シーズン後半戦のスタートは、理想的な内容と結果で勝点3を手に入れた。
スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右から本村武揚、チャン ミンギュ、鳥海晃司、安田理大の4人。
中盤の底に田口泰士と見木友哉が構え、右サイドに船山貴之、左サイドに為田大貴が位置。2トップには川又堅碁とクレーベが並んだ。
小気味良いパスワークを武器とするポゼッションスタイルの琉球に対し、ジェフは自陣で構えることなく前からプレスを仕掛け、セカンドボールを拾ってショートカウンターを仕掛けた。
最初のチャンスは琉球。15分、ジェフの左サイドに流れたボールに小泉佳穂が追いついてクロス。
しかし完全にフリーだった河合秀人のヘディングシュートが枠を外れたことでジェフは救われた。
すると直後の19分、右サイド後方で得たFKを田口がゴール前に送ると、高いジャンプで頭一つ抜けた川又がヘディングシュート。
これも決定的なシーンだったが、GK田口潤人のビッグセーブに阻止された。
さらに22分には最終ラインのチャンがロングフィードを送り、相手最終ラインの背後に抜けた川又がクロス。ファーポスト際にクレーベが飛び込んだがわずかに届かなかった。
32分には左サイドでパスを受けた為田がドリブル突破を図り、流れたクロスに本村が走り込んでミドルシュートを放ったが枠を外れる。
37分は琉球のチャンス。沼田圭悟のアーリークロスに田中恵太がボレーで合わせてジェフゴールを襲ったが、なんとか失点を免れて前半を折り返した。
前半のボール支配率はやや琉球が優勢だったが、シュート数は相手の「2」に対してジェフが「5」。いい内容の45分間だった。
そして迎えた後半、ジェフは立ち上がりからいい流れを作って相手ゴールに迫った。
60分には右サイドから逆サイドに展開し、安田がクロス。川又がフリーで待ち構えてヘディングシュートを放ったが、これは枠を外れる。
直後の61分には川又に代えて山下敬大を投入すると、迎えた68分、再び安田が左サイドからクロスを送り、ファーポスト際で待ち構えた山下がヘディングシュート。
これが決まってジェフが先制点を奪った。
約10分後の77分、尹監督はクレーベに代えて増嶋竜也、船山に代えて矢田 旭を投入。
システムを5-4-1の形に代えて守備を固めた。その理由についてこう話している。
「相手は高身長の選手を入れてきていましたし、確実にロングボールが増えると考えました。
正直なところ、4バックのまま最後まで守り抜くことは難しいと思ったので1人追加して5バックにしました」
中央を固めたジェフの守備は安定し、最後は押し込まれる時間が続いたものの最後までゴールを守り抜いた。
シーズン後半戦最初の大事なゲームをモノにし、アウェイで貴重な勝点3を手にした。
尹監督が言う。
「今日の試合に勝ったことについては満足していますが、これを続けることが一番大事です。
この難しいタイトな日程の中で頑張ってくれた選手たちに感謝したいと思いますし、選手たちの意欲的な姿が見られたゲームだったと思います」
次節は中2日でフクアリに戻り、京都サンガF.C.を迎え撃つ。「続けること」を実現し、後半戦の巻き返しを勢いづける勝点3を手に入れたい。