ラスト5試合。敵地で臨む第38節の対戦相手は東京ヴェルディ。第37節終了時点で13勝13分11敗、勝点「52」で9位につける相手だ。
発表のとおり、新型コロナウィルス感染症の陽性判定を受けた選手2名に加えて、保健所により濃厚接触者と判定された選手6名がこの試合を欠場する。限られた戦力の中で自分たちの力をどれだけ発揮できるか、チーム全体としての力が問われる一戦となりそうだ。
前節のFC琉球戦こそ0-4と大敗を喫したものの、東京Vは最近5試合で3勝1分1敗と好調。第27節から第32節まで6試合勝利なしと結果が出ない時期もあったが、その状況からは脱した印象を受ける。最近8試合の戦績を見ると、5試合で複数得点を記録。チームの特長である攻撃力をいかんなく発揮し、1ケタ順位に再浮上した。
7月18日に行われたジェフとの前回対戦は1-2で東京Vの勝利。相手のポゼッションスタイルを封じることができずに組織的な守備を揺さぶられ、2失点を喫したジェフにとってはリベンジマッチとなる。借りを返したい。
前節、ジュビロ磐田と対戦したジェフは、相手に圧倒された前半に2失点を喫し、息を吹き返した後半の反撃及ばず1-2で敗れた。第36節ではレノファ山口FCを相手に見事な試合運びで勝利を手にしただけに、その勢いを持続できなかったことは大きな反省点だ。後半から出場して流れを変えた熊谷アンドリューは、守備の「連動性」を修正すべき課題に挙げた。
「ただ単に前から行くだけではなく、ブロックを敷いた中で、みんなが連動して動かないといけません。磐田戦は連動できていなかったので、次の試合までに修正をしていかなければならない部分だと思います」
そして何より、この試合の後半45分間は、キャプテンとして“戦う姿勢”を示した時間でもあった。“組織的な守備”のベースには、あくまで献身的な運動量と球際で絶対に譲らない強さと激しさがなければならない。
「チームメイトは特長をもった選手が多く、それを各自ができるだけ出せるような状況を作ってあげることが自分の仕事だと思っています。その面でも“闘う”というところを率先して自分がやることを心がけています」
前回対戦を振り返る限り、テクニシャンが多い東京Vとの対戦では中盤の主導権争いが大きなポイントとなるだろう。井出遥也、山本理仁、森田晃樹、井上潮音、山下諒也ら足下の技術に優れたMFは多く、誰がピッチに立ってもテンポのいいパスワークで進入してくる。そこを連動した守備で封じ、ジェフが得意とするショートカウンターにつなげられるかが大切だ。
サイドアタッカーとして絶好調の状態にあるアラン ピニェイロが言う。
「まず下がり過ぎないことが大事です。ボールを保持してくるチームは常にスペースを探してボールを回してくるので、下がりすぎてしまうと彼らにスペースを与えてしまう。それは良くないと思っています」
状況を考えれば、難しい戦いになることは間違いない。しかしだからこそ、チーム一丸となってこの一戦に臨みたい。
熊谷アンドリュー
(前節・磐田戦の敗戦を受けて)反省するところはして、修正しなければいけないところはみんなで修正したいと思っています。ただ単に前から行くだけではなく、ブロックを敷いた中で、みんなが連動して動かないといけません。磐田戦は連動できていなかったので、次の試合までに修正をしていかなければならない部分だと思います。チームメイトは特長をもった選手が多く、それを各自ができるだけ出せるような状況を作ってあげることが自分の仕事だと思っています。その面でも“闘う”というところを率先して自分がやることを心がけています。
(東京Vには)技術の高い選手がいっぱいいるイメージがあるので、自分たちのサッカーという面でもブロックを敷いて入ったきたところをしっかり潰すイメージで考えています。(アンカーシステムを置く相手に対して)アンカーというポジションは両脇がどうしても空くので、こちらとしては使いたい部分です。
どのチームも簡単に勝てる相手ではないので難しい試合になると思うのですが、最後のところで体を張れば点は入れられないと思うので、意識してやらないといけないと思います。(相手に元ジェフの選手が多いことは)楽しみですし、絶対に勝ちたいです。
アラン ピニェイロ
(前節・磐田戦の敗戦から)気持ちは切り替えられています。今は次の試合のことしか考えていませんし、それが重要だと思っています。
自分にとっては右でプレーをしようが、左でプレーでしようが変わりはありませんし、それが自分の強みでもあります。左でプレーをするときはカットインを、右でプレーをするときはなるべく縦に行く推進力を意識し、クロスなど攻撃で終わらせることを念頭においてプレーしています。
(東京Vに向けては)まず下がり過ぎないことが大事です。ボールを保持してくるチームは常にスペースを探してボールを回してくるので、下がりすぎてしまうと彼らにスペースを与えてしまう。それは良くないと思っています。ただしっかりと辛抱強く守備をすることが大事ですし、ボールを奪ったときにすぐに取られないようにしていかなければいけません。ボールを取られると守備で追いかけることになってしまい、それは良くないと感じています。
(古巣戦となるが)チームのために変わらず自分の力を出すことが大事ですし、何よりもアウェイで勝点3を持って帰ることが良いことだと思っています。
[前節の布陣/東京V]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/東京V]
J2第33節 11/11 vs 京都(A) 2○1
J2第34節 11/15 vs 群馬(A) 3○0
J2第35節 11/22 vs 山口(H) 2○1
J2第36節 11/25 vs 福岡(H) 1△1
J2第37節 11/29 vs 琉球(A) 0●4
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第33節 11/11 vs 松本(A) 3○2
J2第34節 11/15 vs 新潟(A) 2○0
J2第35節 11/21 vs 長崎(H) 0●1
J2第36節 11/25 vs 山口(A) 2○1
J2第37節 11/29 vs 磐田(H) 1●2
[過去の対戦成績]
18/02/25 東京V 2-1 千葉
18/08/25 千葉 2-3 東京V
19/05/25 東京V 1-1 千葉
19/11/10 千葉 0-0 東京V
20/07/18 千葉 1-2 東京V