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2020 SEASON MATCHES試合日程・結果

ラスト3試合。対戦相手はJ2リーグの首位に立つ徳島ヴォルティス。「1年間で積み上げてきたもの」の価値を測る上で、これ以上ない格好の相手だ。

ヴァンフォーレ甲府と対峙した前節、今シーズン最後の5連戦を勝利で締めくくったジェフは、1週間の時間をかけてこの試合に向けた準備を進めてきた。尹晶煥監督は「気持ちよくリフレッシュ」した状態で今週のトレーニングに臨めたと振り返る。首位に立つ相手には「J2優勝」と「J1昇格」が懸かっているが、一方のジェフに失うものは何もない。持っているものをすべてぶつけて、はっきりとした現在地を確認したい。

前節、水戸ホーリーホックとのアウェイ戦を戦った徳島は、J1昇格を目前に控えたプレッシャーからか0-1と黒星を喫した。このゲームは守備時にジェフと同じ4-4-2を採用する水戸がアグレッシブなハイプレスを仕掛け、ボールポゼッションをスタイルとする徳島にプレッシャーを与え続けてリズムを奪った。結果は1-0で、しかも徳島のPK失敗など僅差だったが、水戸からすれば“してやったり”の90分だったと言えるはずだ。確かに、メンタル的に難しい状況に置かれている徳島に対しては先手を打つことが有効という考え方もできる。

尹監督の見解はこうだ。

「5連戦の最後の試合だったし、徳島がアウェイで体力的な問題もあったでしょう。前から行くべきなのか、後ろに下がって相手が来るのを待つのか、そういうところをうまく考えてやらないといけないなと思います。徳島は(ボールを)つなぐことがうまいので、選手全員が連続して同じ考えを持ってやらないといけない」

どういう戦術を選択するにしても、相手の絶対的な司令塔である岩尾憲を筆頭に、“ボールの出どころ”をしっかり把握し、共通意識を持ってボールを奪おうとする守備が不可欠であることは間違いない。その点、ここ数試合で積み上げてきた守備の手応えがあるからこそ、それを発揮することで自分たちのペースに持ち込みたい。

ここ2試合は右サイドバックとして存在感を示している増嶋竜也が言う。

「昇格がかかる大一番で、いつもと違うプレッシャーを感じるチームというのは、先制点に弱かったりしますが、逆に先制をすると乗るチーム。それを逆手にとって相手を焦らすサッカーをしてワンチャンスをモノにしたら、もっと相手は焦ると思うので、そういった部分をポジティブに捉えていきたい」

11人が連動し、意図的にボールを呼び込んで奪う守備と、さらにそこから手数をかけずに攻撃に転じるスタイルは、この1年かけて試行錯誤してきたジェフの“正攻法”だ。それを正しく発揮すれば、今シーズンのJ2リーグで素晴らしいパフォーマンスを示し続けた徳島にも互角に渡り合えるだろう。余計なプレッシャーがかからないぶん、むしろジェフのほうが有利と見ることもできる。

目標は1桁順位。指揮官はそう話した。

「1桁と2桁では違うので、できれば上に行きたいと思います。自分自身 今までこういう風に負けることはあまりなくて、納得いかないところがあるので、残り3試合で(より多くの)勝点を取りたいなと思います」

来シーズンに向けて、限られた時間を大切に使いたい。


尹晶煥監督
前の試合(甲府戦)で勝てたので気持ちよくリフレッシュして、今週の練習もできました。元気に練習してくれたので良かったなと思います。
手ごたえは終盤になってから少し感じてはいるんですけど、波があるというところはまだ変わっていません。どれくらい選手たちが戦術のところを理解してやっていけるかで変わっていくと思うので、そういうところを改善していかないといけないと思います。それに取り組んでいる最中なので、来年につながるような3試合にしていきたいと思っています。
徳島は(ボールを)つなぐことがうまいので、選手全員が連続して同じ考えを持ってやらないといけないと思います。今週は(徳島がホームだし)どうなるかは分からないんですが、前から行くべきなのか、後ろに下がって相手が来るのを待つのか、そういうところをうまく考えてやらないといけないなと思います。
1桁と2桁では違うので、できれば上に行きたいと思います。自分自身今までこういう風に負けることはあまりなくて、納得いかないところがあるので、残り3試合で(より多くの)勝点を取りたいなと思います。

増嶋竜也
(残り3試合は)自分らしいプレーをして、“そういう選手だった”と思ってもらえるようにすることが一番ですが、ジェフが毎年結果を出せず責任を感じている中で、最後だけ良ければ良いという話でもありません。諦めた姿を見せたくないので、手を抜かず感謝の気持ちを込めながらプレーしたいと思います。自分のこだわりとしては、1試合に対する思いや、人生をかけてやっている姿、ここ2試合「休んだら居場所がなくなる」くらいの思いでやっている姿、簡単にポジションをあけてはいけないという思いを、選手それぞれに伝えてきたつもりです。
(徳島は)リカルド ロドリゲス監督になってだいぶつなぐサッカーになり、面白いサッカーをしているのは分かっています。昇格がかかる大一番で、いつもと違うプレッシャーを感じるチームというのは、先制点に弱かったりしますが、逆に先制をすると乗るチーム。それを逆手にとって相手を焦らすサッカーをしてワンチャンスをモノにしたら、もっと相手は焦ると思うので、そういった部分をポジティブに捉えていきたいです。目の前で昇格を決める姿は絶対に見たくないので、意地ではないですけど頑張りたいです。

岡野洵
前節(甲府戦)は久しぶりの出場で短い出場時間でしたが、出られたことは自分の中で収穫でした。その中でもう少し全体を見て、落ち着いて周りを動かしたり、より簡単に守備ができたりしていたらもっと良かったですし、次からもそれを意識して、試合に出たらやるだけだと思っています。
相手(徳島)はボールを持つチームで、僕らは構えるチーム。今までやってきたことをそのままやるべきだし、うまくいかない部分についてはピッチ内で解決していくのが一番だと思います。会場の雰囲気も絶対に良いでしょうし、個人的には熱くなり過ぎず冷静に落ち着いてプレーできれば勝てると思っているので、そこを意識しつつ、絶対に勝ちたいです。常に先手を取り、相手にやりたいことをやらせない。ボールを“回させる”くらいのメンタルでいれば怖いことはないと思うので、守備の人間として意思統一をして、声を出していきたいと思います。
個人としてもチームとしても不甲斐ない試合が続いているので、気持ちを全面に出して残り3試合を戦いたいです。(昨シーズンまで期限付き移籍で在籍していた)大分でやってきたビルドアップや、ゴールに直結する前のパスなどを出していきたいと思うので、注目してほしいです。


[前節の布陣/徳島]


[前節の布陣/ジェフ]



[最近5試合の戦績/徳島]
J2第35節 11/21 vs 京都(A) 0●2
J2第36節 11/25 vs 町田(H) 3○0
J2第37節 11/29 vs 金沢(A) 4○3
J2第38節 12/2  vs 北九州(H)4○1
J2第39節 12/6  vs 水戸(A) 0●1


[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第35節 11/21 vs 長崎(H) 0●1
J2第36節 11/25 vs 山口(A) 2○1
J2第37節 11/29 vs 磐田(H) 1●2
J2第38節 12/2  vs 東京V(A) 1△1
J2第39節 12/6  vs 甲府(H) 1○0


[過去の対戦成績]
18/03/17 徳島 4-1 千葉
18/11/04 千葉 2-0 徳島
19/07/07 徳島 1-1 千葉
19/09/22 千葉 1-1 徳島
20/08/23 千葉 1-2 徳島