積み上げてきた「11戦無敗」の真価が問われる大一番だ。
ホーム・フクアリでの今シーズン最終戦。対戦相手は京都サンガF.C.。第40節終了時点で2位に位置する京都は、残り2試合で勝点を「1」以上獲得すればその時点でJ1昇格が決まる。ただし3位ヴァンフォーレ甲府は勝点6差で追走しており、もしも京都が2敗、甲府が2勝すれば勝点は並ぶ。
すなわち今シーズンにおけるJ2リーグ屈指の強豪と特別な緊張感の中で真剣勝負することができる。昇格も降格も懸かっていない状態で「11戦無敗」を続けてきたジェフにとって、今の自分たちの本当の力を測る最高のチャンスだ。もちろん、自分たちのホーム、目の前でJ1昇格の歓喜を見せつけられるわけにはいかない。
尹 晶煥監督が言う。
「(京都にとっては)あと2試合でほぼ(昇格が)決まっているなかで、でも油断はできない試合だと思うので、お互いバチバチになる可能性はあると思っています。どこのチームもミスから失点することは多いので、(ジェフとしても)自陣でのミスは減らさないといけない。リスク管理もしっかりできているので、自信を持って今までどおりにやっていきたい」
京都は前節、ファジアーノ岡山と対戦。勝利すればJ1昇格が決定するゲームだったが、試合は一進一退の攻防の末にスコアレスドローで決着。もっとも、見方によってはリーグ最少失点を誇る京都が、この土壇場でもきっちりと持ち味を発揮して勝点1をもぎ取った試合と見ることもできる好ゲームだった。シーズンを通じて一貫している4-3-3システムは完成度が高く、特に守備面の連動性はハイレベルだ。最終ラインはヨルディ バイスを中心に統率の取れたラインコントロールを行い、最前線には抜群の決定力を誇るピーター ウタカがいる。
高橋壱晟が言う。
「(京都は)アグレッシブなサッカーをしてくる印象です。昇格がかかった試合だと思うのですが、絶対に勝って目の前で昇格をさせないようチームとしてやっていきたいです。(京都には)激しいプレッシャーや切り替えがあると思いますが、一つかいくぐればチャンスは増やせる印象です。(布陣は)悪い組み合わせではないと思うので、試合の中で考えながらやっていきたいです」
前節、ほとんどパーフェクトと言っていい内容でギラヴァンツ北九州に2-0と完勝したジェフは、無敗記録を11に伸ばし、しかもその内訳を7勝4分として8位に順位を上げた。残り2試合のターゲットとするのは、無敗記録を継続し、1つでも順位を上げることだ。7位のモンテディオ山形とは3ポイント、6位のアルビレックス新潟とは5ポイント、5位のFC町田ゼルビアとは6ポイント離れており、現時点での“可能性”としては最高で5位までを狙うことができる。
結果はもちろんだが、内容においてもこれまで積み上げてきたものを継続したい。まずは相手の出方を見極め、守備の“やり方”を設定すること。それを全員で共有して徹底し、攻撃に転じてチャンスを確実にモノにすること。リードを奪ったら“試合運び”を意識し、勝利への最短ルートを突き進むこと。そうした原則をきっちりと守れば、たとえ相手がリーグ屈指の強豪でも今のジェフなら勝てる。そういう手応えをチーム全体で持っている。
尹監督が言う。
「試合も最後のほうになってしまったなという感じはしていますが、いつも応援してくださったファン・サポーターの皆さんにはありがたい気持ちでいっぱいです。ホーム最後の試合、“勝つ試合”を見せたいと思っています。明日、最後まで応援よろしくお願いします」
J1昇格を成し遂げられなかったことに悔いは残るが、現時点のジェフにとっては最高のシチュエーションで迎えるホーム最終戦だ。相手が長くともにJ2の舞台で戦ってきたライバルだからこそ、今の全力をぶつけたい。
尹晶煥監督
(前節・北九州戦は)ミーティングのときにも「勝つときのゲーム運びを、もう少し余裕を持ってできるようにならないと」という話はしていました。この前の試合ではそういうところがすごく改善できて、良い締め方ができたと思います。
