今シーズン最後の5連戦、その最初のゲームはホーム・フクアリに3位V・ファーレン長崎を迎える。
ジェフにとっては、今シーズン2度目の3連勝を狙う重要なゲームだ。5失点を喫したモンテディオ山形戦のショックから立ち直りつつあるチームは、続く松本山雅FC戦で3-2、アルビレックス新潟戦で2-0と競り勝って2連勝。原点に立ち返って守備の組織構築に徹し、何よりも手に入れたい“結果”を手繰り寄せてこのゲームを迎えることができた。
周知のとおり、長崎はシーズン前半戦のほとんどで首位の座に立っていた強豪だ。後半戦に入って9月、さらに10月前半は黒星が先行する時期もあったが、それでも第34節終了時点で2位アビスパ福岡と5ポイント差の3位につけている。J1昇格の可能性は十分にある。
11月はシーズン前半戦の好調を取り戻した印象だ。水戸ホーリーホック、町田ゼルビアFC、ザスパクサツ群馬、さらにファジアーノ岡山を相手に4連勝。しかも計14得点と攻撃陣が爆発した。前節はFC琉球を相手にホームで0-1と惜敗を喫したものの、手倉森誠監督が作り上げたチームらしく守備は堅く、攻撃では個々に特長を出して結果につなげている。
その印象について、尹 晶煥監督は言った。
「長崎はけっこう強いとみんな言いますけど、怖がらずに戦うことが一番大事。続けて試合に勝っていければチームに勢いが出ると思っています」
ポゼッションに定評のある長崎を相手とするこのゲームのポイントは、ここ2試合で非常によく機能した守備の継続にある。長崎はMF秋野央樹が最終ラインに下りてビルドアップに加わる形が“正攻法”で、今シーズンのジェフは何度もこの形に苦戦を強いられてきた。もっとも、前節はやはり最終ラインからのビルドアップを得意とする新潟に対し、最前線の2トップがうまくパスコースを限定してインターセプトを狙い、セカンドボールを拾ってショートカウンターにつなげた。このパターンに持ち込むことができれば、ジェフの勝機は高まるはずだ。
アラン ピニェイロが言う。
「長崎は非常によくボールを回すチーム。自分たちは辛抱強さを持ってディフェンスをしなければいけないと思っていますし、ただ守備だけではなく常に攻撃を求めることを探さなくてはいけません。我々が主導権を握って、彼らに恐怖を与えつつ、常に前に比重をかけていかなければと思っています」
攻守両面で結果を残し始めたクレーベも「タイミングのよい守備」を口にした。
「(前節・新潟戦は)今年の自分たちのカラーを見せることができたと思っています。タイミングよく守備をしてボールを奪って、そしてタイミングよく鋭く前に出るところは自分たちのカラーだと思っているので、それが出た試合だと思っています」
ラスト8試合。ホームゲームはラスト4試合。何度も不甲斐ない姿を見せてしまった本拠地で、ジェフの意地を見せたい。
尹晶煥監督
(松本戦、新潟戦と)2連勝したこと、ケガから戻ってきた選手も多くなってきていることからチームは良い雰囲気です。まだまだ足りていないところもありますが、守備の意識のところはよくなった点。特に自陣に入ったときのボールに対してのアプローチが、前より強くなってきたなと思います。
(次の長崎戦は、いま自分たちができている)良いところを続けてやることが一番大事だと思います。長崎はけっこう強いとみんな言いますけど、怖がらずに戦うことが一番大事。続けて試合に勝っていければチームに勢いが出ると思っています。(長崎戦はやってみないと)勝つか負けるかは分からないですけれど、最善を尽くして戦わないといけないですね。当然のことながら、アウェイよりホームで「勝利したい」という気持ちは強いですが、それが今はなかなかできていないので…。頑張るしかないなと思います。
アラン ピニェイロ
2連勝のあと、チーム全体の雰囲気は良くなったと思っています。やはり勝利をすることでチームは良い雰囲気になります。(前節・新潟戦で)ゴールを決めた充実感はあります。ただそれを続けないと意味がないですし、最後までチームの助けになれるように頑張りたいと思っています。
(長崎は)非常によくボールを回すチーム。自分たちは辛抱強さを持ってディフェンスをしなければいけないと思っていますし、ただ守備だけではなく常に攻撃を求めることを探さなくてはいけません。我々が主導権を握って、彼らに恐怖を与えつつ、常に前に比重をかけていかなければと思っています。
(長崎戦から始まる最後の5連戦は)“助け合うこと”がキーワードになってくると思います。ハードスケジュールを乗り越えることで自分たちも前向きになりますが、そのためには助け合わなければいけません。自分たちの役割をしっかり全うすることがカギになってくると思います。サポーターの方々には、最後まで闘う自分たちの姿を見てもらい、ホームで勝利して皆さんの喜ぶ顔を見たいと思っています。
クレーベ
(前節・新潟戦は)今年の自分たちのカラーを見せることができたと思っています。タイミングよく守備をしてボールを奪って、そしてタイミングよく鋭く前に出るところは自分たちのカラーだと思っているので、それが出た試合だと思っています。守備のところで言うと、非常にコンパクトでした。攻撃では数的有利を作ることができていましたし、そしてボールを回すこともできていました。どのタイミングで攻撃をすればいいのか自分たちも分かっていましたし、その回数を増やすと、自ずと前で良い攻撃ができると思っています。
(長崎戦では)誰が出るのか分かりませんが、長崎戦に向けた戦術は監督がしっかりと立ててくれますし、前向きにやっていきたいと思っています。長崎は良いシーズンを過ごしていますし、そこに関してはリスペクトの念を抱いていますが、彼らも最近の我々の試合を見て、脅威を感じているのではないかと思っています。何よりも(ジェフにとっては)ホームですし、我々のサポーターの前でプレーをします。自分たちにとってはプラスアルファのモチベーションになりますし、良いゲームを見せたいと思っています。
[前節の布陣/長崎]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/長崎]
J2第30節 11/01 vs 水戸(H) 4○1
J2第31節 11/04 vs 町田(H) 3○1
J2第32節 11/08 vs 群馬(A) 2○1
J2第33節 11/11 vs 岡山(H) 5○0
J2第34節 11/15 vs 琉球(H) 0●1
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第30節 11/01 vs 岡山(A) 2●3
J2第31節 11/04 vs 愛媛(H) 1△1
J2第32節 11/08 vs 山形(H) 1●5
J2第33節 11/11 vs 松本(A) 3○2
J2第34節 11/15 vs 新潟(A) 2○0
[過去の対戦成績]
17/05/13 千葉 5-0 長崎
17/09/24 長崎 2-1 千葉
19/06/02 千葉 1-4 長崎
19/10/12 長崎 0-2 千葉
20/08/19 長崎 2-0 千葉