今シーズン初の4連勝とはならなかったものの、無敗記録を「7」に伸ばしたジェフは栃木SCとの第37節に臨む。
尹 晶煥監督が言う。
「去年から僕は勝っていないので、今回は本当に勝ちたい試合ですね。明日はすごく厳しい試合になると思いますし、相手のロングボールに対して、豊田(陽平)選手も矢野貴章選手もいるし、ヘディングの競り合い、そしてそこで僕らが負けてしまってもセカンドボールをいかに拾えるかで、ゲームの流れも変わってきます」
7月にサガン鳥栖から栃木SCに完全移籍した元日本代表FW豊田陽平は、尹監督にとってともに一時代を築いた教え子の一人だ。36歳になった今も高さと強さは健在で、栃木加入後はすぐに定位置を勝ち取り、ここまで2得点を記録している。また、37歳の矢野貴章もまた、ジェフが常に警戒心を払っている相手だ。豊田加入後のシーズン後半戦は主に右サイドMFとして途中出場する機会が増えていたが、前節のモンテディオ山形戦ではフル出場。抜群のキープ力と高さで存在感を示した。間違いなく、この2人が栃木のキーマンだ。
第36節終了時点で勝点「38」。14位に位置する栃木だが、東京五輪によるリーグ中断・再開後は着実に勝点を積み重ねて順位を上げてきた。最近10試合は5勝3分2敗と好調。ここ3試合では首位争いを演じるジュビロ磐田、町田ゼルビアFCを相手にドローを演じ、前節は山形に敗れたものの持ち前のハードワークで最後まで食い下がった。
守備の特徴について、尹監督が言う。
「相手はハードワークして、ほぼマンツーマン気味にくるので、そこをどういう風に賢くプレーするかが勝負のポイントになると考えています。やっぱり3人目の動きとか、オフ・ザ・ボールの、ボールを持っていない選手たちの動きがものすごく重要になると思います」
相手のマンツーマン戦術を上回るためには、局面ごとの1対1の場面で上回る必要があるし、常に数的優位を作る組織的な連動が必要だ。「強度」で負けられないと田口泰士が言う。
「すごくハードワークをしてくるチーム。一つひとつの強度で負けてしまうと相手のペースになるので、負けないようにやっていきたいです。セカンドボールに関しては、相手に奪われないように、予測をしながら回収できるようにしたいです。回収できれば相手の流れにならないと思うので、強度を高めてプレーをしたいと思います」
“勝ち切る”ための最大の課題は、やはり得点力だろう。90分を通じて相手を上回っていても、ゴールを奪わなければ勝利にはつながらない。前節のレノファ山口FC戦は、今シーズン何度も体感している“同じ悔しさ”を再び味わってしまったという意味で、反省点の残る試合だった。
サウダーニャが言う。
「この先に必要なのは、東京V戦で見せたような個人技だと思っています。フィニッシュまでもっていき、何かしらの結果を出さなければいけません。ただ個人のところで必ず前を向くことは、与えられた時間のなかで見せていきたいと思います」
組織としての“ベース”は仕上がりつつある。ここに個人技を上乗せし、それをゴールにつなげられるか。堅守速攻を武器とする相手だからこそ、ジェフの真価が問われる一戦となりそうだ。
尹晶煥監督
(栃木には)去年から僕は勝っていないので、今回は本当に勝ちたい試合ですね。明日はすごく厳しい試合になると思いますし、相手のロングボールに対して、豊田(陽平)選手も矢野貴章選手もいるし、ヘディングの競り合い、そしてそこで僕らが負けてしまってもセカンドボールをいかに拾えるかで、ゲームの流れも変わってきます。相手はハードワークして、ほぼマンツーマン気味にくるので、そこをどういう風に賢くプレーするかが勝負のポイントになると考えています。やっぱり3人目の動きとか、オフ・ザ・ボールの、ボールを持っていない選手たちの動きがものすごく重要になると思います。そしてチャンスがあれば一人かわす、そういう能力があれば数的有利を作れるし、それがうまくいくことでチャンスも作れると思うので、(今までと)変わりはそんなにないんですけど、アイデアがもっと必要になると思います。
勝点3を皆さんに届けたい気持ちはもちろんあります。そのために最後まで必死に戦う姿勢を見せるので、最後まで応援よろしくお願いします。
田口泰士
(前節は)前半に決めていれば試合展開も変わっていましたし、自分たちのやりたいプレーを出せる展開になったと思います。それを含めてサッカーだと感じました。もちろん勝たなければいけない試合でしたが、90分で見れば負けなくて良かったと捉えた方がいいかもしれません。それぐらい出来が悪かったと思っています。(課題は)まずは一人ひとりが貪欲に勝ちたい気持ちを出すことだと思います。僕自身も勝点3を“何が何でも奪い取る”という強い気持ちを持ってプレーしたいと思います。
(栃木は)すごくハードワークをしてくるチーム。一つひとつの強度で負けてしまうと相手のペースになるので、負けないようにやっていきたいです。セカンドボールに関しては、相手に奪われないように、予測をしながら回収できるようにしたいです。回収できれば相手の流れにならないと思うので、強度を高めてプレーをしたいと思います。
相手も必死にくると思いますし、簡単な相手は一つもありません。栃木のホームですし、気持ちや球際の部分で負けないようにしたいと思います。
サウダーニャ
コンディション自体に問題はありません。自分の中で調子は良いと思っていますが、ただスタートから出場するときでも、途中出場のときでも、自分のコンディションをうまく使いこなすことがまだ足りていないと感じています。(スタメンの座をつかむには)自分自身に対する自信を取り戻すことが大事だと思っています。そのためにはゴールを取ることが必要になります。ゴールを取ることで自信になりますし、何よりもチームに対して自分の力を還元することができるので、ゴールを取ることですべてが好転につながると思っています。
(栃木は)高身長の選手、戦う選手が多い印象です。そこで負けてはいけませんし、自分たちも戦う魂をピッチでぶつけなければいけません。やりにくい相手ではありますが、自分たちのサッカーをすれば良い結果を持ち帰ることができると思っています。
この先に必要なのは、東京V戦で見せたような個人技だと思っています。フィニッシュまでもっていき、何かしらの結果を出さなければいけません。ただ個人のところで必ず前を向くことは、与えられた時間のなかで見せていきたいと思います。
[前節の布陣/栃木]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/栃木]
J2第32節 10/03 vs 大宮(H) 1●3
J2第33節 10/10 vs 松本(A) 1○0
J2第34節 10/17 vs 磐田(H) 1△1
J2第35節 10/24 vs 町田(A) 0△0
J2第36節 10/31 vs 山形(H) 1●2
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第32節 10/03 vs 松本(H) 0△0
J2第33節 10/10 vs 町田(A) 1○0
J2第34節 10/17 vs 大宮(H) 2○1
J2第35節 10/24 vs 東京V(A) 5○1
J2第36節 10/30 vs 山口(H) 0△0
[過去の対戦成績]
19/06/09 栃木 0-0 千葉
19/11/24 千葉 0-1 栃木
20/07/11 千葉 0-1 栃木
20/12/16 栃木 1-0 千葉
21/04/17 千葉 0-0 栃木