2021シーズンのJ2はいよいよ後半戦に突入する。
前半戦の第21節終了時点におけるジェフの戦績は7勝7敗7分。得点「20」、失点「19」で勝点「28」を記録して10位につけている。リーグ首位は勝点「47」のジュビロ磐田、2位は同「44」の京都サンガF.C.と続くが、FC琉球、アルビレックス新潟、ヴァンフォーレ甲府と続く上位陣はいまだ混戦模様だ。残り21試合を戦い終えた時にJ1昇格圏となる“2位以内”を確保するためにも、ジェフは着実に勝点を積み重ねて食らいつきたい。
後半戦最初のゲームはアウェイでのブラウブリッツ秋田戦。周知のとおりJ3リーグからの昇格組だが、第21節終了時点での戦績は7勝7分7敗とジェフと横並び。J2初挑戦ながらまだ一度も連敗を喫していないなどすでに確固たる力を示しており、その前半戦の戦いぶりと独自のスタイルから、今や各チームが最も警戒する対戦相手の1つだ。もちろん、ジェフにとっては第3節の対戦で今シーズン初黒星を喫した相手だ。「完敗」と言えるあのゲームの雪辱を果たし、後半戦のスタートダッシュを決めるためにも、アウェイゲームとはいえ何としても勝点3を手に入れたい。
秋田のスタイルは、第3節対戦時からほとんど変わらない。基本システムは4-4-2。組織的かつパワフル、運動量豊富な守備をベースとしながら、ボールを奪ったら素早いロングフィードを前線に送り、チーム全体で一気に押し上げてルーズボールを拾う。パワーとスピードを前面に押し出して相手を圧倒するスタイルに一切の迷いがないからこそ、相手に与える驚異も大きい。
尹 晶煥監督が言う。
「(前回対戦時と)スタイル的には変わっていないと思います。最初の対戦(第3節)は、相手の力・スピード・運動量に負けたという感じでした。ジェフはそういうチームに弱いところもあって、それで変に早い時間でやられてしまったので、そういう反省も含めて今回は準備をしています」
ほとんど変わらないメンバーでここまで戦ってきたチームだからこそ、戦術の浸透度や一体感が大きな武器だ。もっとも、不動のサイドバックとしてチームを牽引してきた鈴木準弥が、前節を最後にFC東京に完全移籍。その代役として誰を起用するのかにも注目が集まる。
一方のジェフは、前節、5試合ぶりとなる白星をホームで勝ち取った。3バックへのシステム変更後は次第に守備が安定してきているが、特に最近数試合は、攻撃面でもいろいろなバリエーションの“崩し”が多く見られるようになった。
まずは守備の安定について、チャン ミンギュが言う。
「19失点は減らせる数字なので、守備にもっと強い意識をもって取り組めたらと思っています。直近の試合は無失点で終われましたし、無失点を続けることで自信が深まっていくので、クリーンシートの試合を増やしたいと思います。後半戦はジェフが負けたチームに勝っていきたいです」
少しずつ突破口が見えてきた攻撃面は、前節2得点の船山貴之が欠場する。代役となる選手を含めて、“どのように点を取るか”はこの試合でも大きなポイントとなるだろう。“候補”の一人、福満隆貴が言う。
「もし自分が出場するなら違いを見せないといけませんし、アピールをして結果にこだわっていきたいです。(見せたい違いは)得点やアシストの部分です。チームに流れを持ってこられるよう、アグレッシブに戦う姿勢も見せなければいけません。チャンスメイクなど数字にこだわってアピールしたいと思います」
チームにとって大切な後半戦ファーストゲーム。秋田に雪辱を果たし、まずは2連勝を成し遂げたい。
尹晶煥監督
(秋田は前回対戦時と)スタイル的には変わっていないと思います。最初の対戦(第3節)は、相手の力・スピード・運動量に負けたという感じでした。ジェフはそういうチームに弱いところもあって、それで変に早い時間でやられてしまったので、そういう反省も含めて今回は準備をしています。ああいう風に強く来るチームに対しては、まず(全員で)一緒に戦うことが大前提で、早くボールを動かすこと、早くサポートすること、そして“3人目のプレー”をもっとしないといけないですね。(秋田は)ロングボールが多いので、そこに負けないようにセンターバックが競ることと、その後のセカンドボールを拾うことが重要になるのではと思います。
後半戦のスタートなので、これから1試合1試合大事にしないといけないし、勝てると考えていたチームにいつもジェフは負けているので、そこは切り替えて(戦う)。秋田戦から天皇杯まで入れて3試合なので、そこを全部勝つというイメージはみんな持っています。そこをまず勝って、その後のことはあとで考えようと思います。
チャン ミンギュ
(前節・群馬戦は)まず前半戦のホーム最後の試合を無失点で勝てたのは本当に良かったことです。19失点は減らせる数字なので、守備にもっと強い意識をもって取り組めたらと思っています。直近の試合は無失点で終われましたし、無失点を続けることで自信が深まっていくので、クリーンシートの試合を増やしたいと思います。後半戦はジェフが負けたチームに勝っていきたいです。
(秋田は)ロングボールからのセカンドボールをすごく狙ってくるチーム。落ちたあとのバトルも集中して臨まないといけません。前から来るチームは得てして裏に弱点を抱えていると思うので、もちろんプレッシャーを回避することも一つですし、裏を狙っていく意識をもちたいと思います。
(ロングスローやセットプレーの守備について)前半戦はそれでやられているので、しっかり徹底しなければいけません。前半からしっかり守備ができるイメージをもって、大きく変えることなく自分たちがやるべきことを当たり前のようにやっていくだけだと思います。
福満隆貴
(船山貴之選手が出場停止となる秋田戦で)もし自分が出場するなら違いを見せないといけませんし、アピールをして結果にこだわっていきたいです。(見せたい違いは)得点やアシストの部分です。チームに流れを持ってこられるよう、アグレッシブに戦う姿勢も見せなければいけません。チャンスメイクなど数字にこだわってアピールしたいと思います。
(秋田は)前回対戦した時よりも、組織的に崩すシーンが増えていると感じます。縦に速いサッカーは変わりませんが、クオリティーは上がっているので警戒しなければいけません。止まらずに常に動いて相手の隙を作ることを意識して入りたいです。自分が空けたスペースに入ってもらったり、チームメイトが空けてくれたスペースに自分が入ったりというのを自然にやっていけば、チャンスは作れると思います。(ポイントは)まず球際で絶対に負けないこと。バトルの部分で相手より強くいくことは求められるので、球際が勝敗(のカギ)を握ると思います。
[前節の布陣/秋田]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/秋田]
J2第17節 06/05 vs 琉球(H) 1△1
J2第18節 06/13 vs 町田(A) 2○0
J2第19節 06/21 vs 新潟(H) 0●2
J2第20節 06/26 vs 相模原(H) 1△1
J2第21節 07/04 vs 愛媛(A) 3○1
[最近5試合の戦績/ジェフ]
天皇杯2回戦 06/09 vs 大宮(H) 1○0
J2第18節 06/13 vs 東京V(H) 0●1
J2第19節 06/19 vs 磐田(A) 0●1
J2第20節 06/26 vs 北九州(A)0△0
J2第21節 07/03 vs 群馬(H) 2○0
[過去の対戦成績]
2021/03/14 千葉 0-2 秋田