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2021 SEASON MATCHES試合日程・結果

課題を解消できず、連敗。



開幕からの10戦無敗で首位に立つアルビレックス新潟とのアウェイゲーム。ジェフは1失点後にシステムを変えて互角の戦いを演じたが、カウンターから2失点目を喫してそのまま完封負けで試合終了した。

スタメンは前節と同様の3-5-2の布陣。GKは新井章太。3バックは右から岡野 洵、チャン ミンギュ、鈴木大輔が並び、アンカーのポジションに小林祐介が構える。右のワイドには伊東幸敏、左のワイドには小田逸稀が入り、インサイドハーフには高橋壱晟と見木友哉が位置。2トップは岩崎悠人と櫻川ソロモンが形成した。

特徴的な戦い方をする新潟に対し、ジェフは1週間をかけて綿密な準備をしてきた。しかし立ち上がりの十数分は守備面でうまく機能させることができず、後手を踏んで相手に押し込まれる時間が続いた。試合に「うまく入り込めなかった」ジェフは、3分から立て続けに2本のCKを献上。その2本目をニアサイドで谷口海斗に合わされ、失点を許した。

その後も新潟のビルドアップに対して圧力をかけることができず、ボールを追いかけ続ける展開は15分まで続いた。尹 晶煥監督が振り返る。

「後ろから積極的にラインを上げなければいけなかったのですが、前線と最終ラインの距離が間延びしてしまい、効率的にプレッシャーをかけられませんでした。その点で少し消極的な部分が見えたと思います」

流れを変えたのは3-4-3へのシステム変更だった。ポジショニングの整備でピッチ上の数的不利を解消したジェフは、少しずつ前から圧力をかけ、全体を押し上げてボールを奪い、ショートカウンターからゴールに迫った。17分には相手GKのパスミスを誘い、櫻川がボールを奪って相手ゴールに迫る。伊東のシュートは大きく外れたが、このシーンから明らかにジェフの守備が機能し始めた。

35分にも左サイドで連動した守備を見せ、素早く相手を囲んでボールを奪取。高橋のミドルシュートは枠を外れたが、狙いどおりのプレーが見られたシーンだった。

後半の立ち上がりもジェフのペースが続いた。

53分には最終ラインからの縦パスで左サイドを突破し、小田がクロス。飛び込んだ櫻川がボレーで合わせたが、新潟のGK阿部航斗のファインセーブに惜しくも阻まれた。57分には右CKからチャンスを広げ、折り返したボールを最後は櫻川がシュート。しかしこれも、わずかにゴールの枠を外れる。何度もサイドを攻略して相手ゴールに迫った時間帯だったが、同点ゴールを奪うことはできず。迎えた63分には鋭いカウンター攻撃で一気にゴール前まで持ち込まれ、最後は谷口海斗の個人技にゴールを奪われた。

直後の66分、尹監督は岩崎に代えて小島秀仁、高橋に代えて船山貴之を投入。さらに77分には櫻川に代えてJリーグデビューとなるサウダーニャを投入し、攻撃に変化と厚みを加えてゴールを狙った。79分には再び質の高いプレスから前線でボール奪い、最後は船山がシュート。しかしこれもGK阿部に防がれ、反撃ムードを高めるゴールを奪うことはできなかった。

尹監督が振り返る。

「序盤はうまく適応できない、試合に入り込めていないと感じる部分がありましたし、フォーメーションを変えてからも、それに慣れるまでに少し時間がかかりました。セットプレーで失点することで少し不安定になってしまいましたが、そこから整備し直して、前からプレッシャーに行くところは良くなったと思います。カウンターのチャンスを何度か作ることができたので、それを決め切れなかったところに勝負の分かれ目があった気がします」

首位の新潟を相手に、一定の手応えを得られる内容ではあった。しかし、これまでの他の試合と同じように、チャンスを決め切れないという課題はまたしても露呈することになった。苦しい状況が続くが、下を向くことなく戦うしかない。アウェイの連戦となる次節は、レノファ山口FCと対戦する。