲームを落とした。

スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右から本村武揚、岡野 洵、鳥海晃司、安田理大の4人。中盤の底に田口泰士と見木友哉が構え、右サイドに矢田 旭、左サイドに為田大貴が位置。2トップには川又堅碁と山下敬大が並んだ。

アグレッシブに戦った前半だった。

守備に4-4-2、攻撃時に3-5-2のシステムに変化する相手に対し、前から積極的にプレッシャーを仕掛けて追い込み、ルーズボールを拾って攻勢を強めた。5分には右サイドでパスを受けた矢田が逆サイドに展開。為田が得意のドリブルで中に切り込み、強烈なシュートを放った。13分、15分と立て続けに相手にシュートを打たれたが、20分には左サイドを深くえぐった安田のクロスから矢田がヘディングシュート。その後もジェフは、右サイドで矢田を中心に組み立て、左に展開して為田と安田のコンビネーションで仕掛ける得意の形を何度も作った。

31分にはカウンターから安田が右サイドに展開し、矢田が中に入って再び左サイドへアーリークロス。待ち構えた為田のシュートはうまく当たらずGKにキャッチされるが、相手を大きく揺さぶった効果的なカウンターだった。さらに41分にはCKのチャンスから山下がヘディングシュート。その後も相手を押し込んだがゴールは生まれず、試合はスコアレスのまま後半に突入した。前半の戦い方について、見木はこう振り返った。

「センターバックのヘニキ選手がボールに食いつく傾向があるという分析はありましたけれど、そこまで全部、裏を狙うような感じではありませんでした。前半は前から守備に行けていたし、ショートカウンターもできていたと思います。チャンスも何度かありました。前半のうちに1つ取れていれば結果は変わったんじゃないかと思います」

尹晶煥監督は後半開始と同時に川又に代えてクレーベを投入。直後の51分には左サイドからチャンスを作り、入ったばかりのクレーベがフィニッシュに絡んだ。さらに60分には最終ラインから岡野が縦パスを送り、裏に抜けたクレーベがシュート。これは相手DFにブロックされたが、前半に続いて最終ラインが高い相手の背後を突いた攻撃が機能した。

ところがその直後の61分、ジェフは右サイドから相手の突破を許し、クロスを高井和馬に押し込まれて大事な先制点を奪われてしまう。64分、尹監督は矢田に代えて堀米を投入するが、直後の66分には再び左サイドから突破を許し、クロスを小松 蓮に押し込まれて失点。流れを変えられないまま短時間に2失点を許し、勝敗の行方は一気に劣勢に追い込まれた。

80分には山下に代えて船山貴之、安田に代えて田坂祐介を投入。アディショナルタイムには2トップの一角に入った船山がゴール前のこぼれ球をボレーで押し込んで1点を返したが、反撃はここまで。1-2のまま試合終了となった。

途中出場の船山貴之が振り返る。

「2連勝したことによって違う余裕というか、そういう雰囲気になってしまったのかなと自分では思います。前回の3連勝の時もそういう雰囲気になってしまったので。いけるだろう、勝てるだろうという気持ちで臨んでしまっているのかもしれません」

次節はアウェイのFC琉球戦。シーズン後半戦のスタートだ。3連勝を逃した悔しさは小さくないが、気持ちを切り替えて、この重要なアウェイゲームに臨みたい。