シーズン前半戦のラストゲームとなる第21節の対戦相手は、ザスパクサツ群馬。3試合ぶりにホーム・フクアリに戻るジェフは、5試合ぶりの勝利を目指してこの一戦に臨む。
前節のギラヴァンツ北九州戦前、尹 晶煥監督はリーグ中断期間までの4試合でいかに多くの勝点を積み重ねるかが重要であると口にした。その中で迎えた敵地でのゲームはスコアレスドロー。守備面では安定感を維持して無失点に抑えたものの、多く獲得したセットプレーの好機を得点に結びつけることができず、3試合連続の無得点という厳しい現実を突きつけられた90分だった。
チームとしての完成度は試合を重ねるごとに高まっているという手応えは確かにあるが、それが結果に結びつかない。ピッチに立っている選手たちも、尹監督を筆頭とするコーチングスタッフも、その点に対しては歯がゆい気持ちを押し殺して“可能性”を高めるためのトレーニングを続けてきた。尹監督が言う。
「選手はみんな頑張っていると感じているし、良くはなってはきていますが、それが結果につながっていないことがけっこう多い。本当に決めるという気持ちがないとなかなか決められないところなので、そういうところはもっと積極的にやってほしい」
一時期はリーグ戦6戦無敗と好調な姿を見せながら、その後の最近4試合は白星なし。1ケタ台にあった順位は12位まで落とした。もっとも、自動昇格圏となる2位には19ポイントと大差をつけられているが、その背中を視界に捉え続けるためにもここが踏ん張りどころだ。
第20節終了時点で20位の群馬は、最近2試合こそ連敗を喫しているものの、それ以前は天皇杯2回戦を含めて公式戦5戦無敗と好調を維持していた。全員守備、全員攻撃のハードワークをベースとしながら、エースの大前元紀を軸とする鋭いカウンターを特徴とするチームだ。攻撃面で相手を崩し切れない、ゴールを奪い切れない試合が続いているジェフにとっては、目の前の課題を克服するために格好の相手と言えるだろう。
群馬の印象について、尹監督が言う。
「(群馬は)去年よりいいチームになったなというイメージがありますし、大前元紀選手を中心にして、攻撃のところはみんなが積極的にいくという意識が強い感じがします。守備も全員ハードワークしていて、全員が戻ってきて守備もやっているので、(勝つことは)簡単ではないなという感じですね」
3バックの一角としてすっかりチームの中核を担うようになった岡野 洵は、こう話した。
「自分たちの持っている力を出せれば圧倒できる試合になると思うので、しっかりと準備をしていきたいです。クロスやセットプレーが相手の得点機だというスカウティングもあるので、そこはしっかりとどういう球種で蹴ってくるのか、どういう選手が合わせてくるのかを映像で見直して、全体で共有できればと思っています」
攻撃のカギを握るのは、現在のチームにおいてゴールの可能性を最も強く感じさせる見木友哉だ。ジェフの3バックシステムやサウダーニャを軸とするカウンター、それぞれの個の能力に対するスカウティングが進んでいると感じるからこそ、その壁を打破する力強さが求められている。
「前の3人だけではなくボランチの縦パスやサイドチェンジからのコンビネーション、崩し、またクロスだけではなく多くのバリエーションをトレーニングで行っています。いろいろなところから攻撃ができればもっと得点もできると感じているので、群馬戦を楽しみにしています」
前半戦ラストゲーム。ホーム・フクアリで勝点3の喜びを爆発させたい。
尹晶煥監督
選手はみんな頑張っているなという感じはしているし、良くはなってはきていますが、それが結果につながっていないことがけっこう多いと感じています。(前節の北九州戦はセットプレーも多かったなかで無得点だったことについて)キッカーの質ももちろんあるし、中に入る選手たちも本当に決めるという気持ちがないとなかなか決められないところなので、そういうところはもっと積極的にやってほしいなと。もったいなかったなと思います。
(群馬は)去年よりいいチームになったなというイメージがありますし、大前元紀選手を中心にして、攻撃のところはみんなが積極的にいくという意識が強い感じがします。守備も全員ハードワークしていて、全員が戻ってきて守備もやっているので、(勝つことは)簡単ではないなという感じですね。セットプレーの点もけっこうあるということはキッカーの質が高いということなので。そういうところで、コーナーキックをさせない、セットプレーをまずやらせないというところが大事になると思います。自由に動きながらワンツーとかスルーパスとかそういうゲームの作り方もうまいので、キーポイントになる選手だと思っています。
岡野洵
北九州戦ではたくさんのチャンスがありながら、なかなか得点に結びつかなかったことは課題です。選手たちの中で「何か一つが噛み合えば」というところがあり、そこをうまく共有して改善したいです。(その“何か一つ”とは)自分であればクロスへの中の入り方。クロスを上げる回数も少ないので、もっと攻撃に関われるようにやっていきたいです。チームには得点を取る能力のある選手がいますし、勝つためにはやり続けなければいけないと考えます。
(自身の成長については)強い気持ちを持って前向きにプレーができている部分を感じます。試合に出続けて準備の部分でも慣れましたし、自信を持って臨んでいた試合ではアシストもでき、チームに影響を与えられていると感じています。
(群馬戦は)自分たちの持っている力を出せれば圧倒できる試合になると思うので、しっかりと準備をしていきたいです。クロスやセットプレーが相手の得点機だというスカウティングもあるので、そこはしっかりとどういう球種で蹴ってくるのか、どういう選手が合わせてくるのかを映像で見直して、全体で共有できればと思っています。
見木友哉
(2021明治安田生命JリーグKONAMI月間MVPを受賞した)5月は、チームも個人も調子が良かったので、そこで得点を取れたことは自信になりました。MVPはチームのおかげだと思っていますし、チームに感謝したいです。6月は、チームとしても個人としても結果を残せなかったので、もう一度、群馬戦から結果を残していきたいと思います。
サウダーニャ選手には、「中盤ではもっとシンプルにプレーして、ゴール前でその能力を発揮してほしい」と言っています。前の3人だけではなくボランチの縦パスやサイドチェンジからのコンビネーション、崩し、またクロスだけではなく多くのバリエーションをトレーニングで行っています。いろいろなところから攻撃ができればもっと得点もできると感じているので、群馬戦を楽しみにしています。
群馬は前節、(甲府戦で)大敗をしていることで気持ちを入れてくるでしょうし、大前元紀選手がカギになると思うので、そこをつぶすことが重要です。昨シーズンは(群馬相手に)2敗しているので、今節で断ち切りたいと思います。
[前節の布陣/群馬]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/群馬]
J2第17節 06/04 vs 水戸(H) 2○1
天皇杯2回戦 06/09 vs 水戸(A) 3○0
J2第18節 06/13 vs 京都(A) 2△2
J2第19節 06/20 vs 町田(H) 0●1
J2第20節 06/27 vs 甲府(A) 2●6
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第17節 06/06 vs 山形(H) 1△1
天皇杯2回戦 06/09 vs 大宮(H) 1○0
J2第18節 06/13 vs 東京V(H) 0●1
J2第19節 06/19 vs 磐田(A) 0●1
J2第20節 06/26 vs 北九州(A)0△0
[過去の対戦成績]
16/03/26 千葉 0-0 群馬
16/10/02 群馬 2-1 千葉
17/04/08 千葉 1-1 群馬
17/09/10 群馬 2-0 千葉
20/08/02 千葉 1-2 群馬
20/10/04 群馬 1-0 千葉