上位陣との対戦が続く8月の4戦、その2試合目はホーム・フクアリにアルビレックス新潟を迎える。
モンテディオ山形に喫した完敗から1週間。気持ちを切り替えて、何としても勝利を手に入れたい一戦だ。今シーズンは首位に立つなど前半戦のJ2リーグを盛り上げている新潟は、第24節終了時点で13勝7分4敗。勝点「46」で4位と、依然としてJ1昇格を射程圏内に捉えている。
5月には今季初の連敗を喫し、6月は2勝2分1敗、さらに前半戦ラストゲームのジュビロ磐田戦を2-3で落とすなど一時はシーズン序盤の勢いに陰りが見えたかに思われたが、後半戦のスタートは1勝2分と今のところ負けなし。勝点獲得のスピード感は和らいでいるとはいえ、J2リーグ屈指の強豪であることは間違いない。尹 晶煥監督が言う。
「全員が積極的に攻撃参加しながら流動的な動きとか、仕掛けるところで仕掛ける選手もいるし、決定力ある選手もいるという印象です。守備のところで(前に)行くところと行かないところ、あとやっぱりアプローチのところ(が重要)」
アルベルト監督の就任以降、昨シーズンと今シーズン第11節の対戦からわかるとおり、新潟はポジションを流動的に変化させての多彩なビルドアップ、さらに相手を揺さぶってから一気に縦に仕掛ける緩急の変化を武器とする。その特徴を消すためには、相手のビルドアップ時にどのタイミングで守備のスイッチを入れ、連動した動きで相手ボールを囲んで奪い切れるかがポイントとなる。尹監督が常々口にしているとおり、「行くところと行かないところ」の判断と実行、その精度の高さが勝敗を左右するポイントとなりそうだ。
「相手の攻撃をリスペクトしすぎたことで守備に回ってしまった」と振り返るモンテディオ山形戦の反省を踏まえて、守備の改善点について新井章太が言う。
「ゾーンで守る以上、一人ひとりのプレーエリアが少し小さいと思います。守備のゾーンを増やして一歩でも二歩でも前後左右にいければ、防げなかったボールも防げるようになると思います。みんながアラートになるよう指示をしていますが、セットプレーで失点が続くとナーバスになってしまって体が自由に動かなくなってしまうこともあるので、自信を持って伝えていきたいと思います」
それからもう1つ、今のジェフが抱える大きな課題は「決定力」である。最近3試合は必ずゴールを奪っているものの、作っているチャンスの数と比較すればゴール数が多いとは言えない。やはり期待したくなるのは、最前線に立つサウダーニャだ。
「システム上サイドが有利なフォーメーションですが、自分の得意な形は日本に来た当初はボールをもらってターンをして相手に向かっていくこと。ただ相手に研究されてきているので、変化を加えなければいけないと思っています。どんな形からでも得点を取れるようにならなければいけません」
もっとも、戦術よりも大切なのは“気持ち”で相手を上回ること。そうした意味で消化不良に終わった前節の反省を生かしたい。尹監督が言う。
「何があってもホームで勝つことがファン・サポーターの皆さんのためにもなると思うので、この前の山形戦のような試合にならないように、今度はしっかり戦うようにするので応援よろしくお願いします」
負けられないビッグゲームだ。全員の気持ちと力を合わせて、ホームで勝点3をつかみ取りたい。
尹晶煥監督
(新潟は)全員が積極的に攻撃参加しながら流動的な動きとか、仕掛けるところで仕掛ける選手もいるし、決定力ある選手もいるという印象です。守備のところで(前に)行くところと行かないところ、あとやっぱりアプローチのところ。この前の試合はアプローチのところが弱く、山形も新潟も同じような攻撃の形をしてくるので、やっぱり自陣に入ったときのボールに対してアプローチをもっと強くしないと変に回されるような感じになってしまいます。明日はそこをもっと考えないといけないと思います。
(前節の山形戦は)みんなあまり元気もなく、選手同士の声かけも少なく黙々とやって中で失点してしまったので、そういうところの修正を、みんなで言葉をかけ合って集中しないといけないなと思います。
何があってもホームで勝つことがファン・サポーターの皆さんのためにもなると思うので、この前の山形戦のような試合にならないように、今度はしっかり戦うようにするので応援よろしくお願いします。
新井章太
(前節は)全員が感じていることですが、後ろが重すぎました。相手の攻撃をリスペクトしすぎたことで守備に回ってしまったことが一番だと思います。セットプレーで2失点したので、一つひとつの集中力や質を上げていかなければいけません。
(新潟は)個々がしっかりしていて、技術もあり、ジェフから見たら面倒くさいランニングをしてくるチームで、決定機では枠をとらえてきます。そこを抑えつつ、前回対戦ではチャンスも作れていましたし、弱みもあるので突いていきたいと思います。前回は本間至恩選手が起点になることを意識しすぎて、他のところがあいてしまったと思います。そこを1対1でつぶせれば相手のチャンスは少なくなります。周りにもパスの出せる選手、決定力の高い良い選手がいるので気を付けたいと思います。
ゾーンで守る以上、一人ひとりのプレーエリアが少し小さいと思います。守備のゾーンを増やして一歩でも二歩でも前後左右にいければ、防げなかったボールも防げるようになると思います。みんながアラートになるよう指示をしていますが、セットプレーで失点が続くとナーバスになってしまって体が自由に動かなくなってしまうこともあるので、自信を持って伝えていきたいと思います。
サウダーニャ
(前節は)前節の相手はパスを回すチームで自分たちのラインが下がり過ぎてしまったと感じます。カウンターアタックに出たときにゴールという形で完結することができなかったことが敗因の一つだと思っています。修正すべきところは明確なので、次の試合では修正できると思っています。
チームのため、仲間のため、自分の能力を発揮することが大切だと思っています。スペースでもらって仕掛けることが持ち味。そこをしっかり出せば自ずとチームの力にもなると思うので、使い分けの部分で、叩くところ、運ぶところを使い分けたいと思っています。
(前回の新潟戦でデビューしたが)あのときの気持ちと変わらず、勝利に向かいプレーをしたいです。この試合は自分にとってスペシャルな試合になると思っていますし、日本に来て5カ月になるので自分が培ってきたモノ、経験を新潟戦にぶつけたいです。
システム上サイドが有利なフォーメーションですが、自分の得意な形は日本に来た当初はボールをもらってターンをして相手に向かっていくこと。ただ相手に研究されてきているので、変化を加えなければいけないと思っています。どんな形からでも得点を取れるようにならなければいけません。
[前節の布陣/新潟]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/新潟]
J2第21節 07/03 vs 磐田(A) 2●3
J2第22節 07/11 vs 栃木(H) 3○0
J2第23節 07/17 vs 京都(A) 1△1
天皇杯3回戦 08/04 vs C大阪(A) 2●3
J2第24節 08/09 vs 大宮(H) 2△2
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第21節 07/03 vs 群馬(H) 2○0
J2第22節 07/11 vs 秋田(A) 1△1
J2第23節 07/17 vs 金沢(H) 2○1
天皇杯3回戦 07/21 vs 川崎F(H) 1-1(PK3●4)
J2第24節 08/09 vs 山形(A) 1●3
[過去の対戦成績]
19/03/03 千葉 1-4 新潟
19/09/07 新潟 2-1 千葉
20/09/09 千葉 1-3 新潟
20/11/15 新潟 0-2 千葉
21/05/01 新潟 2-0 千葉