アルビレックス新潟戦、ヴァンフォーレ甲府戦、そしてV・ファーレン長崎戦と上位陣相手に手応えを実感できる内容で勝負し、着実に勝点を積み重ねてきたからこそ、続く最下位のSC相模原戦で勝点を拾えなかったことはあまりにも痛かった。まさにそこが、今のジェフにとっての大きな課題であり、リーグ中位から先へもう一歩踏み込めない大きな理由だ。誰が見てもわかる“重要な試合”で、難なく勝点を積み上げられる強さを手に入れる。それができるかどうかで、今シーズンの最終的な順位が決まる。
悔しい敗戦の直後となる今節も、流れを考えればもちろん“重要な試合”と位置づけられるだろう。しかも相手はJ2リーグの首位に立つジュビロ磐田。アウェイゲームでは悔しい黒星を喫しているだけに、なんとしても勝って、なんとしても勝点3を奪いたい相手だ。前節は敗れたとはいえ、現時点での内容、手応え、チームの状態や組織の完成度を考えれば戦えない相手ではない。ホームで勝って、シーズン残り3分の1の戦いに最高の形で乗り込みたい。
磐田について、尹 晶煥監督はこう話した。
「(シーズン)後半戦になり、磐田もJ1への目標があるのですごく良くなっているし、メリハリをもってしっかりやっていることが目に見えています。何人か抜けても、また新しい選手がチームのことをすごく吸収して勝っている」
シーズン序盤こそ苦戦を続けていた印象があった磐田だが、シーズン前半戦は第10節モンテディオ山形戦の黒星を最後に負けなし。後半戦も最初の3試合こそ2分1敗と足踏み状態だったが、第25節東京ヴェルディ戦に競り勝つとツエーゲン金沢にも勝利して連勝を記録し、ドローを演じた相模原戦直後の前節は松本山雅FCを大量得点で退けて勢いを示した。
システムはジェフと同様の3-4-2-1。最終ラインの大井健太郎、中盤の遠藤保仁と山本康裕、2列目の山田大記と大津祐樹、そして最前線のルキアンと“柱”となる選手を中心にブレないチームを作り上げ、大事な試合に競り勝つ勝負強さもきっちりと備えている。そうした試合巧者ぶりに対してジェフがどのような揺さぶりをかけ、突破口を切り開くか。そこが大きなポイントとなりそうだ。
櫻川ソロモンは攻撃のポイントを「セットプレー」とした。
「(磐田は)良いチームで、フォワードにはルキアン選手という強烈な選手がいるので、自分も負けないくらいに得点を取ってチームを引っ張りたいです。相手もセットプレーが強みですが、自分たちもセットプレーで得点することができています。セットプレーが試合のカギになると思いますし、自分たちがうまく守りながら先制できれば、良い試合運びができると思っています」
ここのところ安定的にスタメンに名を連ねている末吉塁は「1対1」の勝負に勝つことの大切さを説く。
「(磐田は)うまい選手が多く、フォワードに強い選手がいます。ボールを保持しながらときには背後を狙ってくるなど嫌なことをやってくるチームです。ミラーゲームになると考えますが、個人としては、サイドでの1対1で負けないこと。そこで勝つことで数的優位になると思うので心掛けていきたいと思います」
誰が見てもわかる重要な一戦で、きっちりと勝点を積み上げられるか。前節の反省を結果に変えたい。
尹晶煥監督
最近のチームの雰囲気は悪くないし、内容的にも良くはなってきています。最後のクオリティーがまだまだ足りないところもみんな分かっているし、でも一気にそれが伸びることもない。やっていくなかで選手たちも感じることもあると思うので、継続してやっていかないといけないと思います。チームは良い雰囲気です。
(シーズン)後半戦になり、磐田もJ1への目標があるのですごく良くなっているし、メリハリをもってしっかりやっていることが目に見えています。何人か抜けても、また新しい選手がチームのことをすごく吸収して勝っている。前回(対戦のとき)も集中して戦ってはいたんですけど負けてしまった。今回(チャン)ミンギュが累積(出場停止)で出られないという状況のなかで、(新井)一耀とか(岡野)洵とかが入ってくると思うので、やり方は変わらないですが、ああいう選手たちに恐れずにやるしかないと思っています。
最近、諦めずに戦うようになってきたなというところがあるので、それを続けて、ただ勝つ試合をしないといけないので、そこを目指して頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。
末吉塁
中断明けからの数試合は、前から強く守備をし、自分たちがボールを保持して攻めていくという、自分たちのやりたいサッカーがうまくいきました。(前節の)相模原戦では相手に引かれてペナルティーエリア付近の崩しやクロスの質、ミドルシュートでやり切るなど積極的な部分が足りませんでした。自分たちのペースでしたが最後に失点してしまい、サッカーは甘くないものだと思いました。
相手が下位でも首位でも関係なく、自分たちが今まで積み上げてきたものを出すこと。最後の質の部分などトレーニングでは良いものを出せているので、それを出せれば勝利につながると思います。
(磐田は)うまい選手が多く、フォワードに強い選手がいます。ボールを保持しながらときには背後を狙ってくるなど嫌なことをやってくるチームです。ミラーゲームになると考えますが、個人としては、サイドでの1対1で負けないこと。そこで勝つことで数的優位になると思うので心掛けていきたいと思います。
(ホーム2連戦は)絶対に負けられませんが、ホームもアウェイも関係なく勝利することが大事だと思っています。
櫻川ソロモン
(相模原戦は)チームとして結果を求められている状況で負けてしまったことは非常に悔しいです。内容としては試合を重ねるごとに良くなっているので、あとは攻撃陣がしっかり決め切って試合を勝ちにもっていきたいと思っています。試合を重ねるごとに少しずつ改善できていることを認識していますし、ゴールも取れているので、ここからゴールの数を増やしていって、それがチームの結果にもつながればいいと思っています。個人的には“理不尽にゴールを決める選手”になりたいです。一人で打開してゴールにもっていく選手(になること)を、今シーズンは目標としてやっていきたいです。
(磐田は)良いチームで、フォワードにはルキアン選手という強烈な選手がいるので、自分も負けないくらいに得点を取ってチームを引っ張りたいです。相手もセットプレーが強みですが、自分たちもセットプレーで得点することができています。セットプレーが試合のカギになると思いますし、自分たちがうまく守りながら先制できれば、良い試合運びができると思っています。
[前節の布陣/磐田]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/磐田]
J2第25節 08/14 vs 東京V(H) 2○1
天皇杯4回戦 08/18 vs 大分(A)1○0
J2第26節 08/21 vs 金沢(A) 2○1
J2第27節 08/28 vs 相模原(H)1△1
J2第28節 09/04 vs 松本(A) 4○0
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第24節 08/09 vs 山形(A) 1●3
J2第25節 08/14 vs 新潟(H) 0△0
J2第26節 08/21 vs 甲府(A) 1△1
J2第27節 08/28 vs 長崎(H) 2○0
J2第28節 09/04 vs 相模原(A) 0●1
[過去の対戦成績]
15/04/26 千葉 0-2 磐田
15/07/18 磐田 1-0 千葉
20/08/16 磐田 1-2 千葉
20/11/29 千葉 1-2 磐田
21/06/19 磐田 1-0 千葉