ジェフの「ALL」を
もっと大きく

ウィン！　バイ！　オール！

ウィン！　バイ！　オール！

WIN BY ALL!


地鳴りのようにしてフクアリ全体を震わせたこの大歓声があったからこそ、ジェフユナイテッド市原・千葉は16年にわたって挑み続けてきた「J1昇格」の壁を突き破ることができました。

クラブにとってあまりにも特別なこの言葉は、2001年、シーズン始動に際して掲げられるスローガンとして誕生しています。

その意味は、「全員の力で勝つ」。


2001年はクラブ史上最高成績の年間3位に躍進し、「WIN BY ALL!」はその勢いに乗って継続的にクラブスローガンとして採用されました。2005シーズンと2006シーズンにはナビスコカップ連覇を成し遂げ、さらに2008シーズンには『奇跡の残留』というメモリアルな瞬間を経験したクラブにとって、いつしか絶対に手放すことのできない心のよりどころとなりました。イビチャ オシム元監督によって確立されたジェフのスタイルが文字どおりの“全員サッカー”だったことも、この言葉の価値を大きく膨らませる要因となったに違いありません。


そうした流れを受けて、「WIN BY ALL!」は翌2009シーズンからクラブ全体の活動におけるフィロソフィー（哲学）に昇華しました。

以来、このクラブに関わる人、そのすべての力を結集させて勝利を掴み取ろうとする意識は、ジェフユナイテッド市原・千葉が地域に根ざしたプロスポーツクラブクラブとして存続し続けるための根幹となっています。それは日々の活動における行動規範であり、“合言葉”として息づいています。

だからこそ、「WIN BY ALL!」が鳴り響くあのフクアリで、J1昇格を成し遂げたことの価値は計りしれません。

全員の力を合わせれば、必ず勝てる――。

2025年12月13日、私たちは、そのことを改めて強く確信しました。



ただし、“これで終わり”ではありません。

クラブが目指す未来はもっと先にあります。



2021年6月、創設30周年を迎えて『ユナイテッドアンセム』を発表しました。「FOOTBALL（フットボール）」「UNITED（結束・団結・一体感）」「育成」の3つの要素をより大きく成長させ、クラブの存在価値をさらに高めなければならないと考えています。選手や指導者だけでなく、スタッフ、ファン・サポーター、そして地域が手を取り合って輪を広げ、みんなで一緒に大きく成長することを理想としています。



では、それを実現するために必要なことは何か。

もちろん、私たちにとっての「ALL」を大きくすることに他なりません。



今回、船橋市坪井町に新設される専用人工芝グラウンド『オカムラホーム・ジェフユナイテッド船橋』は、まさに私たちにとっての「ALL」を増やす拠点としてとても重要な役割を担います。

さらなるクラブ躍進のカギを握るレディースチームの活動基盤としてはもちろんのこと、アカデミーやスクールの活動を通じて若い才能が切磋琢磨する場として最大限に活用されます。ここで育まれるのは、未来を担う存在であり、地域社会に還元される人材です。全体の力を底上げする土壌として、また、新たな可能性を光り輝かせる舞台として必要不可欠であると考えています。



ひとつの大きな目標を達成した今だからこそ、ひと休みすることなく前進し、ジェフユナイテッド市原・千葉にとっての「ALL」を増やすチャレンジを続けなければなりません。

そうして未来の「WIN」に近づく一歩を踏み出さなければなりません。

「全員の力」が大きくなるほど未来の「勝利」に近づくことを、今の私たちは、誰よりもよく知っています。

だからこそ、ジェフの「ALL」をもっと大きく――。


WIN BY ALL!



2025年12月19日
オフィシャルライター　細江克弥