天皇杯2回戦を含むホーム3連戦は、2戦を終えて1勝1分。3戦目は舞台をリーグ戦に戻し、東京ヴェルディを迎え撃つ。
公式戦7戦無敗と好調を維持するジェフだが、相手も調子を上げている。
序盤戦こそ黒星が先行して苦しんだ東京Vは、第10節以降の8試合で4勝2敗2分と一気に復調。勝点を積み上げ、10位にまで浮上した。この試合には今シーズン初の3連勝が懸かっており、もちろんモチベーションは高い。ジェフにとっては難しい相手だからこそ、倒し甲斐がある。
永井秀樹監督が率いて3年目の東京Vは、今シーズン開幕前も決して少なくない主力選手を放出しながら、それでも少しずつチームを立て直して安定感を増している。最終ラインは水戸ホーリーホックから加入したンドカ ボニフェイスやガンバ大阪から加入した山口竜弥らが存在感を示しており、中盤の底ではギラヴァンツ北九州から加入した加藤弘堅が攻撃の舵取り役を担う。また、DF若狭大志や富澤清太郎、MF井出やチーム内得点王の小池純輝など、“ジェフOB”も多く在籍しているチームでもある。
その印象について、新井章太が言う。
「うまい選手が多いので、山形戦のようにはがされるシーンもあるかもしれません。最後、ゴール前を守ることができればチャンスは巡ってくると思うので、そのチャンスをモノにしたいと思います」
尹 晶煥監督は、勝敗を分けるポイントとして「集中力」を挙げた。
「お互いチャンスはあると思うので、そこで失点をしないこと、逆に少ないチャンスで決め切るというところの差だと思いますね。集中力。(ポイントは)そういうところじゃないかなと思います。(プレッシャーに)行くべきところと行かないところ、待つタイミング、そこをうまく使えれば相手も多分やりづらいと思うので、そこをうまく使い分けていけるように」
東京Vは9日に天皇杯2回戦を戦っていないため(16日開催)、体力面の不安はジェフにあると言えるかもしれない。ただし、大宮アルディージャとの天皇杯2回戦ではこれまでチャンスが少なかった選手がピッチに立ち、それぞれの役割をきっちりこなして勝利に貢献した。
3バックの一角を務めた高橋壱晟もその一人だ。
「僕がセンターバックに入る意味は、守備というより攻撃で変化をつけることだと思っていたので、ポジションを少し変えて内側を取り、ビルドアップの部分で積極的にプレーをしました。見える景色はいろいろと試合の中で変わることもありますし、自分のプレーの幅が広がると思って一生懸命やっています」
本人の言うとおり、攻撃面では確かな存在感があったし、さすがのボールコントロールで攻撃の起点を作っていた。そうした積極的なチャレンジが個人として、チームとしての“幅”となれば、今後における武器になる可能性がある。高橋だけでなく、大宮戦のピッチに立った選手たちが無敗記録をしっかりと継続した意味は大きい。
無敗が続いているからこそ、ここが正念場だ。ホームではドローではなく“勝ち癖”をつけて、上位進出を狙いたい。
尹晶煥監督
ヴェルディのスタイルはもともと知っていますが、今もあまり変わっていなくて、そこをどれくらい守れるか。攻撃のほうも自分たちの良い形で攻めていきたいと思います。お互いチャンスはあると思うので、そこで失点をしないこと、逆に少ないチャンスで決め切るというところの差だと思いますね。内容はどうなるか分からないし、明日は暑いという予想もあるので、プレッシャーや守備のところがどれくらい自分たちの思ったとおりにうまくできるか。それがうまくできればもっと攻撃にもつながると思うので、そういう準備する姿勢や、いろいろなことに対して準備をどうしていくか。それといつもお話ししていますが、集中力。(ポイントは)そういうところじゃないかなと思います。(プレッシャーに)行くべきところと行かないところ、待つタイミング、そこをうまく使えれば相手も多分やりづらいと思うので、そこをうまく使い分けていけるように、明日ミーティングで話をしようと思っています。
いま公式戦7試合無敗できているので、この雰囲気を続けていけるように。ファン・サポーターの皆さんもけっこう(フクアリに)入ってくれると思うので、その人たちのために勝てるよう頑張りたいです。
新井章太
天皇杯では、ケガから復帰した選手や普段試合に絡めていない選手が「俺もいるぞ」という存在感を出してくれたことによって、チームの底上げの部分で誰がメンバーに入ってもおかしくないような状況です。(公式戦7戦負けなしについては)スタッフをはじめチーム全体の考えを話したうえで改善してきました。戦う姿もどんどん良くなっていっていますし、それが増えてきたことによって、負け試合を引き分けにもっていくことや、しっかりと勝ち越せたりする部分が出てきていると思います。
(東京Vは)うまい選手が多いので、山形戦のようにはがされるシーンもあるかもしれません。最後、ゴール前を守ることができればチャンスは巡ってくると思うので、そのチャンスをモノにしたいと思います。(コーチングについては)局面局面で選手に伝えるのが一番大事です。試合前に大まかなことは伝えますが、局面で良い状況を作り出せるかが守備のカギだと思うので、全員でコミュニケーションを取っていきたいと思います。
ファン・サポーターの皆さんの前でしっかり勝ち切るところを見せていきたいと思いますので、変わらない声援をお願いします。
高橋壱晟
僕が(天皇杯でプレーした)センターバックに入る意味は、守備というより攻撃で変化をつけることだと思っていたので、(大宮戦では)回数はそれほど多くはなかったのですが前線に出て行くこと(を意識し)、ポジションを少し変えて内側を取り、ビルドアップの部分で積極的にプレーをしました。見える景色はいろいろと試合の中で変わることもありますし、自分のプレーの幅が広がると思って一生懸命やっています。
(東京Vは)細かくボールをつなげて運べる選手が多い印象です。僕らが我慢をする展開ができれば、カウンターやセットプレーで1点が狙えると思っています。(パスが多く、保持率が多い相手に対して)焦れないで戦うこと。相手がうまいことは分かっているので、その中でワンチャンスをモノにしたり、自分たちがボールを持つ時間を作れたりすれば相手も苦しいと思いますし、チームはいろいろなことができるようになってきているのでチャレンジしていきたいです。
公式戦7試合負けなしできていますが、それもファン・サポーターの皆さんのおかげだと思っています。これを続けていけるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。
[前節の布陣/東京V]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/東京V]
J2第13節 05/09 vs 甲府(A) 0●2
J2第14節 05/16 vs 北九州(H)2○0
J2第15節 05/23 vs 磐田(H) 0●2
J2第16節 05/29 vs 秋田(H) 3○1
J2第17節 06/05 vs 岡山(A) 1○0
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第14節 05/15 vs 長崎(A) 2△2
J2第15節 05/23 vs 町田(H) 1△1
J2第16節 05/29 vs 大宮(A) 2○0
J2第17節 06/06 vs 山形(H) 1△1
天皇杯2回戦 06/09 vs 大宮(H) 1○0
[過去の対戦成績]
18/02/25 東京V 2-1 千葉
18/08/25 千葉 2-3 東京V
19/05/25 東京V 1-1 千葉
19/11/10 千葉 0-0 東京V
20/07/18 千葉 1-2 東京V
20/12/02 東京V 1-1 千葉