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2020 SEASON MATCHES試合日程・結果

1カ月半ぶりのホーム戦勝利!



完璧な前半と、チーム一丸となって守り抜いた素晴らしい内容の後半だった。ヴァンフォーレ甲府をホームに迎えたジェフは、船山貴之のCK直接ゴールを守り抜いて1-0で勝利。ホームで久々の白星を挙げた。

スタメンは4-4-2の布陣。GKは新井章太。最終ラインは右から増嶋竜也、新井一耀、鳥海晃司、下平 匠の4人。中盤の底に田口泰士と高橋壱晟が構え、右サイドに堀米勇輝、左サイドにアラン ピニェイロが位置。2トップにはクレーベと船山貴之が並んだ。

最初に決定機を作ったのはジェフだった。5分、カウンターのチャンスから右サイドに流れたクレーベがアーリークロス。逆サイドから中に走り込んだアラン ピニェイロが左足で合わせたがわずかにゴール左に外れた。直後にはFK、CK、CKとセットプレーを立て続けに獲得し、ジェフが攻勢を強めた。

しかし10分を過ぎると、ピッチを広く使うポゼッションスタイルを特徴とする甲府にボール主導権を譲る。守備時は4バック、ボール保持時は3バックに変形し、2列目の選手が積極的にジェフの4-4-2の中間ポジションを取ろうとする甲府の攻撃スタイルは“慣れる”までにある程度の時間を要した。それでもジェフは中央のスペースを使わせない組織的な守備で徐々にリズムをつかみ、20分前後には高橋壱晟の立て続けの好守備からカウンターを発動。流れを引き戻した。

前半の終盤は圧倒的なジェフペースだった。34分には高橋壱晟の縦パスを船山が落として堀米がミドルシュート。38分には左サイドでパスを受けた田口がスルーパス。走り込んだ堀米がゴール前に浮き球を送り、クレーベが落として船山がシュートを狙った。さらに40分には増嶋の鋭い寄せから高橋壱晟がボールを奪い、カウンターを発動。右サイドでパスを受けた堀米が縦に運んで放り込んだクロスを、待ち構えたアラン ピニェイロがアクロバティックなボレーシュートでゴールを狙った。しかし、これはGKがわずかに触ってクロスバーに弾かれる。

流れの良さを考えれば、この時間帯にゴールを奪いたかったことは間違いない。しかし、大きな手応えを得られる前半45分間だった。

後半は、立ち上がりの52分、新井章太のビッグセーブを機に少しずつ動き始めた。先制点は56分。ニアサイドに落ちる船山の左CKを、増嶋とクレーベが競り合う。触れることこそできなかったものの、ボールはそのまま人の間を縫うようにしてゴールに吸い込まれた。待望の先制点で、フクアリが歓喜に包まれた。

その後は「守るジェフと攻める甲府」の構図で試合が進んだ。66分、甲府は内田健太に代えて山本英臣を投入すると、それまで最終ラインにいたDFメンデスを最前線に上げるシステムチェンジで猛攻を仕掛けた。ボール保持時に4-3-3に変形するフォーメーションに押し込まれたジェフにとっては、しばらく我慢の時間が続いた。

これに対応すべく、尹晶煥監督は78分に動く。堀米に代えて為田大貴、鳥海に代えて米倉恒貴、船山に代えて岡野洵を投入。3枚替えでシステムを5バックに変更し、守り切る戦術への変更を決断した。

試合終了まで甲府に押し込まれ続ける苦しい時間が続いたが、ゴール前の局面ではことごとく相手の攻撃を跳ね返してクリーンシートでフィニッシュ。久々のフル出場で勝利に貢献した増嶋竜也はグラウンドに顔をうずめて喜びを表現した。

ラスト3試合。徳島ヴォルティス、栃木SCとアウェイ戦を経てフクアリに戻る。来シーズンにつながる勝利と自信を、1つでも多く手に入れたい。