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試合日程・結果

2005 SEASON MATCHES試合日程・結果

HEADCOACH

オシム監 督

興味深い試合でした。ギリギリでした。このような結果になったということは、ジェフはまだしっかりとしたチームではないという証拠。ナビスコカップに優勝して、クラブハウスにはたくさんの花が飾られていますが、もう花も枯れ始めている。だから、また新しい花をもらえまでしっかりやらなくてはいけない。今日はすごく興味深い試合なりました。最終的には内容的にもしっかりと勝てたと思いますが、試合の最初のほうもジェフの選手たちは簡単にボールを動かして動いていました。ただ、びっくりしたのが、本当に甲府がいいプレーをしたことです。甲府も同じようにボールを動かして守りに入ったり、イチかバチかのロングパスではなく、しっかりとしたサッカーをしていました。意味があって今日は何人かの選手、特に疲れている選手を変えて臨んだ。やはりウチは、いつも出ているレギュラーが力を発揮するようなチームで、何人か変わった時点で少しパフォーマンスが落ちました。ただ、周りに見てもらいたかったし、自分たちも選手が変わってどうなるかという意味で、マリオや林や工藤や中島など、彼らにとってはいい実戦練習になったと思います。本当にカップ戦は体に悪いですね。

─── 後半、結城選手を投入したが、それはしっかり相手を抑えることから始めるという意味で再構築を狙ったのか。

論理的には見えない交代かもしれないが、意味のある交代だ。負けているときにディフェンスを入れるという交代は、確かに論理的には見えないだろう。もちろん、ディフェンスを強化した。結城が入ることによって、相手の3トップに対してジェフのストッパー3人がそのままつくことができるという意図だった。それによって坂本が前に押し上げられて、そのぶん阿部やイリアンも前に行くのが可能になった。もちろん、それしか方法がなかったわけではないが、相手の3トップに対して3ストッパー、そして中盤に5人いる形を取ったわけだ。ウチの選手は賢いので、そういったことに対応できる。

論理的に見えないことだったら、あそこで巻を外したのもそうでしょうね。二つの論理的でない交代が実は論理的だったのだ。

─── 試合後、甲府の大木監督と話をしていたが。

もちろん、二人の会話を聞いていた人はいないので、あなただけではなくてみんなが知らないわけですが、ウソをつく必要もないので正直にいうと、甲府はリーグ戦で3位争いをしているにもかかわらず、今回、何の計算もなく全力で戦ってきた。自分たちのサッカーをしたという意味で素晴らしいと思うし、来年は同じJ1で戦いたいと話した。別に、コンサドーレやベガルタに敵対心を抱いているわけではないよ。誤解がないようにいっておきますが、何チームも上がれたら一番いいわけで、コンサドーレやベガルタぐらいの質を持っていたら上がってくるべきだと思う。ジェフがJ1にいるよりも、彼らがJ1にいるほうが論理的なんじゃないかな。社長が聞いてないと思うから話したよ(笑)。

─── 坂本選手がストッパーのような役割をしたのは、事前に想定していたことなのか、それとも相手の動きに合わせてそうなったのか。

もちろん想定していた。ただ、3トップといっても、横にいる二人は完全なFWというタイプではないので、坂本のような選手が一番対応できると思った。坂本は自分の役割をしっかりと果たしていた。ただ、今日は佐藤もいなかったので、そういう意味では坂本を前に押し上げて、真ん中でボールを動かす必要があった。もう一つは相手がボールを持っているときに先を読むことが大事だったので、あのポジションでプレーさせた。

─── ナビスコカップでも延長戦まで戦い、今日の試合も延長戦になった。それにより、次節のジュビロ磐田戦のゲームプランが変わってくるのか。

一つ分かっているのは、それだけ走れる機会があるということですよね。これ以上走れるかどうかは、次の試合を見てみましょう。もちろん、次には何か違うことをするべきだけどね。当然、一つは選手が代わってくるだろう。今日出ていなかった佐藤や山岸は戻ってくるだろうし、全部は出ていない結城も出るかもしれない。マリオや林も今まで長くプレーできるだろうし、それとは別に対戦相手がジュビロといういいチームなので、選手も自然にモチベーションが上がるだろう。全力を尽くそうと思う、思わないにかかわらず、モチベーションは上がるものです。

もう一つは、また新しいスタジアムに戻ってプレーするということで、さらにヤル気になってプレーするだろう。それも論理的じゃないですか。とにかく今日はコンディションの問題ではなくて、自分たちの中でメンバーが変わっているということに加えて、相手もしっかりとサッカーをしていた。甲府がすごくリスクを冒し、ボールをつないでプレーをしていた。そのため、ウチの選手がいつもどおりのプレーをできずに、逆に、いつもは自分たちがしないキック&ラッシュのようなサッカーをやってしまった。そんな中でジェフが先制点を取ったが、あの先制点もいいプレーをしてとったわけではなく、実際にはあの点が入らなかったほうがよかったと思うぐらいだった。結局、1-0でリードしても、同じようなプレーを続けていれば、ロスタイムにあのような失点をするということ。一つの罰みたいなものです。ただ、後半は自分たちのサッカーをしっかりしたと思う。

阿部 勇樹MF 6

ナビスコカップで優勝して、次の試合が大事だと思っていたが、いい内容とはいえなかった。ただ、内容が悪いなりに勝てたことをプラスに考えて、今後の試合につなげていきたい。前半は相手のやり方にあわせてしまったり、ミスが重なってピンチを招いてしまった。こういったミスはなくしていかなければいけない。疲労は大丈夫。次の試合に向けて頑張ります。

水本 裕貴DF 27

個人的にもチームとしてもうまくいかなかった。ディフェンスをしっかりすることはもちろん、攻撃面でもう少しつないでいきたい部分もあった。これから、もっと勉強しなければいけないですね。

坂本 將貴MF 2

ボールを回せなかった。ボランチに入ったときには、勇人みたいに、前線へ飛び出す意識を持った。うちのミスからカウンター攻撃を受けるといったパターンばかり。学ばなければいけないのに、同じミスを繰り返してしまった。正直、次のリーグ戦のことを考えると90分で終わらせたかった試合。久しぶりに出た選手を、いつも出ている選手がもう少し引っ張っていけるとよかったんだが、ミスが出てしまった。ボールを奪われた場合のことを常に考えてプレーをしなければいけないのに、そういったこともできなかった。

水野 晃樹MF 29

全体的にロングボールが多くなってしまい、パスをつなぐことができなかった。自分としても、うまくパスコースを探すことができなかった。久しぶりの先発。こういった場面でアピールしていかなければいけないのに、うまくプレーできなかったのは残念。ゴール? あのコースを狙ったわけではなかったんだけどね。入ってよかった。とにかく、内容としては反省点が多い。こんな試合をリーグで続けてはダメ。気持ちを切り替えて、しっかりと次の試合に臨みたい。

工藤 浩平MF 20

勝ててよかったが、内容は全然よくなかった。気持ちは入っていたつもりだが、セカンドボールを拾うことができなかったし、決定的チャンスを決めることもできなかった。ガンバ戦でもそうだったが、ボールを奪って、前線まで上がっても逆にボールを奪い返されてしまうの繰り返しだった。もう少し、FWやボクたちでボールをキープできたら、攻撃のバリエーションも増えたと思うので今後の課題。

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