あまりにも不甲斐ない5失点大敗。

ほとんど何もできないまま、ホームで大量5失点を喫したジェフはモンテディオ山形に敗れた。

スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右から安田理大、チャン ミンギュ、鳥海晃司、下平 匠の4人。中盤の底に5試合ぶりの出場となる田口泰士と小島秀仁が構え、右サイドに矢田 旭、左サイドに為田大貴が位置。2トップには山下敬大と船山貴之が並んだ。

試合の立ち上がりはジェフの攻勢が際立った。

開始直後の1分には矢田が獲得したCKから下平がヘディングシュート。3分には田口のサイドチェンジから為田が突破を試みてFKを獲得した。6分には下平のクロスから山下がヘディングシュート。8分には相手GKが前に出ているのを確認して為田が果敢にロングシュートを放った。いずれもゴールネットを揺らすことはできなかったが、相手ゴールに迫る連続攻撃には迫力があった。

しかし10分を過ぎるとその勢いが影を潜め、守備時に4-4-2、攻撃時に3-4-2-1に変化する相手にボール主導権を握られる展開が続いた。ジェフは前からプレスをかけることができず、両サイドを広く使われて揺さぶられる。迎えた31分、山形の最終ラインからロングフィードを放り込まれると、クリアミスをヴィニシウス アラウージョに拾われて左足でシュートを打たれる。これがゴール左隅に決まり、山形に先制ゴールを奪われた。

その後の時間帯もジェフの劣勢が続いた。38分には再び相手の最終ラインから攻撃を組み立てられ、ジェフの左サイドに展開される。山田拓巳のクロスに合わせた中村 駿のシュートは新井章太が弾いたが、こぼれ球を前川大河に押し込まれて2失点目を喫した。

尹 晶煥監督はハーフタイムに矢田に代えてアラン ピニェイロ、為田に代えて見木友哉と両サイドプレーヤーを交代して修正を図ったが、流れを引き戻すことはできなかった。

後半開始早々の48分にはカウンターから左サイドを崩され、中村駿のシュートが決まって0-3。さらに52分、自陣ペナルティーエリア内で山形の渡邊凌磨を下平が倒し、PKの判定。ヴィニシウス アラウージョのPKは新井章太がストップしたが、末吉 塁に押し込まれて4失点目を喫した。61分には軽率なパスミスから相手にカウンターを食らい、ヴィニシウス アラウージョの独走を許して5失点目。すべてが後手に回る最悪のムードを払拭できないまま大量失点を喫した。

79分に途中出場し、その4分後の83分に1点を返した佐藤寿人が言う。

「僕らは一人ひとりがプロとしてやっていますし、それぞれが結果を残さなければプレーし続けることができない世界で生きているので。まずは個々がしっかりやること。それが試合につながると思うし、今日ピッチに立ってこういうゲームをしてしまったことで、不甲斐なさを強く感じていると思います」

ホーム・フクアリで5失点を喫するのは今シーズン2度目だ。不甲斐なさと向き合いながら、それでも切り替えて次の試合に向かうしかない。