(京都は)ここ最近はそんなに前から勢いよく来ることがあまり見えないところもありますけど、どうでしょうか。(京都にとっては)あと2試合でほぼ(昇格が)決まっているなかで、でも油断はできない試合だと思うので、お互いバチバチになる可能性はあると思うっています。(ピーター)ウタカ選手というストライカーがいるので、ウチもそこに気をつけながら試合をしていかないといけません。どこのチームもミスから失点することは多いので、(ジェフとしても)自陣でのミスは減らさないといけない。リスク管理もしっかりできているので、自信を持って今までどおりにやっていきたいです。
試合も最後のほうになってしまったなという感じはしていますが、いつも応援してくださったファン・サポーターの皆さんにはありがたい気持ちでいっぱいです。ホーム最後の試合、“勝つ試合”を見せたいと思っています。明日、最後まで応援よろしくお願いします。
末吉塁
今は両ウイングバックが得点に絡むことが多くなり、チームの得点数も上がっていることが良くなっている部分です、試合に絡んで経験を積ませてもらい、試合の流れが分かるようになりました。今までは守備重視だったと思いますが、チームの守備が安定してきたからこそ前に出る回数も増えてきています。(得点増は)守備の安定が理由だと思います。
(京都は)ただただ強いイメージ。昇格もかかっていますし、フォワードには強い外国籍選手がいて、この試合でチームの強さや力が試されると思っています。試合中から声をかけ合ってポジションの意識や集中をして、いつもどおりやれば対応できると思っています。
自分のスピードは、チーム(の他の選手)にはない特長です。攻撃だけではなく守備のときに出すにはどうしたらいいか、(試合の)メンバーに入ってないときに考え、出場している選手のポジショニングを見ていました。そこは試合で使われたときに出せたと思います。まだ満足はしていないので、ここから頑張っていきたいと思います。(自身として)まだ得点を取ってないので、得点を取って勝ちます!
高橋壱晟
(前節の北九州戦は)その前の2試合が悔しい試合だったので、全員で締めることはできたと思います。(ウイングバックの)クロスから得点が生まれるようになりました。福満選手も良いボールが蹴れていますし、カウンターなど良い攻撃ができています。(攻撃の完成度は)複数得点ができる試合も多くなっていますし、完成度は上がっていると思っています。
(京都は)アグレッシブなサッカーをしてくる印象です。昇格がかかった試合だと思うのですが、絶対に勝って昇格をさせないようチームとしてやっていきたいです。(京都には)激しいプレッシャーや切り替えがあると思いますが、一つかいくぐればチャンスは増やせる印象です。(布陣は)悪い組み合わせではないと思うので、試合の中で考えながらやっていきたいです。
最後(ホーム最終戦)に勝ってファン・サポーターの皆さんにとっても選手にとっても良い形で終われるようにしたいですし、応援は力になっているので最後まで頑張りたいと思います。(残り試合で)あと1得点を取りたいです。これまでの(キャリアハイが)3得点。あと1点で4得点になるので狙っていきたいです。
[前節の布陣/京都]
[前節の布陣/ジェフ]
[最近5試合の戦績/京都]
J2第36節 10/30 vs 愛媛(A) 1○0
J2第37節 11/03 vs 大宮(H) 1○0
J2第38節 11/07 vs 磐田(A) 0●1
J2第39節 11/14 vs 秋田(H) 3○1
J2第40節 11/20 vs 岡山(A) 0△0
[最近5試合の戦績/ジェフ]
J2第36節 10/30 vs 山口(H) 0△0
J2第37節 11/03 vs 栃木(A) 0○1
J2第38節 11/07 vs 水戸(H) 2△2
J2第39節 11/13 vs 琉球(A) 2△2
J2第40節 11/21 vs 北九州(H)2○0
[過去の対戦成績]
19/03/24 千葉 1-1 京都
19/11/16 京都 1-0 千葉
20/09/05 京都 2-0 千葉
20/09/30 千葉 0-0 京都
21/04/04 京都 2-1 千葉